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あべ社労士のポジティブノート

[労働・社会保険制度] カテゴリの記事

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社労士って法律専門家？

５月も半ばを過ぎると、初夏らしい日差しの眩しい日々が続きますよねゴールデンウィーク中でも肌寒かったのに、ここに来てやっと５月が来たなあという感じです。それでもまだ夜は寒いので、コタツやストーブが片付けられないでいます。でも明日くらいには片付ける予定です。もうあと２週間もすれば６月になり、衣替えの時季ですものね。話は変わりますが、最近、「社労士は法律専門家の端くれである」ということを、ある先輩社労士から言われました。社労士会や連合会が進めている法改正の取り組みの中で、個別労働紛争解決のために簡易裁判所の訴訟代理権や労働裁判における代理権、出廷陳述権を求めていることなどから、「法律専門家」という論立てがされるのでしょう。また、労働相談や年金相談などでは、当然に法律に基づいて相談対応をするわけですし、企業の労務コンサルにおいても法的対応について求められることがありますので、そういう意味でも「法律専門家」といってもいいかもしれません。しかし、それだけで「法律専門家」と言えるのでしょうか。少なくとも日本で「法律専門家」と言えるのは弁護士だけだと思います。他の士業であっても、弁護士以外は法律家とは言えないでしょう。しかし一方で、弁護士以上に法律の知識を熟知している部分もあります。社労士で言えば、労働法や社会保険諸法令などは、弁護士よりもより熟知していると言ってもいいでしょう。しかし、法律を熟知しているからと言って、「法律専門家」とはならないでしょう。「法律専門家」となるためには、法律を熟知していることはもちろんのこと、日常生活のすみずみで活用し、対抗していく手段としているかではないでしょうか。そして、そのことによって業をなし、多くの依頼者から信頼される存在になっているかではないでしょうか。そう考えると、社労士がどうあがいても「法律専門家」などと豪語することはできないと思います。労働法や社会保険諸法令を熟知しているといっても、それは社労士業務を進める上で必要な実務の範囲内にしか過ぎません。弁護士のように、現状の法解釈に頼りすぎず、矛盾点を指摘して現状を打破していくためにあらゆる手段を使って依頼者の利益のために奔走するような、そんな立場で仕事ができるのでしょうか。私たち社労士は、「法律実務家」と言った方がふさわしいような気がします。ことさらに「法律専門家」などと肩肘張って威張るよりも、「法律実務家」として謙虚に依頼者から信頼を得て仕事をする方が、遙かに社労士らしいと思うのですがいかがでしょうか。「法律専門家」を目指すのは勝手ですが、そこへたどり着くためには社労士には決定的に足りないものがあることを自覚することも必要なように思います。社労士としての部をわきまえて、地道に実務家として仕事をすることが何より大切なことなのです。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村ツイッター

2013年05月18日

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募集・採用方法の自由はあるのか?!

またまた久しぶりのブログ更新ですが、ここにきて一気に秋が深まってきたような気がしますもう10月も半ばを過ぎているわけですから何の不思議もないのですが、つい最近まで扇風機が出ていたところから、ストーブが必要なほどの気候になってしまったところに、客観的に見ると不思議なところを感じます。きのう今日と、雨が降り続いて冷え込んできていますしねこの一雨で、またさらに秋が深まって行くのでしょうか。最近のブログでは、簡単な近況を報告するだけにとどまっていますので、今日は最近考えていることについて述べたいと思います。いきなりですが、企業には採用の自由がありますよねー。どんな人を採用するか基本的に自由でなければ、適材適所での事業活動はできません。しかし同時に、年齢制限をしたり、女性であることや外国人、障害者など社会的身分を理由として採用しないことは、たとえ採用の自由があるからといってできることではありません。これは、男女雇用機会均等法や職業安定法、職業対策法などの法律により明確に禁止されているのです。ですから、企業が労働者を採用する際に募集をかける場合には、「○○歳未満を募集」とか「男性に限る」とか制限を加えることはできないのです。こうしたことは、募集・採用における常識的なことといえますが、では募集・採用にあたって採用選考の方法まで制限されることはあるのでしょうか。例えば、採用試験や書類審査を行うことに制限があるかどうかです。採用にあたって、どういう基準をつくりそれを判断するための選考方法にまで制限を加えることはできません。これは、労働関連の法律のどこをみても触れられていないことですし、事業活動を円滑に進めるためにも欠かせないことでもあるわけで、そこにまで制限を加えたら逆に問題になります。もしそこまで行政が介入するようなことになれば、正常な事業活動など行えなくなるばかりか、雇用のミスマッチがますます拡大することにもなってしまいます。採用活動というのは、企業の事業活動の一部分であるといっても過言ではないでしょう。ところでなぜこのような理念的なことを言うのかというと、行政が採用の方法にまで介入してきたからです。実は昨年の今頃の話なのですが、ハローワークの事業所サービス部門で求人募集を出す企業に対して「求人者のみなさまへ！書類選考を明記する際は、書類選考を行う理由、書類選考の基準を確認しますので、ご協力をお願いします」というアンケートを取り始めたのです。「ご協力」ということですので強制力はありませんが、しかし行政が「協力」という名の下で行うことに対しては、拒否できない雰囲気を醸し出します。しかも、求人募集を出しに来た企業担当者にその場でお願いするのですから、協力しなければならないという雰囲気になるのは当たり前でしょう。そして何よりもこの文書で看過できなかったのは、「ハローワークでは従来から、書類選考だけでは応募者の適性・能力を判断することは難しいため、面接を実施した上で採否の判断を行っていただくようお願いしています」という文面です。行政機関は法律に縛られて、そのもとで業務を遂行するものだと思うのですが、文面で書かれていることは法律で求められていることではありません。つまり、募集・採用方法についてまで行政機関が介入することができないにもかかわらず、「従来から・・・面接を実施した上で採否の判断を行」ってくださいと言っているのです。このような文書を出し、アンケートをとっていることは、行政が行うこととしては問題ではないかと思い、実は昨年末から担当者には何度も撤回すべきだと申しれをしてきました。最終的には、やはり内容的に問題があると感じたのでしょう。この文書は撤回され（ハローワークの所長は「保留扱い」と言っていますが）、現在は出されていません。その間の経過は長くなので省きますが、問題ある内容であったことは、現在文書が撤回されているところからも明らかでしょう。私は、自分が主張していることが絶対正しいとは思いませんが、少なくとも私たち自身も法律に縛られて業務をしているわけですから、その範囲で意見を述べることはあってしかるべきではないかと思います。長々と書きましたが、少しでもいい仕事ができるように、日々向上心をもって取り組んでいきたいものです。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村ツイッターものぞいて下さい。

2012年10月18日

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終わらない雇調金の申請

今日は、午前中少し肌寒かったのですが、日が差すにつれて暑くなり出し、午後は汗ばむほどの夏日でしたね。新緑がきらきら眩しい５月にふさわしい天気に、やっとなってきた気がするこの頃です。今週は、顧問先回りでほとんど事務所にいませんが、事務所に戻って冷たい麦茶を飲んでホッとする時間がとてもうれしく思います。いつの間にか、事務所がツレのような存在になっている、そんな心地よさを感じる場所になったのですね。ところで、私の顧問先で多いのは製造業のお客さんですが、リーマンショック後の景気変動の波に押されて、どこも不安材料を抱えながら事業を行っているという現状があります。リーマンショックから４年経っているのに、その時期からずっと雇用調整助成金のお世話になっている会社もありますし、浮き沈みの激しさの中で雇調金を使ったり使わなかったりというところもあります。ですので、雇調金を使わなくなったところでも、いつまた使わざるを得なくなるのかというほどの不安材料が、中小の製造業のまわりを取り巻いているという状況なのです。一方で、雇調金の受給要件も緩和されつつある一方で、不正受給も後を絶たずにあるようで、支給申請の書類に関するチェックが厳しくなっています。特に教育訓練は、その内容からカリキュラムの作成、実施に至るまでの書類の確認や、やったかどうかの確認作業、そこへの労働者の出席状況の把握などなど、事細かいところまで必要以上にチェックがかかります。リーマン後の雇調金の支給要件の緩和により使いやすくなった一方で、あまりにも緩和しすぎたために徐々に厳しい申請のための要件にしてきているということでしょうか。その雇調金の各種申請書類ですが、厚生労働省の様式に基づいて申請をすることになっています。しかし、その様式も年に何度も変更されるのです。実はこの４月にも様式が変更になったのですが、大した変更ではありません。しかし、にもかかわらず旧様式で申請をだすとハローワークの担当者に注意されます。場合によっては、再度出すようにと指導されることもあります。しかし、厚生労働省の都合で勝手に変えておきながら、変更したことの告知もインターネット（大々的に様式が変わったことが告知されるわけではない）のみで行われ、ハローワークからの告知はすでに旧様式で申請したときに指摘されるという、後手後手の対応になっているのです。社労士こそ、そんなことを行政から指摘される前にあらかじめ把握しておけと言われそうですが、我々は雇調金の申請のみを業として行っているわけではありません。我々もそんな状況なのですから、社労士が関与せずに雇調金の申請を行っている会社は、なにをかいわんやです。行政のもっと迅速な対応を期待したいものです。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2012年05月16日

