インテリ・鍍金
かれこれ1年ほど前の出来事。当方のインタネットプロバイダーはAOLです。現在の日本では弱小プロバイダー・・っていうか、既に日本からは撤退していて今は何処が買い取ったのかも解らないですが、そんなAOLでも外国では「シェアNO,1」で、ユーザーも非常に多く、アルゼンチンの友人などはその殆どがAOLです。で、そのAOLでは7つのアカウントを持つ事が出来ます。今でさえ複数のアカウントを持てることは珍しくなくなりましたが、当方が加入した頃は何気に珍しかった。それが目当てでAOLにしたわけではないんですけどね。最初のうちは複数のアカウントなんて必要なかったんですが、インターネットという世界を知れば知るほど複数のアカウントを使用したほうがより「安全」であることに気付きます。アカウント=「サインオンする事が出来るユーザーネーム」・・普通の事なんですがもちろんメールアドレスもきちんと持つ事が出来ます。んで、当方は今現在7つのメールアドレスを持っている訳です。特に何にも考えないで「今日はこのアカウントでオンしよう」とか「たまにはこっちのアカウントで・・」みたいに一応7つ持ってはいるものの、「仕事用」だとか「プライベート用」だとかは必ずしも明確に分かれていません。このように、複数のアカウントはもってはいますが、性格的に危機感に疎い所があるので、いつも「何かあったら何かあった時に考えよう」みたいな考えで「別に個人情報漏れてもいいや」くらいの浅はかな考えでネットを楽しんでいます。さてそんな危機感の欠片も無いようなことを平気で言っていますが、最近になってネットの「恐ろしさ」と言うものを本気で再認識させられた出来事がありました。説明しましょう。AOLには「インスタントメッセンジャー」というオンラインソフトが存在します。簡単に言えば、これはマイクロソフトの「メッセンジャーサービス(チャット)」に相当するもので、「友人の誰がサインオンしている」とかが解るようになっているんですが、当方の持っている7つのアカウントのうち、1つのアカウントを使用したときにだけやたらと話しかけられることが多いんです。今は消去してそのアカウントはこの世に存在しませんが、「30 ano hombre@aol.com」というアドレスと、「30 ano hombre」というネームを持っていました。このスペイン語を直訳すると日本語で「三十路男」。普通でしょ?何の下心も、何の言葉のトリックも無い極々普通のアカウント、他人に言うのが恥ずかしくなるくらいの適当なネームです。本当は「ano」の「n」上に「~」が付くんですが、激しく面倒だったのでシカトしたまま作っちゃったんですよ。でも、他のアカウントでサインオンしている時には全く話しかけられることが無いのに、このアカウントを使用しているときだけやたらと大人気。多いときは1日に10回くらい見知らぬアルゼンチン人から喋りかけられるんです。訳すのが面倒なので日本語で書きますが、A氏:ヘイ!お早うアミーゴ!調子はどうだい?当方:DAIMAJIN SASAKIA氏:何処に住んでるの?教えて!当方:Fuck OFF!!!(サインオフ)とか、B氏:こんにちは!当方:MARADONA SUGOIB氏:貴方は「30 ano hombre」ですか??当方:80 ano hombre! HaHaHaB氏:OH・・・愛してます....当方:ハァハァ・・・(サインオフ)こんな感じで、当方のほうは半分カラカイながら遊んで、会話になってない会話をしていました。でも、9割は無視してましたけどね。しかし・・何かオカシイですよね、絶対。先にも書いたとおり、他のネームでは全く話しかけられないのに、この「30 ano hombre」に限ってですよ。ってことは、間違いなくこの名前に「何か言葉のトリック」がある、、と睨むのが当然です。そこで数ヶ月開いてなかった辞書を引くと・・ 何々・・・やっぱり全然オカシク無いじゃん。しかし何で「三十路男」がこんなに人気があるんだろう・・と深く考えていると、一つの疑問が。「n」の上にニョロニョロが付いて無いじゃん、もしかしたらココに秘密があるのかな。と思って徐に辞書の次のページを開くと、そこには驚愕の事実が・・・嘘・・・誰か嘘って言っておくれ。という事は、つまり、何というか、何と言わざるべきか、当方のこのネームをリネームすると、「30個の肛門を持つ男」・・・グハッ!!え?じゃぁ、インスタントメッセージが来た人は、、人ってのは・・全員男だよなグエッ!!ゲイ・・・ですよね、、全員。参ったなぁ・・勘弁してよ、、マジで。この人たちは必死にパートナーを探すのに当方にメッセージを送ってきた事になります・・・そりゃ、ネームで「30肛門男」を名乗ってれば、毛深いゲイ達が熱心に当方を口説きにかかるわけだ。。語学力がついていない時点でインテリぶってスペイン語のネームを軽い気持ちで付けてしまった事で、「ネットはマジ恐いべ・・」と一人で唸った事件でした。