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WALNUT BISCUIT

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March 20, 2008
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カテゴリ:展覧会

 

ターシャ・テューダー展

昨日から、松屋銀座で開催中の「ターシャ・テューダー展」に行って参りました。

 

冷たい雨の降る一日だったけれど、会場大盛況!

 

入り口と出口にターシャの庭の一部が、ガーデナー杉井明美さんによって再現されてました。

場内は写真撮影一切禁止。(ま、当たり前ですが、ちょっと残念。。。)

ヒメ林檎の木が立ち並ぶ足元は、忘れな草や花に・、芝桜・ライオンロック・パンダスミレ

どれも一斉に花開いていて、春爛漫のイメージ。(ここは入り口付近)

出口の方は、愛用の庭仕事用品と共に、カンパニュラ・ラムズイヤー・デルフィニウム・

ジャーマンアイリス・スイトピー・フロックス・ベロニカ・パーゴラにはクレマチス・・・etc

むせかえるような、花の香り。。。♪

 会場ではターシャの愛用品が沢山展示されていて、日常のひとコマを覗き見るよう・・

お気に入りのティーセット・ロッキングチェア・鍋釜類・糸車・こんなに持って来て大丈夫?

 本の世界そのままの、ワンピースやキルト(目が凄く細かい!)クロスなどを目の前で見られて、

ともかく感激♪ 

 

一歩会場に踏み入ると、もうそこは別世界! ターシャの世界。。

 

ターシャの暮らしの細やかさ。

土を耕し、種を蒔き、花の手入れをして、料理をし、お茶を入れ、絵を描く毎日。

糸を紡ぎ、バターや石鹸・蜜蝋を作り、セーターを編み・・・生活の殆どを手作りするターシャ。

 

ターシャを初めて知った数年前、その暮らしぶりに圧倒されました。

57歳で30万坪の庭を耕す生活を始めて、92歳の今も自立した生活を送り・・・

冬は雪に覆われた世界で、赤いマントを羽織ったターシャの凛とした佇まい。

 

それだけ広大な庭を管理することが、どんなに大変な事か。。。

庭仕事、ほんのちょっとかじっただけの私でも、想像を絶する思い。

今まで30年以上も手塩にかけてきた庭を、高齢になり手入れが出来なくなる日を考えて、

これから徐々に自然に戻そうと思う、と書いてあったのが、とても印象的だった。

春一斉に花が咲き始めるのも、冬が来てあっという間に枯れるのも好きと云う言葉にも、

彼女の深い愛情を感じる。

手作りの石鹸も、蜜蝋も、生活の為、使う為の物としての存在がはっきりと感じられた。

 (日本の雑貨屋さんで売られているような、おしゃれな装飾性は皆無。)

 

ターシャ手作りの縫いぐるみやマリオネット(お嫁さんの作品も)どれもものすごく興味深い♪

ティーセットも、テーブルカバーも、本当にセンス良く素敵。

暮らしへの愛情が感じられるものばかり。

 

絵本の原画も展示されていて、これは凄く嬉しかった。

ターシャの絵、大好きです♪♪

犬も猫も、少女も少年も、誰も皆愛らしく、息遣いが聞こえるよう。

1枚1枚、ジーッと見ちゃいました。 本当に細かい。ため息。

彼女の絵から、動物や子供や暮らしへの、暖かい眼差しと愛情が伝わって来るんです。

絵筆を握ったり、コーギーと戯れたりする小さな少女が、私にはターシャに見えました。

92歳になっても、少女の心を持ち続けているターシャ。

いくら見ていても、見飽きない。

 

ただね、ちょっと変な気もしました。

ターシャのライフスタイルが日本に紹介されて、大変な反響を呼んで、

こうして展覧会を開けば、大勢の人が押し寄せているのだけれど。。。

 

実際の今の私達の暮らし。。。

ターシャから程遠い生活。(ま、だからこそ、反響を呼ぶのでしょうが)

一歩外に出れば、世界の最新のブランドショップが立ち並ぶ銀座の街で・・・

なんだかな~。。。という、もやもやした感じ。

 

 

 出た所では、本やらポスターやら色々なグッズが売られていてそこも大混雑。

(これでも、雨で少し人の足も減ったようなのですよ。前日は、もっとすごかったらしい)

絵本が欲しいな、と思ったのだけれど、ま、今回は心に焼き付けたので、パス。

ちょっと、人に疲れました。(2時間もジッ~と見つめ続けていたんですよね・・・)

 

せめて自分に出来ること。

「楽しみは創り出せるもの」というターシャの言葉。

毎日の小さな時間を、楽しめる心を持っていたいものです。

物を作る楽しみ、お茶を楽しむ時間、花を愛でる気持ち。

ターシャの暮らしが問いかけてくるものを、忘れないでいようと思う。

 






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最終更新日  April 8, 2008 12:27:09 AM
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