釣れるか?マイナンバーカード
「○○したら△△あげるから」相手が気乗りしないことをさせる時によく使う。私も子供にやったことがある。 幼稚園に行くのを渋る子供に「お弁当にキティちゃんのかまぼこ入れてあげるから」と言ったり、手伝いをしてほしいのになかなか動かない時「これ手伝ってくれたらおこづかいあげよ」と言えば向こうがすっ飛んできたり。そればっかりではいけないけれど、金品で解決できるならそこに頼るよ、という時があった。 それがいつからか、相手はモノでは動かなくなってきて、しまいには「お母さんはすぐモノで釣ろうとするよね」と指摘される始末。私には耳の痛い言葉だったが、子供自身がそこに気づけたのは大きな成長だ。いつまでもモノに釣られてホイホイついていくようでは困る。 まあ世の中では。労働の対価として報酬があるし、報酬次第で我慢できることもある。言い方が不適当かもしれないけど、それだってモノで釣っているのだ。お互いに納得できれば、悪ではないと思う。だけど場合によって、「それは人としてどーよ」という事もある。金次第でなんでもできると思うのは間違っているし、簡単にモノで釣れる人間だと思われたら、「随分と見くびられたものだねえ」と思うのではないか。 キティちゃんのかまぼこを入れるのは応急処置だ。行きたくない原因を取り除かなければ根本的な解決にはならない。そこを無視して連日かまぼこを入れ続けるだけなら、子供も言葉にはできなくても「そういうことじゃないんだよね」という感覚になるだろう。 マイナンバーカードを作ると何ポイントつきますよと、しつこいほどにアピールするのは、モノで釣ろうとする親と変わらない。作りたい人はもう作っていて、今の時点で作っていない人は、おそらく作らない理由があるのだろう。そこをほったらかして、ポイントで釣るのは筋違いじゃないか?それで心変わりすると思っているなら、国民もそれこそ見くびられたものだねぇ。(メールフォームを作ってみました。お問い合わせはこちらから)