テーマ:ワイン大好き!(30794)
カテゴリ:チリワイン
今回はチリの赤です。中々面白いセパージュの1本になります。 コヤム・コルチャグア・ヴァレー2011。生産者はエミリヤーナ・ヴィンヤーズ。チリの大手ワイナリーであるコンチャ・イ・トロを所有するギリサスティ家が一族で独自に保有するワイナリーです。1986年の創業で、カサブランカ、マイポ、コルチャグア、カチャポール、ビオビオの5箇所に畑を持っています。ギリサスティ家では有機栽培に興味を持っており、このエミリヤーナでは1990年代から取り組み、現在ではデメターの認証を受けるまでに至っています。 セパージュはシラー38%、カルメネール31%、メルロー19%、カベルネ・ソーヴィニョン10%、ムールヴェードル、マルベック、プティ・ヴェルド。価格は、写真のお店で3002円。 色は黒いです。透明度はあまりなく、まあガーネット系と言えなくもないですが黒さの印象が強いですね。ただ、エッジには赤さも。 香りは、樽をしっかりかけているのかナッツやトーストのようなニュアンスが出ています。そこに、珈琲やビターチョコ、プラム、ブラックベリーといった黒い要素が加わってきます。また、クローヴや八角など茶色いスパイス系の雰囲気や青野菜ないしハーブっぽい香り、それに若干の干し肉といったものも感じられました。 味わいは南米らしいしっかりした果実味が軸です。酸は乳酸系で明るさはありますが繊細なもので、渋みと共に果実味とのバランスを取っている感じ。あくまで主役は果実ですね。ボディは丸く、羽のようなやわらかさのあるフルボディです。また、滑らかな口当たりですが、その奥にはタンニンの舌触りが。この辺はいい対比になっている感じです。 これに合わせるならやはり肉です。 和牛のたたきを合わせましたが、肉の脂と赤身の旨みに対し、ワインの渋味や果実味がよく嵌りました。脂っ気を上品にしつつ、ワインの果実味の印象もまろやかになり、いい組み合わせです。タレは酢醤油でしたが、特に気になりませんでした。 同様に、ローストビーフにもバッチリ。こちらはグレイビーソースでしたが、ソースの旨みと塩気が果実味といい対比になり、肉の旨みが際立つ感じでした。 また、焼き野菜のサラダにも意外と行けます。カボチャやニンジンの甘みと焼きによる香ばしさに、ワインの果実味、それにボディ感が馴染んでくれました。ゴボウですと、香り面の相性は共通項があるのかさらに良くなる感じ。 勿論、果実味べったり濃厚なだけ、といったものではありません。しかし、これぞチリの赤!というようなボリューム感は楽しめるワインだったかなと思います。いわゆる「自然派」感は特にありませんが、それだけに果実味強いスタイルが苦手な方以外には広く受けやすいのではないかなと思います。 ただ、さらに熟成を進めれば、果実味もこなれてその奥にある世界を見せてくれそうな感じもしました。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年11月21日 04時22分45秒
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