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連合会はどこを向いているのか

またまた久しぶりの更新になります。ほぼ２週間ぶりですが、そのあいだに急に寒くなったような気がします。近くにみえるアルプスは、まだ雪景色には早いですが、着実に冬に向かっているのを実感しています。この時期は、アルプスの手前の里山が紅葉であかく色づいていて、秋の深まりを感じさせてくれています前回のブログで、年金の支給開始年齢の引き上げについて私見を述べましたが、どうも消費税を引き上げる必要性を強調するための“バーター”として打ち出されてきたようです。つまり、年金の支給開始年齢を引き上げないかわりに、増税には協力して下さいよという意味合いのようです。これらは政治的な駆け引きの中で出ている話なので、いかにも「永田町」的な話の出方ですが、庶民の懐への影響という点では共通しているので、あまり軽々に論じてほしくないですよね。年金財政も含め、国家財政が先行き不安なのはわかりますが、小出しにしつつ駆け引きをしながら決めて行くというのではなく、堂々と論戦をする中で方向性を出してほしいと思います。まあ、政治的なことはともかくとして、問題としたいのは社労士会（全国連合会）の対応です。年金問題の専門家集団と標榜しているにもかかわらず、社労士会として見解も打ち出せないというのはいかがなのでしょう。年金支給開始年齢引き上げの報に、多くの国民が不安を抱いていたにもかかわらず、厚生労働省に抗議するのでもなく、そこまでいかなくても連合会としてどう考えるのかについても意見表明できないなんて、連合会がどこを向いているのかと疑ってしまいます。一方で、先日連合会のホームページで「社会保障・税番号大綱についての意見ー社会保険労務士の視点からー」が掲載されておりました。これは、現在検討が進められている「社会保障・税共通番号」制度導入の議論に対して、連合会として意見を述べたものですが、社労士の業務にも関連してくるところですので、その内容の問題は別として意見表明をしたこと自体評価に値すると思います。ならば、年金支給開始年齢引き上げ問題についても意見表明して当然にように思いますが、意見表明しない基準がどこにあるのかと思ってしまいます。ただハッキリ言えるのは、厚生労働省が打ち出したものに対しては何も言えないということです。これは、新年早々問題となった「運用３号」問題について明確な意見を表明できなかったこととも共通しています。多くの国民が社会保障問題で不安を抱えている状況で、厚生労働省の方ばかり気を遣って何も表明できないなんて、いったい何のために社労士会が存在するのかと思います。厚生労働省の監督下にあることと、政策として打ち出してきたことに対する意見表明とは、分けて考える必要があるのではないでしょうか。なお、「社会保障・税共通番号」制度に関する連合会の意見についてですが、充分目を通しきれてはいませんが、ひとつ重要な論点が欠けているように思います。それは、プライバシー（個人情報）保護の点です。個人情報保護法が施行されて１０年近く経つにもかかわらず、顧客情報やカード情報、あるいはコンピュータのウィルス感染による情報漏洩など、未だに個人情報の保護に関して不安を感じずにはいられません。にもかかわらず、このような状況下で共通番号制度によって一元管理するような状況になったとき、いったいどのようにしてプライバシーの保護を講じていくのでしょうか。その点の指摘が連合会の意見には見当たりません。社労士業務との関連にとどまらず、国民的視点に立って意見表明することを切に望みます。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年10月29日

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年金の支給開始年齢引き上げは、年金泥棒と同じだ!!

だんだんと秋の景色になってきましたね街路樹の木々が色づき始めています。今週はほとんど事務所におらず、外回りばかりだったのですが、行く先々で言われたことがあります。個人的なことではありませんよ～！今週、年金の支給開始年齢の引き上げを検討していくという報道がありましたよね。そうです。今週は行く先々でこのことについて言われました。私は政治家でも厚生労働省の役人でもありませんから、その立場で意見を述べることはありませんが、社長さんや人事担当者など口々に不安がっていました。現在段階的に支給開始年齢が引き上げられておりますが、最終的には厚生年金・共済年金の支給開始年齢を基礎年金と同じ６５歳にすることとなっております。それを、最終的に６８歳まで遅らせるというのです。方法としては２つが考えられていて、現在の６５歳まで引き上げるペースはそのままで、その後段階的に同じペースで引き上げていくという方法と、現在の３年ごとに支給開始年齢が引き上げられているのを前倒しして２年ごとに段階的に６８歳まで引き上げるという方法です。前者は、現在６５歳まで引き上げられることが予定されている方々には影響ない（その後の方々には影響あり）のですが、後者の場合にはこれから年金受給する方々のほとんどに影響してきます。重要なのは、この引き上げをしようという発想が、財政的な面からしか検討されていないということです。老後の生活保障は、いつの時代であっても同じでなければならないのに、時代によって生活保障をする年齢や金額が変わるというのでいいのでだろうかと思ってしまいます。老齢にともなう生活保障は、たとえ財政的に逼迫する事態になったとしても、社会全体で支えなければならないということには変わりはないのです。しかも、支給開始年齢を引き上げるということは、本来もらえる年齢にもらえなくなるということですから「年金泥棒」にあったようなものだと思います。言い方を変えると、国が率先して「詐欺まがい」行為をおこなっているといってもいいかもしれません。財政が逼迫しているからというのは、確かにそうかもしれません。しかしだからといって、そう易々と支給開始年齢引き上げを行ってもいいものなのでしょうか。一方で、消費税率を引き上げるともされていますが、その税収入は社会保障の財源を確保するためにとも、どこかで言っていたように記憶しています。にもかかわらず、支給開始年齢を引き上げるというのはどうなのかなと思ってしまいます。重要なのは、なぜ財政が逼迫する事態になったのかについて問い直し、そこからどうしたらよいかを考えていくことが必要なのではないかと思います。安易に、国による詐欺まがい、年金泥棒行為を許していいものとは思いません。私たち社労士も、年金制度に関わる立場として、まさに社労士法にいうところの「労働者等の福祉の向上に資する」（同法１条）ために、こうした詐欺まがい、年金泥棒行為を許さない立場で意見表明していくべきと思います。いつまでも、厚生労働省に対して物言えない立場ではなく、社労士法の目的に則ってハッキリとした意見表明を、社労士会や連合会として行っていくべきではないでしょうか。その前に、私たち自身が一個人として声を上げることが大切であることは言うまでもありません。その通りと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年10月14日

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いまさらという感じの社会保険電子媒体の拡大

またまた久々の更新です。９月に入って２回目の更新です世間は、先週３連休、今週も３連休だと思いますが、当事務所は連休に関係なく仕事をしております。先週末あたりまでは、まだまだ残暑が厳しいなと思っていたのですが、今週の列島台風直撃によって残暑の影が跡形もなくなってしまいました。そのため、半袖から長袖のワイシャツに替わり、夕方になるとそれでも寒いためウインドブレーカーを羽織って仕事しています。気候的には、本格的な秋を通り越して冬が一気に来てしまうのかと錯覚を起こしそうです。我が家では、早速物置からコタツを出し始めました話はくるりと変わりますが、社会保険の届出に関して電子媒体の拡大について年金機構から案内がされています。従来ＦＤ（フロッピーディスク）やＭＯによって届出をすることも可能とされていたのですが、今年の１２月からはこれらに加えてＣＤやＤＶＤによって届出をすることも可能となるとのことです。あまりＦＤなどで届出をする事業所は多くないと思いますが、事務の簡素化から社会保険庁が解体される前から活用されていた制度です。しかし最近は、パソコン機能も飛躍的に変化してきている状況の中、フロッピーを使用することはほとんどなくなったと言っていいでしょう。むしろ、ＣＤ、ＤＶＤの活用は当然であり、使いやすさという点ではメモリスティック（ＵＳＢメモリ）が主流になってきています。届出に関する電子媒体の拡大は、ＦＤはすでに生産停止になっており、すでに何年も前からパソコンにはフロッピー挿入部分がなくなっていることが理由のようです。なんか今更の感が否めないのですが、こうした対応の遅さを見ていると、日本年金機構もいまだに一行政機関の体質から抜け出せないのだなという感じです。しかも、ただちにこうした措置をとるのではなくて、あと２ヶ月余り先からの実施というのですから、あきれてしまいます。もっとも、電子媒体による届出は作成プログラムが定式化されているため、それにあわせて届出しなければならず面倒だということを、フロッピーで届出をしていた会社では言っていました。そのため、結果として手書きで届出するのと手間の関係では変わりないとして、ＦＤによる届出をやめてしまったところが多くあります。ＣＤやＤＶＤになっても、定式化されたプログラムを組み込まないといけないため、結局いままでとそれほど変わるわけではないようです。まさに、使える電子媒体を多くするだけの話であって、それ以外の何ものでもないわけです。それよりも、電子申請をもっとやりやすくした方がいいのではないかと思います。私も電子証明書の交付は受けていますが、使いにくさと手間暇の関係で、結局紙媒体での届出で間に合わせています。それほど届出の実務が多くないことも影響していますが、いずれはというか早晩電子申請を本格的に進めていかなければと思っています。電子媒体の拡大も、もっと利用者の利便性を踏まえておこなってもらいたいですよねなるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年09月24日

