ないことにされるなら
(大切な方を自死で亡くされた方は読まない方がいいです。嫌な気持ちになると思います) アイドルはトイレに行かないって、半分信じられてたような時代もあったとかなかったとか。 いいところだけを見せようとする。 みんな、それぞれ悩みや事情を抱えているのに、外では何もないふりをして。 裏で大勢のスタッフが動き回っているのに、自然にそうなっているかのようにステージは進行する。 マイノリティがいるのに、マジョリティだけで社会が構築される。 その場を完璧なものにするために、余計なものを排除する。 「この場を賛美するために、そこにふさわしくない人はご遠慮下さい。」と、世の中の空気が言っている。 決して個別に肩を叩きには来ないけど、あ、それって私の事だ、とわかる。「ないことにする」のが、日本人は得意だね。 ないことにされる=ないほうがいい、ということ。 なら、本当になくそう。それが自分自身であっても。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 死にたがる若者の心の中って、こんな感じかもしれない。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー いるのに、いないことにされるくらいなら、いなくなる方がいい。 いなくなる方を選んだら、はじめっからいなかった事にしたいから、なるべく痕跡は残さない。辛いんだ、助けて欲しいんだ、聞いてほしいんだ、そういう訴えは、ずーっと前にやってみて無駄だとわかった。言ってもわかってもらえない。訴えたことすら汚点に思えるから、もうそれもしない。 死にたいと思う事すら許されない空気だから、そんな思いはみじんも見せない。何の問題もなく毎日暮らしてますよという人を演じて、素が出そうになったら幕引き。 一昔前までなら、家族や周りの人が「今思えばSOSだったのかも」と思える言動があっただろうけど、これからは、本当に、何の素振りも見せずに逝く子が増えるんじゃない? 「心当たりがないんです」って、そりゃそうでしょう、わからないようにしてきたんだから。 ひとりじゃないよ、なんて嘘。いつまできれいごと言ってんの?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 若者の自殺が増えてるとか言ってたんで、ちょっと当事者の気持ちを考えてたら、こんな言葉が浮かんできました。 決して自殺を奨励してはいないし、私も子供がいるので(それも生きづらそうな)他人事ではないけれど、わからなくはないよな、と。 ご飯にする?パンにする?みたいに、生きる?死ぬ?の2択で、思う方を選んだだけの事かも。 (メールフォームを作ってみました。お問い合わせはこちらから)