結婚・出産以来、(トルコ)国内旅行に出ることもままならなくなった私であるが、訪れたい旅行先のリストだけは、年々増え続けている。
また、両親が家業をやめて初めて旅行に出られるようになってからは、両親に少しでも海外を見せてやりたいという思いから、「老親と家族6人でできる旅」には何が相応しいか、時々空想にふけるようにもなった。
子供と老人がいる場合に、私が一番頭を悩ますのが、移動の足。その次に荷物運び。
都市から都市へ、目的地から別の目的地へ。電車やバスなどの公共機関を乗り継ぐ移動ほど疲れるものはない。移動の度に発生する荷物の取りまとめと運搬、これまたしかり。
理想的なのは、ゲートウエイとなる都市までは飛行機。そして空港から出発地の空港まではすべて車を利用すること。車なら、宿泊ホテルから次の宿泊ホテルまで、ドア・ツー・ドアでの移動が可能。宿泊に必要ない荷物は車の中に置きっ放しにできるし(ただし、国、都市によっては、荷物は外から見えない場所に隠しておく必要がある)、移動の途中で欲しい物を取り出すことも簡単。
車は、道をよく知ってるベテラン運転手付き。それなら全員が風景を楽しめるし、いちいち地図でルートを確かめたり、分かれ道で余計な喧嘩をする必要もない。
さらにミニバス・タイプなら、ひとり1席以上とれるので、足を上げたり横になったりと何かと楽ができる。
(実際は、予算の関係でドライバー=夫で、7~8人乗りくらいのワゴン車がせいぜいだが、その考えを実行に移し、今まで2回、ドイツとスイスで親子孫6人レンタカーの旅を実現したことがある)
しかし、この考えを発展させていくと、最後に行き着くのはやっぱりクルーズの旅!になる。
港を出港してからは、移動も食事も、観光もアトラクションも、全部おまかせ♪
荷物運びの必要がない、運転の必要がない、交通事故の危険性がない(万に一つ?)、レストラン探しが必要ない・・・楽チンなのだ。観光はオプショナルだし、フォーマル・ウエアも必要だし、何かとチップは必要だけど・・・。
だから、次回両親と一緒に家族旅行をする機会がもしあれば、エーゲ海、もしくは地中海クルーズ!とひそかに決めていた。
といっても、何もアテネまで行ったりする必要はない。
エーゲ海クルーズならクシャダス発着、地中海クルーズならイスタンブール発着のクルーズ船がちゃーんとあるのである。
クシャダス発着エーゲ海クルーズは、4日間か5日間でパトモス島~(ロードス島)~クレタ島~サントリーニ島~ピレウス(アテネ)~ミコノス島を回るパターン。
イスタンブール発着地中海クルーズは、8日間でドブロヴニク~ヴェネツィア~バーリ~カタコロン(オリンピア)~イズミールなどを回りながらイスタンブールに戻ってくるパターン。
トルコ発着のクルーズはそれくらいだと思っていたら、なんと!いつのまにか、アンタルヤ発着の地中海クルーズ船も就航していたのだ。これは知らなかった。
今年もクルーズ・シーズンが近づいているらしく、最近盛んに広告写真を見るようになった、このアンタルヤ発地中海クルーズ。
船名は「Orient Queen」
写真提供© Andreas Alexandrakis, Limassol 2005.
スケジュールと寄港地は以下の通り。
到着 出発
水曜: アンタルヤ 22:00
木曜: ロードス島 09:00 18:30
金曜: ピレウス(アテネ) 11:30 23:59
土曜: ミコノス島 08:00 23:00
日曜: マルマリス 13:00
月曜: マルマリス 03:30
火曜: ベイルート 06:00 17:00
水曜: アンタルヤ 14:00
えっ?なぜにベイルート?と不思議に思って調べたら、どうやら「ABOU MERHI DRUISES」というレバノンの客船会社が運航しているもののようだ。
湾岸諸国に拠点を置く初の豪華客船として、2005年10月にバーレーンで初就航。パナマ船籍。8階建て。船室数は414室、総客数910名。
つまり、アンタルヤはただの寄港地、というわけになるのか。まあ、それでもアンタルヤ発着には変わりがないが。
今年2006年度のアンタルヤへの初寄航は5月3日水曜日。またマルマリスへの初寄航は5月7日日曜日となる。
ベイルートまで、わざわざ47時間半もかけて往復するのはちょっと退屈だなあ・・・と思いきや、マルマリスで下船という手もあるらしい。
大きな宣伝広告を打ち出している「hey travel trends」という旅行会社のキャンペーンでは、水曜アンタルヤ発、日曜マルマリス着、4泊5日のツアーで、5月3日から6月14日までのローシーズンにつき、ツイン一人当たり料金は、最低390ユーロから始まるようだ。
私たちのようにアンタルヤに住む者としては、アンタルヤに着いてくれるのが一番だが、旅行者としてトルコにいらっしゃる方は、トルコの有名リゾート地と地中海クルーズの両方を一度に味わえるプランとして、一度検討してみられてはどうだろうか?
*なお、各クルーズの詳しい運航スケジュール等は、こちらの方に記載しました。
ぜひ参考にされてみてください。
【追記】
トルコ人を配偶者に持つ方から、ギリシャ・ヴィザについて心配する声が多く聞かれましたが、たまたま見かけた記事によれば、ORIENT QUEENのアンタルヤ発着の開始にあたって、トルコ人やロシア人がヴィザなしで渡航できるよう配慮されたとのこと。
ORIENT QUEENだけの特典だと思いますが、耳寄り情報ですね♪