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たかが手続き、されど手続き

７月もすでに前半が過ぎ去ろうとしているのに、ブログの更新は今月初めてです新事務所開設のドタバタと、労働保険年度更新、社会保険算定基礎手続が重なったことなどで、とてもブログ更新の余裕などありませんでした。申し訳ありませんm(_ _)mそれでも、年度更新は先週末に、算定手続は１２日にすべて提出し終わり、今週後半から少しホッとしてやっと通常の状態に戻ったという感じです。ところで、この年度更新と算定手続については、いままでそれぞれの管轄（年度更新は労働基準監督署、算定は年金事務所）の窓口で受け付けしてくれていたのですが、今年から原則上部組織（年度更新は労働局、算定は事務センター）に郵送することになったのです。年度更新は、いままで管轄の監督署から送付されていた申告書類も、今年からは一括して外注から送られるようになったとのことで、それとあわせて監督署では原則年度更新の申告書受付はしないということになったようです。しかし、これらは行政の都合で突然決められたことであり、現場がそれに十分対応できない状況であることは十分承知していたようで、今年に限っては監督署でも年度更新の受付をするということになったようです。来年からは、労働局へ送るようにとのことですが、年度更新の場合は数字の間違いがあることがとても恐ろしいのです。それに、年度更新の申告書は、前年の概算保険料額と確定保険料額が異なる場合、その金額を差し引くか若しくは加算して今年の概算保険料とともに納付額を決めなくてはならないなど、書き方などが少々わかりにくい部分があったりするのです。それに、建設業などの２元適用事業などの場合は、請負金額から保険料の計算をしなくてはならなかったりするので結構大変で、その計算のための申告書類もわかりにくい部分があったりで、ひとつひとつ窓口で確認しながら行いたい手続であったりするのです。窓口では、計算が間違っていないかも確認していただけるし、書き方も問題ないかなど確認していただいた上で申告書の受付をしてくれるのでとても安心なのですが、それも今年で終わりとなると、社労士としては結構責任が重くなるのではないかと感じます。社労士が受託していて、万が一申告書の内容に間違いがあったりしたら、委託先からどんな目で見られるかという不安がつきまといますが、一方で年度更新の申告書の書き方などに不安を感じている会社さんに対して社労士が売り込んで行くには、チャンスなのかもしれません。そうすると、社労士として実務能力の向上がますます求められることになります。たかが手続き、されど手続きなのです。社労士としての実務能力をもっと高めないといけないのだなと、改めて感じた次第ですなるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年07月15日

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「運用３号」見直しの方向へ！

また少し寒くなってきました。暖かくなったり、急に寒くなったり、まだまだ春は先ですねところで、前回から連続してブログで書いてきております「運用３号」問題ですが、ナント厚生労働省の課長通達で行われていたのですね。国会ではこのことも問題にしているようですが、重要なのはどんな形にせよ保険料を納付した人が公正に年金を受けることができるというのが基本であって、保険料を納めない人はどんな事情があるにせよ、納めた人と同じように年金を受け取ることがあってはならないということだと思います。運用３号の取扱いに替わる新しい方法について、法改正を視野に検討されるようですが、第３号被保険者から第１号被保険者への切り替え忘れの期間を、特例として納付済み期間とするのではなく、「カラ期間」としてカウントし、受給資格期間の２５年を満たすこともひとつの方法ではあります。また、その期間を免除期間として扱うとか、保険料の納付が２年までしかさかのぼれないものを、第３号被保険者制度ができたところまでさかのぼって納付ができるようにするなど、保険料を納めた人と納めない人が同じ年金給付扱いにならないようにすることが大切だと思います。いずれにしろ、「運用３号」による取扱いが見直される方向に向いてきているのはいいことだと思います。この問題では、多くの社労士やそれ以外の方々もブログ等を通じて意見表明されていますが、そうしたことも大きな影響を与えたのではないかと思っています。週末は、年金のセミナーが予定されており、そこで話をしなければなりませんが、「運用３号」についてどういうふうに話そうかと、いま考えているところです。明日は、その準備をしようと思っています。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年03月03日

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「運用３号」問題で連合会が見解を表明

朝からブログの更新をすることなど滅多にないのですが、昨日の記事に関連して全国社会保険労務士会連合会として「見解」を表明していたようです（２月25日付）。そのことを確認せずに、ブログでコメントしてしまったことに対してお詫び申し上げます。連合会の「見解」は、下記でご覧になって下さい。「実態と異なる第３号被保険者期間を有する者の取扱い（いわゆる「運用３号」）に関する見解今回は、もっと早くという思いはあるものの、連合会としても適切な対応をされたと思います。内容としても、私の指摘したとおり、年金を納めてきたものと納めていないものとの不公平感の解消ということを指摘している点で、一応評価できるものと言えます。ただし、この見解を表明するのにあたり、「疑問を感じている会員が多数いる」ことを理由としてあげておりますが、連合会として公式見解を述べるのに、異議を述べる会員が多数いることを理由とするのは、連合会としての自主性に欠ける部分があるのではないかと感じます。そんな理由よりも、制度上の齟齬があることを述べることで事足りると思うのです。言い方は良くありませんが、多くの会員から言われて渋々表明したという態度がありありです。毅然と、年金問題等に精通する専門業種としての態度を表明することが何より大切と思います。以上、昨日の補足でした。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年02月26日

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「運用３号」問題から浮き彫りになったもの

ここ２～３日の天気は、すっかり春の陽気です今日は春一番が吹いたそうで、もうそこまで春が近づいているということでしょうか。このまま一気に春になってくれるといいのですが、どうも明日からまた寒くなるようなので、本格的な春はまだまだ先になりそうです。寒の戻りに、風邪など引かないようにしないといけないですね。このところ仕事に関係するところで話題になっていることに、「運用３号」問題があります。国民年金被保険者は、第１号、第２号、第３号被保険者と区分されますが、このうちサラリーマンやＯＬ、公務員などは第２号被保険者に区分され、自営業者や学生などは第１号被保険者、第２号被保険者の配偶者が第３号被保険者となります。この第３号被保険者の取り扱いについて、配偶者が第２号被保険者から第１号被保険者に切り替わったときに、つまりサラリーマンだった者が自分で商売を始めたという場合に、配偶者である奥さんはその時点で第３号の資格を失い、第１号被保険者として旦那さんとともに国民年金保険料を納めなければいけなかったところを、制度を知らずにそのままなっていた方に対して、第３号被保険者と見なすという「運用」をはかるというものです。それが制度の未周知があり、ほとんどの方が未納者として存在するのであれば別ですが、ほとんどの方は第３号から第１号に切り替わっていることを考えたら、こうした運用はやめるべきでしょう。特に、「運用３号」を認めてしまったら、同じような立場で第１号被保険者に切り替わった方との差が全くなくなってしまい、片や保険料を納めてきた者と、運用により保険料を納めていないのにもかかわらず保険料を納めたと見なす者との間で、不公平な状態になってしまいます。多くの国民からの批判や、総務省の年金業務監察委員会からの指摘もあったりして、厚生労働省でも運用３号の取り扱いを一時凍結し、制度の見直しを進めていくことにしたようですが、こうした措置にしたことは、とりあえず良かったと思います。一方で、「運用３号」問題から浮かび上がってきたのは、第３号被保険者制度の問題ではないでしょうか。つまり、将来の年金受給で考えた場合、第３号被保険者は保険料を直接負担していないにもかかわらず、第１号被保険者と変わらないのです。昭和60年の法改正で、第３号被保険者制度が生まれたわけですが、それ以前は配偶者の場合任意加入で保険料を納めなければならなかったのを、第２号被保険者が配偶者の分も保険料を納めているという建前として、国民年金に未加入の状況を極力なくすためにできたとも言えます。しかし、保険料を納めているとするのはあくまでも建前であり、第２号被保険者の配偶者になったからと言って、第２号被保険者の保険料負担が多くなるわけでもなく、それでいて将来第１号被保険者と同じだけ年金受給をできるというのはおかしな話です。もうひとつはこの問題に対する、社労士とりわけ社労士会、連合会の対応です。運用３号問題は、昨年末から取り上げられてきておりますが、連合会はこの問題についてどう考えるか表明していません。連合会、社労士会の対応は、今回の問題に限らず、年金制度等に関する対応として非常に鈍いというか、何も行っていないと言っていいかもしれません。制度に一番精通している士業であるにもかかわらず、その運用に対して何も意見表明できないというのは、何のために社労士会があるのかわかったものではありません。今回の「運用３号」問題から、年金制度の新たな問題点が出てきたとともに、こうした問題が起きたときに我々社労士としてのスタンスはどうあるべきか、社労士会、連合会のあり方とともに考えていく必要があると言えるのではないでしょうか。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年02月25日

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緻密な保健指導が保険料にも影響?!

昨日、朝から雪が降っていましたが、そんな中人間ドックに行ってきました朝８時から受付が始まって、検査はほぼ午前中に終わったのですが、午後は体力測定のあと診断結果に対する健康管理、生活習慣、食生活などに関しての保健指導などがあり、最終的には午後３時頃までかかりました。人間ドックには３０人以上の方が受けに来ていたので、待たされることもあったり、長く待っているとあっちの検査に行ってくれと言われながら、あちこちの検査会場を行ったり来たりして、それだけでも結構体力がいるものだと実感しました。しかし、こうして健康診断を受けたのはほぼ２年ぶりでもあり、しかも人間ドックは初めてでしたので、勝手が思うようにいかなかったこともあったのですが、何とか無事に終えることができてよかったという感じです診断の結果は、一部基準値より超えたものがあったものの、全体的にはほぼ基準値の範囲でしたので問題なかったと思います。保健指導でも、診断結果を通しては際だった指摘はありませんでした。ただ、生活習慣や食生活、運動面に関しては、事細かく指摘をされました。これらは問診票に基づいて指摘されたことですが、間食を少し控えること、食事内容に偏りをなくすこと、運動することを習慣化するなどカラダを動かす機会を増やすことなど、半分説教されているような感じでした。保健指導は、年１回の健康診断でもそうでしたが、ホントに細かいことまで指摘・指導されます。ただ、こうした保健指導は、成人病の要因を波打ち際で防ぐ効果は抜群だと思います。食生活のことや生活習慣にまで配慮した指導をしていただくおかげで、診断後も病気をしない健康な生活を行おうという意識を持ち続けることができるのです。少なくとも、自分自身は指摘されたことを守っていかなくてはと思いました（ホントです）ところで、この３月から健康保険料率がまた引き上げられますが、この健康保険料率は長野県が一番低いのですよね。なぜ長野県は健康保険料率が低いのかというと、こうした保健指導が徹底しており大きな病気に罹ることを未然に防止することに意識が強いからではないかと思います。それから、「終末医療はタタミの上で」ということが、長野県では広く浸透していることだとも言われているようです。健康保険料率は、どのくらい医療費がかかっているかによって決まってきますが、特に入院施設、入院患者の多いところはそれだけ医療費として負担する分も多くなり、自然と保険料負担が多くなってくるようです。人間ドックを受けて、こうした緻密な保健指導は欠かせないものなのだと痛切に感じた次第です。今日から早速、指導を受けたとおりに少しずつですが改善しつつあります（ホントかな～）なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年02月10日

