【直進する時間と回帰する時間】~持続可能な幸せに向けて~
今日の屋久島は、スカッとした快晴。心までスカッとする。昼食に山側のベランダで、焼きそばを食べながら、昔作った詩を思い出した。**人生は砂時計**一粒、一粒が、選択。一粒、一粒が、決断。一粒、一粒が、成長。(→進化の方がいい!)一粒、一粒が、一日。一粒、一粒が、一月。一粒、一粒が、一年。そして、一粒、一粒が、思い出。一粒、一粒が、感謝。おしまい。この詩は、我ながら結構気に入っている。この砂時計は、東京から持ってきたモノ。東京には、机の上に同じものが置いてある。時々、この砂時計を見ながら、瞑想する。砂時計が人生だとすると、5分で人生が終わる。なんと早いことか。パラパラと少しづつ、毎日が過ぎていく。なんとなく、さびしいような気分になる。でも、それと同時に、砂一粒一粒の重みも感じる。そして、「人生(この世)は一回限りだなあ」と感じ、「一日一日を大切に生きていこう」と身が引き締まる。屋久島在住の詩人 山尾三省(やまおさんせい)氏が、こんなことを言っている。「時間には、二つの相がある。一つは、過去から未来に向けて直進する時間、例えば、科学技術文明。これは、決して後戻りしない。今から、縄文時代へ戻ろうとしたって戻れない。」「そして、もう一つは、回帰する時間。 地球が自転しながら太陽の周りを公転するという太陽系の時間と、 それに伴う春夏秋冬という季節の循環。 そして、人間が生まれて、成長して、死んでいくという時間。 これも進歩しない。これらは、文明がどんなに進歩しようと、永遠に変わらない。」三省氏が伝えたかったこと。それは、私達が「この2つの時間の間に生きている」ということ。そのバランスが大事だという事。このバランスが崩れると、直進し続ける(成長し続ける)という価値観しか持てなくなり、いろいろな社会不安が現れてくる。回帰する時間の中には、家族の団欒、文学、芸術、文化、自然とのふれあいなどがその中心を占めるのだろう。「成長し続ける」のではなく、「進化し続ける」ことが、大事なのではないだろうか。進化とは、量や数字ばかりが大きくなることではなく、中身が変わりながら、全体のバランスを保つということ。ある時点で、「足るを知る」という精神が必要になって来るだろう。人類の「持続可能な幸せ」もその辺から、深く考えて行きたい。これ以上便利にならなくてもいいモノ、これ以上効率的にならなくてもいいモノ、これ以上速くならなくてもいいモノがたくさんあるはずだし、それで、決して、幸福の量は変わらないか、ひよっとしたら逆に増えるってこともあるはずだ。環境も、経済も、教育も全部つながって来る。みんな、根っ子は同じ。敢えて、区別する必要はないと思う。5分の砂時計は、5分経つと、それで終わる。でも、ひっくり返せば、又砂が流れ始める。そういう意味で、砂時計は、「直進しながら循環している」とも言える。(ちょっとこじづけ?)そう考えると、なんとなく、嬉しくなってきた。今日は、天気がいいので、今から露天風呂に入りに行こうかな!