【プレスリリース】産地の見える服YAYA(やや)誕生
牛のトレーサビリティがあるなら服のトレーサビリティもあっていい!産地初の産地の見える服 有馬木綿の里、福岡県筑後市で大正二年からものづくりを続ける宮田織物。糸選び〜生地織り〜製品デザイン〜縫製〜販売までほぼ一貫生産体制は、日本の繊維業界の中では珍しい。今年生まれたこのYAYAブランドは、自社の商品を通して、産地の様子、ものづくりの行程が見えるしくみを作ろうというもの。 そのヒントになったのは、デザイナーの実家の裏にある牛小屋だ。牛の耳につけられている個体識別番号。国産牛肉の安全・安心を確保する取り組みのひとつとして、牛1匹ずつにつけられている耳標だが、これを応用し、宮田織物のものづくりを伝える、「服のトレーサビリティ制度」を具現化するという試みだ。 このファクトリーブランドYAYAは、宮田織物の天然素材を使ったジェンダーレス、エイジレスで着用できる日常着。下げ札のQRコードを読み込むことで、そのアイテムがどのようにして生まれたのか、宮田織物や協力工場などの産地の様子を見ることができる。 第一回目、2023年のYAYAは「しじら織」に素材を絞ったSHIJIRA COLLECTIONを展開。「しじら織」は、江戸時代の「たたえ織」という木綿の縞柄の生地が起源ともいわれる。明治時代に海部ハナさんという方が、干していた着物をにわか雨で濡らし、そのまま日光の当たるところで乾かしたところ、生地表面が縮み波打った。それをヒントにしじら織が生まれたという説がある。 宮田織物のしじらは、この「しじら織」を日常着としてより扱いやすく、柔らかさのあるものにするため、糸の細さや密度など自社の技術を生かし、しじらの生地を10年近く開発し続けてきた。しじら素材だけでも200種類以上の生地のアーカイブが社内に残っている。 今回YAYAに使用したしじら織の生地は、そのアーカイブの中でも「軽さ、涼しさ、柔らかさ」にこだわった素材を選定。日常着として扱いやすいように、自宅での洗濯も可能だ。しじら織の風合いを生かしつつ、ジェンダーレス・エイジレスなデザインに落とし込まれたアイテムは、吸湿性にも優れ、軽くて清涼感を味わえ、夏の日常着として最適。産地初の産地の見える服、110周年を迎えた宮田織物の集大成と言えるかもしれない。▼YAYA・通販ページhttps://shop.miyata-orimono.co.jp/view/category/yaya日経デザイン2023年4月号にも掲載いただきましたYAYA・通販ページ YAYA・インスタ