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雇用保険事務適正強化月間なるもの

このところ、急に暖かくなりましたよねと言っても、日中の気温は10℃近くまで上がるようになったとはいえ、早朝の気温はマイナス５℃前後ですから、１日の寒暖の差が激しくなるばかりです。そうした気候の影響もあってか、今日は朝からノドの痛みが激しくて、ちょっと風邪気味のようですそれでも、土曜日は仕事が集中してできる日でもあり、ちょっと溜まっている仕事を片付けるには絶好の日でもあるため、無理して仕事してますところで、今月（２月）は「雇用保険適用事務適正強化月間」とのことで、雇用保険の各種手続きを行う際に、通常は省略できる書類について添付するようになっています。例えば、離職証明書の届出時には、記入した期間の賃金台帳と出勤簿（タイムカード）の添付が必要です。早速、昨日離職手続きのために、ハローワークへ賃金台帳とタイムカードを持参して離職証明書の届出をしてきました。ハローワークの担当官も、賃金台帳とタイムカードを確認しながら離職証明書の記載事項に間違いがないか“慎重に”（？）確認していました。しかし確認作業だけでも、結構時間がかかります。離職証明書ひとつだけでも10分程度かかっていましたし、そのほかに取得手続きや給付金申請もあわせて持参してお願いしたのですが、トータルで30分程度かかっていました。ただ、２月というのは得喪関係の手続きはそれほど多くない時期かもしれません。なので、こういう時期に「適正化」と称して行うのでしょうが、これが４月の入退職が大量に発生し、重なる時期だったら業務がパンクしてしまいます。そうしたことも考えて、この時期にやっているのでしょうが、通常省略されているものをこの時期だけ事業主にお願いして持参することは、大変なことでもあります。ところで、こうした適正化月間なるものは、他の地域でもあるのでしょうか。あるいは、添付する書類を省略できるなどということをやっていない地域もあるのでしょうか。官庁が実施することに、地域差があること自体納得できることではありませんが、いまさら添付書類をその都度提出するというのは、なるべくなら避けたいところです。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年02月05日

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未就職若年者採用のすすめ

このところ寒い日が続いていますね～私の住んでいるところは、長野県内であるにもかかわらず積雪がほとんどなく、この10日間ほどはずっといい天気が続いているのですが、それでも気温は日中でも５℃を超えることがなく、最低気温もマイナス５～10℃くらいで推移しており、朝晩結構寒いです。さて今週あたりは、もうすっかり通常業務に戻った感があり、手続き業務はじめ、就業規則等の相談・起案業務が“わんさか”と押し寄せています。そんな中、今週はいくつかの会社から求人募集の相談を受け、実際にハローワークに募集手続きをしてきました会社によっては、「ハローワークへの求人申し込みも社労士にお願いしていいの？」というところがあったりしますが、当然人に関する仕事ですから相談も受けますし、求人申し込みを行います。どうも社労士によっては、求人申し込み手続きを行わない方もおられるようで、そういう社労士がいることに対して逆にこちらの方が驚いてしまいます。その求人に関してですが、昨年の９月から３年以内既卒者（学校を卒業して３年以内の方）を対象に、一定の要件の下採用した場合に助成金がもらえるようになりました。私も、この助成金の紹介をニュースで行ったこともあり、いくつかの会社から相談を受け、早速対象となる人を採用したところも出ています。すでに全国で５０００人以上の３年以内既卒者が、こうした助成金の活用などによって採用されてきているようで、大いに活用して極力ミスマッチをなくし採用されて、企業を社会全体を元気にしてほしいものです。私も、なかなか募集まで踏み込めないような会社へ、助成金の話を持ち込んで既卒者の募集を促しているところです。話を持ち込んだところは、一方でなかなか厳しいところもありますが、多くが興味津々に助成金の話を聴き、前向きに検討してもらっています。若い人を採用することは、一方で勇気がいることですが、いまのような未就職若年者があぶれているときこそ、いい人材を獲得するチャンスと思ってぜひ積極的に募集･採用をしてもらいたいと思います。私も、率先して求人募集のお手伝いをしたいと思いますなるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年01月21日

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年金機構の存在意義は？

先週末から今週にかけて、結構バタバタしておりました。新年早々の先週は、顧問先のあいさつまわりから始まって、社労士会支部の新年会、プライベートでは連休を利用して家族旅行があり（後日改めて書きます）、今週はもういつもと変わらぬ通常業務に戻り、手続き業務、助成金申請等の業務、就業規則の作成・診断・提示と打ち合わせ、労務相談等々北へ南へクルマを走らせているといった状況ですで、先週社労士会支部の新年会の前に、研修会があったのですが、今回は年金事務所から担当者がみえて、主に適用関係での変更になった点や実務上の細かい手続き留意点について説明いただきました。私は、所用があったので定時にいけず少し遅れて参加したのですが、すでに担当者の話は終わろうとするところで、同日得喪の適用範囲の拡大などの変更点については聞けずじまいでした。ただ、大部な資料（140ページにおよぶもの）をいただきましたので、それを見ながら実務対応はしていきたいと思っています。ところで、その研修会の最後に、担当者が言っていたことでちょっと気になったことがあります。「私たちの仕事は、あくまでも厚生労働省の指示（判断）に基づいて行っているのであり、機構が判断できることは限られている」これ、極めて当たり前のことをいっていると思うのですが、よく考えると本来厚生労働省でやるべきことを、ワンクッションおいて年金機構にさせているということになります。さらに、そのワンクッションおいた年金事務所と企業との間を我々社労士が右往左往しているということなのです。従って、各種手続きを行う場合には、年金事務所ごとに対応が異なることはなく、さらに厳しい対応がされるということなのです。一面法律どおりにきっちりやっていただく分には、年金機構になって良かったと思う反面、実務対応が遅れ気味になるという弊害も生じてくるということになります。事実、この間の年金機構の対応は、こと適用関係の業務に関しては非常の遅いという印象です。今更ながらですが、社会保険庁の解体は吉と考えてよいのか疑問に思うところです。そして、発足から１年が経った年金機構の今後のあり方に注目です。なるほどと思った方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2011年01月15日

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各商品小売業の最低賃金

いままでのツケを返すかのように、今週に入って３回目の更新になります。昨夜・今日と雪が降り続きホワイトクリスマスですが、言葉どおりのロマンティックに浸れるような状況ではなく、外は激しい風の中、雪が巻き上げて降っている（吹雪いている）という感じです。さて話は変わりますが、１０月に地域別最低賃金が改定されて、その後立て続けに特定最低賃金が改定されてきております。特定最低賃金とは、「産業別最低賃金」とも言いますが、これは県によって特定最低賃金の対象となる産業が違うようで、ここ長野県では製造業の一部と、各種商品小売業、印刷、製版業について特定最低賃金の適用があるとされています（製造業の一部については、細かくなるので紹介は省略します）。このうちの各種商品小売業ですが、例えばスーパーや惣菜屋さん、ブティックなどの衣料品小売業など、特定のものを限定若しくは主として販売しているような小売業は該当になりません。ここでいうところの「各種商品小売業」というのは、デパートや総合スーパーなどのように、その性格上何が主たる販売商品かが判別できないものとされており、あらゆる商品を扱っている事業所でも、本来は生鮮食料品を販売しているにもかかわらず、他の商品も置いてあるようなところは該当しないということのようです。従って、業種的に小売業とされているところの多くは、百貨店や総合スーパーなどの大規模なものでない限り該当しないと考えていいようです。私の顧問先でも、小売業を営んでいるところがあるので、どういうところが該当するのかずっと気になっているところでしたが、要は中小の小売業はまずこれに該当しないということです。長野県の地域別最低賃金は６９３円に対して、各種商品小売業の最低賃金は７５１円ですから、これに該当するかどうかでかなり変わってきますよね。もっとも、小売業の場合には意外と高めの賃金を定めているところが多いですが・・・。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年12月25日

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育児・介護休業法の改正と私たちの役割

１２月になって初めての更新になります。いや～、やはり「師走」ということもあり、結構月初めから忙しい日々が続いていて、ついついブログまでアタマがまわらない状況でした。特にこの時期は、４月の年度切り替えの時期とともに、３６協定の届出手続きが多くなる時期でもあり、その手続き業務が連続します。さらに、このところ多くなっているのは、６月に法改正された育児・介護休業に関しての就業規則の改訂業務です。このことは、すでに10月26日付けの記事で紹介しておりますが、立て続けに見直し依頼がきている状況には変わりありません。私の方でも、これはチャンスと思い、逆に声をかけさせていただいているお客さんもおりますので、そのことも影響しているのかもしれません。今月に入ってだけで、すでに２社の規則の改訂を行い、届出を済ませております。年内にも何件か打ち合わせをさせていただいて完成させなければなりませんし、年明けから着手するところもいくつかありますので、しばらく育児・介護関連での規則改訂作業が続きそうです。特に今回の法改正では、育児休業等の取得について男性労働者に焦点を当てていますので、従来女性労働者はいない（あるいは少ない）とされている事業所でも、軽視せずに規則の整備をすることが求められます。少子化対策は国を挙げての取り組みが求められ、その制度的保障としての育児休業なのだということを、いかに各企業が意識するかも重要なことだと思います。かといって、男性が簡単に育児休業を取得するとは思えませんが、その環境をどう広げていくかが大切なことだということでしょうか。私たちの仕事も、単に法改正によるビジネスチャンスだということに躍起にならず、その一翼を担っているということを自覚して、進めていくことが大切です。

