専業主婦とお金
「自分で稼いでる訳じゃないので、夫のお金で好きなものを買ったりするのは気が引ける」という話を、時々聞きます。ママ友達のなかでもそんな話が出ます。 私も、そう思っていました。 出産で仕事を辞めたとき、「これからは必要なものしか買っちゃいけないんだ」と。 だありんに言われたわけでもないし、だありんがそう思っているというのでもないです。 その頃、毎日の食材や子供のおやつは平気で買えるのに、真夏に自分が飲むジュースを買おうとしたら、罪悪感にさいなまれてやめました。 「人の金で生活してる」というのが、惨めでした。 そう思うと、電気もガスも水道も、思うようには使えなくなって、息がつまるような生活に、毎日イライラしていました。 いよいよ限界、というときになって、ふと考えてみました。「この後ろめたさはどこから来るのだろう?」 自分に収入がないから、ではあるんですけど、だからって、自分が無価値な訳じゃない。私がいなければ、だありんは乳飲み子ほったらかしては仕事に行くこともできない。保育園に預けたとしても、めいっぱい延長したってお迎えに行ける時間じゃない。 私がいなくちゃ、困るでしょ。私がやってることを、他の人に頼んだら、すごい出費になるよ。もっと胸張っていいんじゃない? 稼いで来るのは夫だけど、妻が子供を見ているから仕事に出られるのだから、夫の収入の一部は妻の貢献分として堂々と使っていいはず。 そう思ったら、楽になりました。 昨日出会った若いお母さんも、旦那さんのお金で、自分の趣味のものを買うのがためらわれると、話していました。先輩お母さんが、「あたしらが家を守ってんねんで。旦那の給料半分もらってもいいくらいやと思ってたらいいねん」と話しました。 子供を育てる・・・人を育てるという大仕事をしているのに、収入がないからってその価値を認められないのは理不尽だな~と思います。 子供を預けて仕事をしていたお母さんの中には、いろんな事情で仕事をやめて専業主婦になった、という人もいます。私の周りにもいます。 彼女たちに聞くと、「仕事してたときの方ガ楽!」と言います。今の方ガ、時間的には余裕があるのに、子供に邪魔されて、自分の思うペースで物事が進まなかったり、家事はやってもやって終わりが見えない。しんどいわ~、と。 これで旦那さんが「自分で稼いでもいないのに」という人なら、やってられません。 言われなくても、世論とかマスコミからの情報などが知らないうちに心に入り込んで、自分を苦しめることがあるのでしょう。 専業主婦であることに、引け目を感じている人が救われるような、世の中の流れを作っていけたらと思います。 (仕事で家を空けている母親がいけないという意味ではありませんし、家事労働をお金に換算して、「これだけもらうところを、ただ働きしてやってるんだそ」と主張しているのでもありません。念のため)