コットンの日
もう過ぎてしまいましたが、5月10日はコットンの日。手ざわりの優しさ、さわやかさから夏物素材として最も利用されているコットン。その魅力をより多くの人に知ってもらおうと、大阪市に本部を置く日本紡績協会が制定。日付は5月に店頭販売の最盛期を迎えることと、5と10で「コットン」と読む語呂合わせから。(英語ではCOTTON DAY)〜日本記念日協会さまのHPより引用〜毎年、コットンの日にちなんだイベントが催されていますが、今年はコロナ禍で中止のようです。残念ですが、来年の開催を待つことにしましょう。さて本題。去年のコットンの日のイベントでのハンク・ライクリー国際綿花評議会会長のスピーチを少し長いですが引用させていただきます。「コットンの高い生分解性とサステナビリティ性を紹介」 マイクロファイバーは、洗濯のたびに発生する微細繊維で、全ての繊維から発生し毎回の洗濯で何百万という微粒子が廃水中に放出されます。その一部は廃水処理場でろ過されますが、多くは河川から海へと流れ込み、昨今のマイクロプラスチック海洋汚染問題を引き起こしています。 ノースカロライナ州立大学天然資源学部が行った研究では、「綿は高い生分解性があり、他の繊維と比較して分解が速いこと」が発表されました。調査では、綿100%、ポリエステル100%、レーヨン100%、ポリエステル50%/綿50%混紡の4種類について、マイクロファイバーの生成量と水中での生分解性についての実験が8か月間行われました。結果は、コットンは他の繊維に比べて多くのマイクロファイバーを発生させるものの、水中で最も分解されることが実証されました。各マイクロファイバーの水中での生分解率は、綿76%、レーヨン60%、ポリエステル/綿混40%、ポリエステル4%でした。 コットンは、製品のライフサイクルの初めから終わりまで、環境にもビジネスにとっても良い選択肢となります。つまりコットンは、他の繊維よりお洗濯でマイクロファイバーが出るが、最も水中で分解されやすいので、地球にやさしい、という実験結果が出ているということです。宮田織物は和木綿(わもめん=和の味わいを持つオリジナルの綿素材)を考案し、実際に織り、製品を作っています。綿(コットン)のこのスピーチは、励まされた気がして、とても嬉しいものでした。これからも「ひと織り、ひと針、愛情こめて」ものづくりをしていきます。