2010年12月09日

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年金マスター研修なるものは必要か

11月もすでに半ばを過ぎ、今年もいつの間にか終わりに近づいています。今日などは、クルマが霜で凍り付くなど、もう冬の様相を呈しています。今日、社労士会から郵便物が届いたのですが、そこには「年金マスター研修の実施について」と題して、その実施要項などが入っていました。年金マスター研修では、「年金相談実務者研修」と「相談実習」を行うということになっているようで、いわば「街角の年金相談センター」構想のもと、年金相談を日常の年金相談のみならずウインドマシンを使って行えるようにするというものです。そして、研修をすべて終えたものには、「年金マスター」という称号を自由に使って相談業務に携われるというもののようです。すでに、研修の申し込み段階まできておりますし、「街角年金センター」なるものも県内にできている状況で、いろいろ文句を言うのもどうかとは思うのですが、一時期の年金問題での国民的な関心が大幅に後退している状態で、果たして意味があるのか疑問に感じています。特に、ウインドマシンの操作を行わせるというのは、本来の社労士の仕事からかけ離れたことまで要求してきていることではないかと思うのです。ウインドマシンの操作とは、コンピュータに入った記録を照会する行為です。いわば、年金事務所の職員が相談者に対してコンピュータの記録をみながら相談を受けている行為を、社会保険労務士も同じようにやりなさいということなのです。それを、「街角年金センター」を中心として、社労士が取り組もうというものなのです。しかし、ウインドマシンを操作することによる相談活動を社会保険労務士が行うことが、どうしても必要なこととは思えません。私たちは年金事務所の職員ではありませんし、国家機関の一部として行うことが妥当なこととは思えません。ある程度の行政協力は必要でしょうが、それにも限度があります。私たちの目線の前にあるのは、一般の市民です。年金問題に関して一般市民の目線に立つとは、年金事務所の職員のように相談活動をするということではないはずです。つまり、年金行政に不満や不安を感じている市民に対し、それを改善するための相談活動が求められているのだと思うのです。このように、今回の年金マスター研修の中身をみるにつけ、本来の社労士としてやるべきことからどんどん逸脱してきていると感じているのは私だけでしょうか。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年11月18日

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育児・介護休業規程の作成・見直し依頼が増えそう

１０月もあと１週間で終わりですが、このところ１０月にしては暖かいと思ってところが、今日になって急に寒くなってきましたね。ニュースでは、今日全国各地で木枯らし１号が吹いたと言っていました。日中それほど冷たい風だとは思わなかったのですが、日が沈むにつれ肌寒さが一段と強くなったような気がします。このところ、育児・介護休業規程の見直しについて、いろんなところからお声をかけていただいています。先日は、３年ほど前に規程の作成を依頼されて行った会社から、突然連絡をいただき見直し依頼を受けました。ご存じの通り、６月30日に改正育児･介護休業法が施行されましたが、その内容は多くの改正点を含んでいます。労働局雇用均等室も、各地の企業をまわりはじめており、その関係で先日もあわただしく規程の見直しをしたところもあります。子育て支援助成金の支給要件でも、改正育児･介護休業法に基づいた就業規則の作成していることが必要となっており、その点でも規程の見直し依頼がきているところもあります。どうもしばらくは、育児・介護関連の就業規則、規程の作成・見直し依頼が続きそうな予感です。ただし、今回の改正点は、先日雇用均等室からの是正指導を受けて感じたのですが、厚労省で出しているパンフレット等の内容を反映しただけでは不十分なところが多くあります。それも、こんなのと思うところがいくつにも及んでいます。例えば、子の看護休暇についてですが、今回の改正で複数以上の小学校入学前の子がいる場合には年に10日与えることとされました。これ自身大きな改正点ですが、実はもう一つ子の看護休暇の改正点で見落としてはならないのは、子の看護休暇を取得する理由が拡大したことです。今までは、子どもが傷病にかかったときに取得できるとされていたのが、予防接種や健康診断を受けさせるために取得することも可能となったのです。就業規則（育児・介護休業規程）では、こうした事由についても明示しておかなくてはなりません。従って、今までは「子の傷病による看護休暇」という名称で呼ばれていたものも、穫れる範囲が拡大したことで「子の看護休暇」と名称も簡潔になっています。これ以外にも、いくつか事細かく規則・規程に落とし込むことが求められるものもありますので、こうしたときには専門家である社会保険労務士に相談いただきたいものです。それにしても、育児･介護休業法という法律は細かすぎます。理念先行型の法律とはいえ、各企業で実施をさせるための実効措置は着々と進めてきておりますので、あまり軽視せずに就業規則への落とし込み、見直し作業を進めていくことが求められています。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年10月26日

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標準報酬決定通知書が未だ届かず

しばらくぶりに更新ですこのところ、ブログの更新が思うようにできませんが、これも逆の見方をすれば更新が滞るほど時間が足りないということであり、それだけありがたいことに仕事が増えているということでもあります。それでも、いろいろと書きたいことがありますし、ブログを覗いてくれたり気にしてくれたりする人たちがいるので、極力時間をとって書いていきたいと思います。７～８月は、社会保険の算定基礎届の作成と届出、賞与支払いに伴う賞与支払い届の作成と提出が続いたのですが、実はそれらの決定通知書が年金機構から未だに一部届いていません。昨日、８月に支払った賞与の決定通知書がやっと全部届いたのですが、それも８月末に賞与支払い届を提出した事業所の決定通知書が先週届いたことに端を発しています。つまり、８月お盆前後に賞与支払い届を出したのに、それらの事業所の決定通知書は届かず、先に８月末に支払届を提出したところの決定通知書が届いたため、そのことを年金機構長野センターに問い合わせたところ、あわてて昨日送ってきたということなのです。昨日は同時に、標準報酬決定通知書も届いたのですが、未だにこちらは何カ所かの事業所の分が届いていません。算定基礎手続きは、今年の場合７月１２日までに行うこととされて、その日に同時にすべての算定基礎届を提出しているのですが、決定通知書がすでに届いているところ、昨日やっと届いたところ、未だに届いていないところと、さみだれ式に届くという感じで非常に困っているところです。ここまで書いてきて、ひとつ説明不足でしたが、社労士が委託を受けて届け出た社会保険関連の届出書類は、当事務所の住所を記載したポストイットを貼って出すと社労士の手元に届くことになっています。ですから、どこの事業所の決定通知書が届いていて、どこが届いていないか一目瞭然なのです。ところが、今日ある顧問先を訪問したら、ポストイットを貼って算定基礎届を出したにもかかわらず、先週そちらの顧問先事業所に直接届いていたとのことでした。こうしてみると、年金機構の事務処理能力は相当雑で大変な状況になっているというのが見て取れます。この間何度か、催促の電話を年金機構長野センターにしているのですが、すでに決定通知書は（長野センターに）来ているのだが発送が遅れているとのこと。その話を聴いたのは、８月の２０日前後だったにもかかわらず、未だに届いていないところがあるのですから、どれほどの時間をかけて発送作業をしているのか不思議でなりません。届出をしてからすでに２ヶ月を過ぎているのに、決定通知書が届いていないこと自体が異常の極みです。明日もう一度（もう５～６回かけています）電話して催促してみようと思いますが、こうした事態は長野県だけのことなのでしょうか。それとも、全国的なことなのでしょうか。あるいは、私だけに行われていること？なるほどと思った方はポチッとどうぞにほんブログ村にほんブログ村

2010年09月15日

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年金記録問題　今のままでいいのか？

８月も中旬に差し掛かろうとしていますが、相変わらず暑い毎日が続いています今週１２日あたりから夏休みを取ろうかと考えているのですが、盆明けにすでにいくつか仕事の依頼が入っているため、あまりゆっくりと休めそうにありませんが、それでもせめて今現在読み進めている本は読破したいと思っているところです。さて、先週のアタマに年金事務所での年金相談がありましたが、相変わらずお客さんは少なくなっており、１日座ってて４件お客さんがみえただけでした。中には、共済組合の請求書を持ってきて、書き方と必要な書類について相談に来る方もいて、そんな相談にもむげに断ることなく、丁寧に対応していました。私たち社労士は、年金定期便と特別便の相談対応を中心にすることになっているのですが、いまだ年金記録が宙に浮いたままの方は数千万人規模でいるとされています。いったいいつになったらすべての記録が繋がるのか、先の見えない作業が求められているのですが、年金事務所の私たちの相談窓口も回数を重ねるごとに相談者の数が減ってきているということは、さらに先の見えない状況に陥りつつあると言ってもいいかもしれません。その点では、もっと真剣に記録の突合を行うための取り組みが欠かせません社労士会連合会の提唱している「街角の年金相談センター」構想は、その視点に立てば早急に具体化し実践していくことの意義はますます強まっていると思います。ただし、「街角の・・・」構想が、厚生労働省の官僚的発想から生まれたとしたならば、今ある年金記録問題の正しい解決に向かうはずもありません。年金事務所の窓口対応も、かつてほどの真剣さが薄れてきているような気がします。今一度年金問題解決の原点に立ち返って、すべての宙に浮いた年金記録を早急につなぎ合わせることがますます重要と思います。先日年金相談窓口に立って、果たして今のような状態でいいのかと問題意識をしたものですから、つい思ったことを書いてしまいましたなるほどと思った方は、ポチッとどうぞにほんブログ村にほんブログ村

