イギリス記4
前回の続きです。1週間前のマンチェスター付近では、日の出は8時10分頃、日の入りは15時50分頃です。冬至直前ですので、一年でもっとも日の短くなる時期だと言えます。しかし、日の出の時間のかなり前、7時40分くらいからまず空が明るくなり始めます。昇っていない太陽が、空を照らし始めます。町を見るかぎり、道路や建物を見るかぎりはまだ夜ですが、空がまず明るくなり始めます。昨日の写真もそれに近いかもしれません。そして、ゆっくりと時間をかけて、だんだんと明るくなってきます。天気がいい日は、朝焼け状態になったりもするようです。やがて、太陽が地平線(?)から姿を現し始めます。そして、やはりゆっくりと(斜めに)昇っていきます。このあたりのゆっくりさは、緯度の高い地方ならではでしょうか。日本でも同じような過程を経て日が昇るのでしょうが、たぶん、その時間が短いのでしょう。マンチェスターの緯度は北緯53度付近。日本近辺に置き換えると、樺太の北端付近に相当するところです。そう聞くと極寒の地かと思ってしまいますが、実際には、イギリス・アイルランド周辺を流れるメキシコ湾流の影響で基本的にはほぼ温暖であり、一年を通じて平均的な降水量がある地方です。暖流の影響というのは、これだけあるんですね。しかし、地球温暖化が進み、海流の流れが変わってしまうと、このあたりは極寒の地に変わってしまう可能性があると言われています。先方のイギリス人も、やがて住めなくなる可能性があるかも、と言っていました。訪問している1週間の間、寒いといえば寒かったですが、しかし、京都にいるときと変わらない格好で過ごせましたので、それほど寒くないともいえるかもしれません。緯度を比較すれば逆に想像以上に暖かい、といえるのかも知れませんね。さて、話は戻ります。太陽ですが、昇ったあともあまり高くあがりません。低いところを這うように進んでいるようにも見えます。仕事はほとんど室内で昼休みに少し外に出てみると、そのように感じました。なお、この季節はほとんど曇りが多いとのことですが、私が訪問している1週間は1日を除いてずっと晴れていました。ある意味ラッキーでしたその空の写真です。飛行機での移動が発達しているのか、空を見ると、いつも4,5本の飛行機雲が必ず見えました。晴れると放射冷却で冷え込みがきつくなり、曇っている方が暖かいそうではあります。また、一日の寒暖差が数度前後しかありません。日本のように晴れた日は朝は寒いが昼は暖かくなる、というのではなく、あまり気温が変化しないようです。1週間ほとんど室内での仕事でしたが、一日だけ別の会社を訪問しました。ちょっとしたドライブになったともいえるかもしれません。イギリスでは少し町を離れると延々と田園風景が広がります。イギリスは、国の面積は日本より狭いのに、はるかに広々とした印象を受けます。これは山が少ないからのようです。あってもちょっとした丘程度のものがほとんどのようです。高速道路は、アメリカ並みに広く無料であり、一般道もよく整備されています。そして、田園風景が広がります。広い国だなあ、と感じるのは、山がないせいなのでしょう。日本はどこでも山が迫っていますので、この違いは大きいかもしれません。日本で広いのは関東平野くらいですね。さて、外に出たときに、昼ごはんを食べた店(イギリス式に言うとパブ=大衆食堂みたいなもの(?))です。時間は12時半ごろ。この写真を見て、何か気づかれましたか?謎解きは次回に続きます。