Kiss の威力
今日、小学1年生のクラスで実際に起きた話。その生徒の名前を仮にAくんとしよう。Aくんは大体毎回泣きながら教室に入ってくるが、今日は真っ先に堂々と入ってきた。”Hi,A.You look so happy.What's up?"とAくんに話し掛けてみた。すると1人の女の子が割り込んできて私に話し掛けてきた。「先生~、A君ね、昨日と今日、B子ちゃんと放課後Kissしたんだよ~」私は相手が小学生であることも忘れて、”Wow!That's wonderful.How was it?”と両手を叩いて喜んでしまった。そして、Aくんに日本語で「B子ちゃんのこと好きなの?」と聞くと、彼はしっかりと深くうなずいた。そして、「B子ちゃんはAくんのこと好きなの?」と聞くと、頬を赤らめて強くうなずいた。Aくん、体が小さく、蚊の鳴くような声しか出さず、レッスンで必ず3回は泣く子だった。大きな物音がしただけで泣く・・・。半ば諦め状態で、レッスンを続けていた。でも、今日の彼はとても堂々としていて、別人のようだった。もちろん泣かないし、しっかり目を見て話をする。Kissの威力だろうか・・・、間違いなくそう。こういう話を聞いたとき、普通大人はどう対応しているんだろうか。「そんなことしちゃだめよ」って言うんだろうか。私は素直に「Wonderful」と思ったんだけど・・・。というか、彼の表情を見たら、私まで幸せになってしまって否定なんて思いつかなかった。これが小学校6年生の生徒から聞いた話だったらどう対応しただろうか。Kissだけではない関係だと聞いたらどう答えるだろうか・・・。多分、年齢や発展状況に応じて注釈はつけるけど(妊娠や病気に注意するようになど)否定はしないで、喜んであげると思う。私は「そんなことしちゃだめ」と全面否定論で育った。でも、こんな素晴らしいことを後ろめたい気持ちを感じてするなんてもったいない。Aくんの表情をみて、後ろめたさを感じながらも初めてKissした後の嬉しい気持ちを思い出した。