2010年08月09日

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改正育児･介護休業法が今日から施行

昨夜のＷ杯サッカー日本ＶＳパラグアイの試合、惜しかったですね～それでも決勝トーナメントまで進めたのはホント良かったと思います。以前のブログで、かなり辛辣に岡田ジャパンのことを書きましたが（ほとんどの皆さんが手厳しい意見だったと思います）、そうした評価を乗り越えての今回の成績は賞賛に値すると思います。代表メンバーは、胸を張って凱旋帰国していいですよね（私が言うことではないですが・・・）。しかし、Ｗ杯はまだまだ終わったわけではありません。日本はすでにその舞台から姿を消したとはいえ、Ｗ杯のホントーの楽しみはこれからです。何よりも、世界のトップのプレーが目白押しなのですから・・・。まだまだ、深夜までテレビにしがみついて見るゾーさて、６月も今日で終わり、今年もすでに半年が過ぎることになります。６月最後の今日・３０日は、昨年６月に改正された「育児・介護休業法」が施行される日でもあります（一部は昨年10月と今年４月に施行済み）。この改正育児･介護休業法ですが、今までよりさらに踏み込んで改正がされています。そのポイントは、「ワーク･ライフ･バランス」をいかに進めていくかにあると言えるのではないでしょうか。などと偉そうに言っていますが、そもそも育児･介護休業法が制定された当初から、従来の働き方（あるいは働かせ方）を大幅に変え、仕事一辺倒から生活との調和を進めるところに主眼が置かれていたのです。いわば理念先行の法律と言えますが、そのおかげで今では育児休業を取得する者が身近にいたとしても、何ら不思議ではなくなりました。こうした状況をさらに推し進めようというのが今回の法改正の趣旨で、とりわけ男性労働者にも育児への参加を積極的にしてもらうことに主眼が置かれています。具体的な改正点は次の通りです。　１　３歳までの子を養育する労働者に対する短時間勤務制度を義務化する　２　３歳までの子を養育する労働者から請求があった場合の所定外労働の免除　３　子の傷病による看護休暇の拡充（小学校入学前の子が２人以上いる場合１年間に10日付与）　４　パパ･ママ育休プラス（二人で共同もしくは分担して取得する場合には最大１歳２ヶ月まで育児休業を延長）　５　産後休業中の父親の育児休業取得促進措置（父親は産後休業中に育児休業をとった後でも再度育児休業を取ることができる）　６　従来は専業主婦（夫）がいる場合には、育児休業を取得する対象者から外しても良いとされていたが、それができなくなった。　７　介護休暇制度の新設（要介護状態の家族がいる場合、１年に５日を限度に付与ー二人以上いる場合は10日ー）この中でも、大きな目玉となっているのが「パパ･ママ育休プラス」です。父親の育児休業取得率は、わずか0.1％あまりしかありません。つまり依然として母親に育児への負担がかかっているという現状を、少しでも打開するために導入された制度といえるでしょう。これは、同じような制度を導入しているスウェーデンやノルウェーなどを参考にしたものとされています。各企業では、改正育児･介護休業法の施行にあわせて就業規則等の見直しが必要となります。すでに私のところにも、顧問先を始めいくつかの企業から問い合わせがあったり、私の方からも意識して見直しの必要性について話したりしています。ただし、今回の改正点の中には、100人以下の企業には２年間の猶予措置がとられている改正点もありますので、実施状況や必要性などを十分精査して規則に落とし込んでいくことが必要と思います。最後は、社労士らしい話題になりましたが、参考になりましたでしょうか少しでも参考になったと思う方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年06月30日

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労災事故が増えている

昨日は“夏至”だったのですね。１年で、日照時間が一番長い日だったわけですが、今日から少しずつ日が短くなっていくということでもあります。一方で、暑さはこれからがピークを迎えます。梅雨もまだまだこれからが本番です。さて今週は、給与計算で明け暮れそうな１週間になりそうですが、労災の給付請求や年金の裁定請求なども依頼されてたりして、あたふたとしています。それでもここは社労士らしくビシッと書面を完成させて、それぞれの請求事務も万全にしなくてはと思っています労災の給付請求ですが、前回のブログで述べた立て続けに相談があった３件のうちの１件で、どうもその３件とも死傷病報告の提出を含め請求手続きをすることになりそうです。それにしてもこのところ、労災の事故が非常に多くなっているような気がします。私の担当しているものは、それほど大きな事故ではないのですが、今年に入ってから非常に死亡事故が多くなっているようで、先日も近くの村の工事現場で地下水を抜くためにつくった井戸の中で作業中に２名の作業員が倒れ、そのままなくなったという事故が報じられておりました。私の住んでいる地域では、上記以外でも今年に入ってすでに４件ほどの死亡事故が起きており、ちょっと深刻です。また、これら労災事故に絡んで、同じ現場で一緒に仕事をしていた方が自らの責任と感じて自殺したということも、ウワサで聞いたりしています。自殺といえば、経営者の自殺も非常に多く聞きます。経営難を苦にしたものがほとんどですが、長期不況の影響は計り知れないものがあります。自殺者３万人時代とも言われますが、それだけの人数が毎年出ているということは１時間に３～４人が何らかの理由で自殺していると言うことです。労災のことから、話がちょっとずれましたが、最近の自殺はうつ病などの精神疾患から自殺に追い込まれるという事例が多くなっていることを考えた場合、大いに関連しているとも言えます。普通に仕事をしている労働者や経営者であっても、決して対岸の火事でないことを常に心がけてほしいものです。少しでもためになったと思う方は、ポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年06月22日

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時間単位年休は活用できる？！

４月に入ってすでに１週間が経ってしまいました。またまた更新が滞ってしまっているこの頃です。４月といえば、労働関連の改正法がいくつか施行されましたね。まず、雇用保険法ですが、３月末ぎりぎりに国会で法律が成立して直ちに４月施行という、もう毎年の恒例のように施行まで余裕のない法律です。今回の法改正のポイントは、１　保険料率の改定（昨年暫定的に引き下げられた保険料率を元に戻す措置）２　雇用保険被保険者の適用範囲のさらなる拡大（週２０時間以上の所定労働時間のもので、６ヶ月以上の雇用見込みから３１日以上の雇用見込みがあることへの変更）３　雇用保険の遡及適用期間の拡大（給与から雇用保険料を控除されていたにも関わらず、雇用保険への加入措置をとっていない場合には、２年を超えての遡及が可能）の３点になります。いずれも実務に影響がある内容ですが、中でも２については、２～３ヶ月程度の短期契約のパート従業員（ただし学生アルバイトなどは除く）を雇った場合でも、雇用保険に加入させなければなりませんので、短期の雇用契約で繋いでいた事業主にとっては負担が増えることになりますし、一方で雇われたパート従業員にとっても雇い入れ１ヶ月目から保険料がかかってくるばかりか、最低でも６ヶ月以上雇われていないと失業給付を受ける権利さえも生じてこないので、ただ保険料を掛けただけで終わってしまう可能性も多くなってきます。もう一つ、４月施行の法律に改正労働基準法があります。頻繁に法改正が行われている法律ですが、今回の法改正のポイントは、１　時間外労働協定（３６協定）において、厚生労働大臣が定める限度基準における限度時間を超える協定（特別条項付きの３６協定と言います）を結ぶ場合には、限度時間を超える部分について割増賃金率を定めるとともに、その部分については２割５分を超える割増賃金率を定めるよう努めること２　特別条項付き３６協定において１ヶ月６０時間超の時間外労働について定め、実際にその時間を超えて労働させた場合には、割増賃金率を５割以上とすること（ただし、当面は大企業のみの適用）３　上記２の５割増し賃金のうち、２割５分の部分については、労使協定により割増賃金の支払いに変えて代替休暇とすること（当面は大企業のみ）４　労使協定により、時間単位の年次有給休暇をとれるようにすることとなっています。これらは、長時間労働を抑制することにより労働者の健康を確保することを目的として設けられた改正内容ですが、中小企業では当面猶予されている措置もあり、さらに特別条項付きの３６協定を結んでいなければ適用対象にならない部分もありますので、多く影響を受けるわけではありません。そんな中で、ポイントの最後の時間単位年休については、もちろん労使協定を結んだ上で初めて要件が生じるということではありますが、多くの事業所での適用が考えられるかもしれません。むしろ、時間単位年休制度を上手に活用することを考えるべきではないかと、自分自身感じています。もちろん事業所によっては、生産ラインなどの全員が一斉に作業を進めて行わなければならないようなところでは、その適用は難しいかもしれません。しかしそれ以外の事業所では、一考の余地はあるのではないかと思います。年次有給休暇は暦日単位でとるのが基本ですが、これは充分な休息をとったと感じるためには、それがもっともふさわしいと考えるからです。しかし、なかなか１日単位では休暇をとりにくいという状況や、時間単位でとれれば病院への通院など短時間で済む所用に活用できるという点で、より使いやすい時代の要請に応えたものとも言えるのではないでしょうか。ただし、すべての年休を時間単位でとることはできません。法令では５日を限度としていますので、その範囲で時間単位年休をとれるようにし、日単位での年休と区別しておくことが必要です。ただし、時間単位年休を事後に遅刻や早退にあてるなどすることのないように、労使協定で定めた上で運用することが必要と思います。そこに、時間単位年休制度を活用していく大きなポイントがあるように思います。また、時間単位年休の付与は５日を限度としていますので、これを超えて取得した場合には法令違反となることも踏まえておく必要があります。実務的には、時間単位年休とそれ以外の年休の管理を区別しておいた方が良いかもしれませんね。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年04月07日

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雇用保険被保険者証の書式が変わった？！

このところ暖かいですね今日の最高気温は２０度まで上がり、２月では過去最高の暖かさのようです。昨日、ハローワークに新規採用者の雇用保険資格取得手続きをしにいったら、ナント、発行された雇用保険被保険者証（様式４号と言います）の書式が変更になっていました従来は、Ｂサイズの縦に細長いタイプで、朱色の枠があり２色刷で、裏面は朱色文字で説明書きがされていたものだったのですが、新しい被保険者証（様式４号）はＡ４サイズで、黒一色で印字され、社労士記載欄は裏面に説明書きとともに追いやられていました。今週から変更になったと担当者の方は言っておりましたが、なぜこの時期に変更になったのかは不明です。昔から書式を変更することが話題になっていたのでしょうかねぇ。以前、社会保険手続き関係の書式が変更になったときにはその旨の連絡があったのですが、ハローワークの場合には案内がないのですかね。それとも、私が変更になる旨の通知を見落としているのでしょうか。おそらく全国的に変更になっていると思うのですが、情報がありましたらお教え下さいなるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年02月25日

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年金に対する誤解

今週は、きのう今日と年金相談が続きました。この時期、相談会場でじっと座って待っているのは、寒さが身にしみてきて辛かったです。特に昨日は、年金事務所での相談日で、出入口の近くでやっているものですから、外からの風がお客さんが来るたびに入ってきて、カチンコチンに縮まっていました。しかも、相談者はまばらなため、座って待っているだけの状態は体の芯まで寒さが行きわたってしまい、なんだか今日は少し風邪っぽくなっています。もう少し暖かくなるのを心待ちにしています。ところで、年金相談を受けるたびに思うのですが、相談にくる方の多くは60歳から老齢年金を受給すると減額されると思っていることです。昨日も今日も、やはり相談者の中にそのように言う方がおりました。しかしこれは正確ではありません。老齢年金のうち老齢厚生年金は、男性で昭和28年４月１日生まれの方まで、女性で昭和33年４月１日生まれの方までは、満60歳から必ず受給することになります。この年齢までの方の中に、年金額が減額されると思っている方が多いのです。年金額が減額されるのは、本来65歳から受給することになっている老齢基礎年金を、それより前に受給しようとする場合です。これを「繰り上げ支給」と言っておりますが、この繰り上げ支給を選択して例えば60歳から老齢基礎年金を受給すると、本来65歳から受給する額よりも少なくなり、それが死ぬまで続くことになります。また、一度繰り上げ支給を選択すると、もとに戻して受給することはできないばかりか、障害基礎年金などを受けられなくなったり、国民年金への任意加入ができなくなったりしますので注意が必要です。これらのことは、社労士であればどなたでもわかっていることだと思いますが、国民の多くは誤解や勘違いをしたりしている場合がありますので、詳しく知りたければお近くの社労士や年金事務所に確認した方がよろしいかと思います。それにしても、こうした誤解や勘違いはどこから出てくるのでしょうか。私が考えるに、ひとつは何よりも年金制度・しくみが複雑でわかりにくいものになっていること、もう一つはテレビなどのマスコミが正確に伝えていないところにあると思います。特にマスコミとりわけテレビの場合には、簡略化して報じるところが多いため注意する必要があります。わからないことは、専門家や専門の部署に確認することが、何よりも信用におけるものだということをわかってもらいたいものです。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2010年01月19日

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日本年金機構設立を前に考えること

今日は土曜日ですが、いつもと同じように仕事しています。お客さんの中には、すでに昨日で仕事納めのところもありますが、来週ぎりぎりまで仕事をしているところもあったりします。その影響もあるわけではありませんが、私も29日までは仕事をして30日から１月４日までをお休みにしたいと思っています。そして来年は、１月５日が仕事始めとなるわけですが、月初めに給与計算の会社もありますし、年明け早々にセミナー講師を務めなければなりませんので、２日あたりから事務所で没頭する予定です。さて、今年いっぱい（正確には28日が仕事納め）で社会保険庁は廃止（解体）されます。そして、来年からいよいよ「日本年金機構」がスタートすることになります。社会保険庁のホームページでは、日本年金機構の組織形態は非公務員形の特殊法人となり、「お客様へのお約束10か条」なるものを掲げて、従来とは構えが違うことを示していますが、これが構えだけで終わらないことを祈るばかりです。我々社労士の業務との関係で考えると、実はどのように変わるのかが明らかになっていません。国の事業から、別組織としての事業となるわけですから、厚生労働省の管轄下にある社労士がこの組織とどう関わるかは重要な関心事であるにもかかわらずです。日本年金機構の業務は、従来と変わらないとされてはおりますが、協会けんぽとの関係では間口が狭くなったように、同様のことが起きないとも限りません。日本年金機構設立直前になってあわててもしょうがない話ですが、その意識は当然連合会や県会などは当然のこととして持っていると思いますので、心配しないでいたいと思います。それにしては、連合会や県会から日本年金機構設立でも実務に変更ないという表明なり連絡がないというのは不思議でなりません。もっとも、そうした連絡がないことが心配しないでいいことなのだとポジティブに考えればすむことではありますが・・・。いずれにせよ、来週28日に社会保険事務所として最後の雄姿を見納めして、来年仕事始めからの年金事務所としてスタートする様子をうかがっていきたいと思います。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年12月26日

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要件が緩和された雇調金（中安金）

今朝はスンゴク寒かったです朝の景色は、一面霜で真っ白になるくらい寒い朝でした。ようやく冬らしくなってきたということでしょうか。まだまだ本格的な冬の寒さはこれからでしょうが、体調には充分に気をつけたいですよねさて、雇用調整助成金（中小企業緊急雇用安定助成金）ですが、１２月から受給要件が少し緩和されたようです。具体的には、従来の売上高等の直近３ヶ月の平均値が、その直前もしくは前年同時期の３ヶ月の平均値に比べ５％以上減少していることに加え、前々年同時期の３ヶ月平均値に比べ１０％以上減少していており、かつ、直近の決算等の経常損益が赤字である事業所も受給対象になるとされました。この要件を加えたのは、一向に回復の兆しの見えない現在の経済動向の中で、ついに２年目の受給時期を迎える事業所に対して、延長して受給しやすくすることに主な目的があるとされています。特に、売り上げ等が下がりつつあるときに雇調金（中安金）の申請をしたところはまだしも、売り上げ等が大幅に低下したところで雇調金（中安金）の申請をし始めたところは、１年経ったところで従来の受給要件で延長することが難しくなるために、その前々年の売上高等を比較対象としたということだと思われます。これで、助成金の延長を考えている事業所がすべて救われるのかどうかはわかりませんが、今月あたりから２年目を迎える事業所が出始めていますので、混乱を起きないように願うばかりです。こうした要件緩和とあわせて、雇調金（中安金）の書式などもいくつか変更しています。本日、その変更になった書式を使って、早速支給申請を行ってきました。支給申請に使っていた、２つの様式をひとつにまとめ、さらに時短部分も同じ書式でまとめて申請できるものとなっています。他にも今回変更になっているものがありますが、いずれにせよ要件や書式等の変更を行う場合には、それらを実際に受けいる事業所はもちろんのこと、広く広報して徹底してほしいものです。とりわけ社労士には、ハローワークに申請書類を提出するときのみならず、機会を設けて徹底してほしいものです。それと、要件が緩和されることは別にして、書式の変更はなるべく行ってほしくないなあと思います。何度も書式が変更されることで、さらに手間がかかることにもなり、かえって混乱を来して重要な要件をも見落とすことになりはしないかと思うからです。いずれにせよ、助成金受給が２年目になる事業所への対策を講じていくことが、今後の大きな課題になりそうです。少しでもためになると思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年12月07日

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監督署の“監査”に立ち会って

今日は、顧問先での監督署の“監査”に立ち会いました。“監査”というと、何か悪いことをしたような印象を与えてしまいますが、違法なことをしたからということで行われたわけではありません。顧問先の事業所では、有機溶剤を作業上使用しているということで、その使用状況を含めた労働安全衛生に関しての監査でした。従って、見る資料も作業環境測定の記録や有害業務に従事するものへの健康診断結果の記録などで、あわせて作業現場もみながら監査していくというものです。私も監督署の職員とともに現場を見させていただき、同時に関連する資料をみながら問題点などのレクチャーを受けて、こんな言い方は失礼かもしれませんがとってもいい勉強をさせていただいたという感じです。特に、有機溶剤の取り扱いなどについては、こうした機会がない限り社労士といえども勉強することはありませんし、広く労働安全衛生について認識をすることもないでしょう。その点では、今日の監査に立ち会ったことは、とっても良かったと思っています。この良かったというのは、個人的に勉強になったということのみにとどまらず、仕事の幅を広げることができたということです。特に労働安全衛生の分野は、中小企業の場合軽視されがちです。軽視することで、万が一重大事故を起こしてしまった場合のリスクというのは極めて大きいものになってしまいます。そうならないための適切なアドバイスをできるのも、これまた社労士の役目ではないかと思います。もちろん、事業活動を踏まえての話になりますから、その点では監督署などの行政官庁とはアドバイスの仕方も異なりますし、むしろ行政官庁と異なるアドバイスを中小企業などは求めているのかもしれません。時間はかかりましたが、次のステップになるいい刺激を感じ取ることができた監査への立ち会いでした。少しでもためになると思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年12月03日

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助成金の要件変更にはご注意を！

今週は、顧問先回りを中心にしていたのですが、一方で「中小企業緊急雇用安定助成金」の支給申請も委託しているところのすべてを、今日までに済ませました。ですから、今週はほとんど事務所にはおらず、顧問先、ハローワーク、たまに事務所という感じでした。この「中小企業緊急雇用安定助成金」は、昨年末から雇用調整助成金の中小企業版として新たにできた制度ですが、制度ができた当初は雇用調整助成金の要件がかなり緩和され、その後も中小企業が使いやすいようにとさらに緩和され、以降も少しずつ要件が変わってきています。例えば、支給申請期間については従前判定対象期間の末日から１ヶ月以内に申請しなければならなかったのですが、最近は２ヶ月以内に申請をしてもよいとなっています。一方で、助成額の一人あたりの上限が、８月以降の計画届分から７６８５円（それまでは７７３０円）に引き下げられましたし、計画届で休業とした従業員が退職届を提出した場合には、退職届の翌日以降の休業については助成金の支給対象にならないとされています。これらは、ハローワークに計画届や支給申請をするときになって、担当者からはじめて聞かされることばかりで、事前に広報があるわけではないのです。社労士が関与しているところはまだしも、単独で申請を行っている企業や事業所は、突然の変更に戸惑うのではないかと思います。ちょこちょこと変わりますが、重要なのはなぜそのように変更になったのかなど根拠を示してもらうことで、そうしないとハローワークの担当者の思い込みで扱いが変わってしまうことにもなりますので注意が必要です。実は今日もハローワークに支給申請に行った際にも、申請事業所でこの間新たに増えた被保険者から労働者代表選任の委任状をとってもらいたい旨指摘されました。しかし、その根拠について担当者にただしたところ、隣にいた別の担当者から「新しく増えた被保険者も一時帰休の対象となる可能性があるので、できれば委任状をとってもらった方がいいということであって、必ずとってほしいということではない」とのことでした。もしその理由と根拠についてたださなければ、当然に被保険者が増えた場合には委任状をとらなければならないということになってしまうところです。担当者も当然のように指摘してきますから、従前と取り扱いが異なるような場合には、その都度確認して行うことが必要です。さて、中小企業緊急雇用安定助成金の要件問題についてお話ししましたが、実は今月から一時帰休を再開した事業所も出始めております。景気回復や雇用情勢の改善など、一向に回復・改善の予兆がみえてこない現状ですが、私たちにできることはその中で少しでもいい方向に向かえるように中小事業主や働いている人たちに勇気と元気を与えることだと思います。政権交代したからといってすぐに何かが変わるわけではないでしょうが、政治の役割がますます重要になっていることにはかわりありません。なるほどと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年09月04日

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意外と深刻な雇用状況

７月になって最初の更新です。できれば週に２～３回は更新するようにしますね（更新が滞るたびに言っているような・・・）。雇用情勢はきわめて厳しいようですね。５月の全国の完全失業率は５．２％、有効求人倍率も０．４４倍と低く、私のいる地域の有効求人倍率は０．２７倍と過去最低を更新しています。ところが、この６月に入ってからですが、急にハローワークにくる求職者の人数が少なくなったような気がします。５月までは、日中にハローワークに行くと駐車スペースがないため、夕方４時過ぎに行くことを心がけていたのですが、そんな時間に行っても混んでいるときがあり、５時を過ぎても所内は職を求める人たちの熱気であふれかえっていました。求職者の待ち時間は、２～３時間当たり前という状況だったようです。ところがです。６月に入ったとたんにハローワークの様相が一変しました。だいたいどんな時間に行っても、駐車スペースはあるし、所内もそれほど混んでいない様子。６月に入って急に雇用状況がよくなったとも思えませんし、いったいこれはどうしたことでしょうか。３月３１日に施行された改正雇用保険法によって、就職困難者への延長給付が60日間認められるようになったのですが、５月末はちょうど３月末から60日後というところに、６月以降求職のためにハローワークに足を運ぶ人が少なくなった要因がありそうです。つまり、本来であれば３月末で失業給付がもらえなくなる人たちが、延長給付によって５月末まで食いつないできたものの、結局その間でも就職先が決まらずに給付も終わってハローワークにくる必要もなくなったということではないでしょうか。その多くは、外国人しかもブラジルなどからの出稼ぎ者で占められます。これらのブラジル人は、その多くが製造派遣で雇われていた方々であり、日本語もあまり話せない人たちです。ハローワークでは、週に２回ポルトガル語通訳が窓口に出向いてて、これらブラジル人の方たちの求職活動の支援にあたっていました。６月に入ってからも、その体制は崩してないようですが、５月までのような状況とは違ってきているようです。ブラジル人の多くが、母国に帰ってしまったとも言われています。今のハローワークの状況は、昨年の秋以前の混み具合に戻ってきつつあるものの、その内実は雇用状況の改善によるものでないことは火を見るより明らかであり、いっそう深刻の度合いを深めているような気がします。政府は景気は底打ちしたとみているようですが、果たしてそういえるのかどうか疑いたくなるような雇用状況と言えそうです。少しでも“そのとおり”と思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年07月03日

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労災の特別加入と年度更新

助成金の申請関係の業務はとりあえず一段落していますが、今週は給与計算で忙しくなりそうです。加えて、労働保険事務組合の関係で労働保険の年度更新のための「賃金等報告」などの書類作成を今月中に行わなければなりません。労働保険事務組合は、商工会や大規模な社労士事務所、昔からの社労士事務所などで運営しておりますが、県内の社労士で組織している「長野ＳＲ経営労務センター」という事務組合があり、私はそちらに加入しています。労災保険は、労働者を一人でも雇っていれば加入しなければなりません。これは事業主の義務となっていますが、中小企業の場合事業主も労働者と同じように仕事を行っていることは当然のこととしてあります。つまり、社長業のみを行っているわけではないのです。そうすると、労働者と同じように業務災害を被るケースもあるということになります。もし、同じ仕事をしている最中に、同じように負傷したらどうなるでしょうか。労働者は労災保険によって治療のための給付を受けられますが、事業主は何も受けることができません。健康保険によって給付が受けられると思われがちですが、健康保険法では「業務外の理由による」としているため、そちらからの給付は受けることができないのです（最近新たな基準ができて、一概には給付が受けられないということにはならないということになった）。そこで労災保険法では、中小事業主でも労災保険に加入できるように、「特別加入」という制度が設けられています。事業主もしくは役員が、労災保険に特別加入するためには、一定規模未満の中小企業であること、労働保険事務組合に加入することが条件として必要となります。こうしたことは、意外と知られていないことで、実は私が社労士になって最初に顧問になっていただいた会社も、労災への特別加入を勧誘したことがきっかけでした。その最初の時から、長野ＳＲ経営労務センターに私も加入して現在に至っているのです。ただし、長野ＳＲからは怒られてしまうかもしれませんが、そこの会員であるからといってすべて長野ＳＲに加入させなければならないとは思っていません。重要なのは、中小事業主の皆さんに、労災保険の特別加入制度があることをより多く知らせていくことであり、そのために加入する事務組合が別に長野ＳＲである必要はないと思っているのです。以上労災保険の特別加入について説明してきましたが、先ほど労働保険事務組合の年度更新の準備を４月中に行わなければならないと書きました。以前もブログで紹介しましたが、実は労働保険の年度更新は、今年から６月１日から７月１０日までに年度更新の手続きの時期が変更になったのです。ところが事務組合の処理は、例年とほぼ同じ４月中に行わなければならないとはいったいどういうことでしょうか。これは、長野ＳＲ経営労務センターにとどまらず、ほとんどの事務組合がそのようになっているようです。その点だけは合点がいきませんが、一方で事務組合に委託していない個別の労働保険の年度更新と時期がズレることは決して悪いことでもないのかなあと思っているところです。今週中に書類作成を済ませて、提出できるようにアクセク頑張りたいと思います少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年04月21日

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逃げ腰なハローワーク

今日は一日外回りでした。昨日予告したとおり、遅れていた情報誌を持って顧問先訪問です。さすがに、先月末サボっていた顧問先訪問（一部は訪問していましたが）ということもあり、訪問したトタンに、いろいろなことを頼まれました。一回りすると、そこに仕事がついてくるといった感じです。顧問先のうち製造業のところでは、最近はどうしても例の「中小企業緊急雇用安定助成金」についての話題が多いのですが、それ以外のサービス業や建設関連の業種のところでは、この助成金の話題はほとんどでません。逆に、トライアル雇用や新たな求人の話などが主になります。まだ、製造業ほどの深刻な事態が生じていないということかもしれません。ただ、いつまでも製造業にいまの経済不況がとどまっているわけでもなく、他業種にも広まっていくものと思われます。さて、「中小企業緊急雇用安定助成金」についてですが、今日まわっている先で教育訓練も実施したいがどうしたらよいかと相談を受けました。実は、先日社労士会で上記助成金の研修があったのですが、講師として来ていたハローワークの担当者曰く「教育訓練についてはまだ実施するところがないのでわからない」とのこと。これでは、せっかく実施しようとするところに対してのアドバイスもできません。こんなことで良いのかなとも思いますが、ハローワークでわからなければ、労働局に直接聞いてみようと思います。それから、派遣業においては、この助成金は使い勝手がよくありません。つまり派遣先の都合で一時帰休をしている場合に、その派遣先のことのみでは受給対象にならないとのことらしいのです。つまり、ほかの派遣先へまわせるではないかとのことらしいのです。この辺の言い回しがよくわかりませんし、今の派遣業の実態ー真っ先に契約を打ち切られる調整弁であるということーを全く理解できていないんじゃないかと思います。しかし、一事業所でも部門によって一時帰休をすることがあれば、助成金の受給対象として認められることから考えると、一派遣先で一時帰休を実施し、それにともなって休ませざるを得ない場合であれば、助成金の受給対象にしても何ら問題ないのではないかと思うのです。この点についても、ハローワークは逃げ腰で、詳しいことは労働局に訊いてくれという態度です。まあ、いまのハローワークの状況では仕方ないのかなとも思うのですが、本来の役割を果たしてもらいたいものです。もっとも、県によっては労働局に直接出向かないと助成金申請はできないというところもあるようですから、その点ではまだましなのかもしれませんが・・・。まだまだ、この助成金の話題には事欠きませんね。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。にほんブログ村にほんブログ村

2009年02月05日

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労働保険年度更新の時期が変わる？！

今日は立春。暦の上では、もう春ですしかし、いまの陽気は暦の上でなくても春らしい毎日です。ただ、朝晩は氷点下の毎日に戻ってきていますので、まだまだ本格的な春は先という感じでもあります。本来は月末に行わなければならなかったのですが、情報誌の作成本日やっと行うことができました。月末に訪問できなかった顧問先にも、これを持って明日、明後日とまわりたいと思っています情報誌でも書いたのですが、今年から労働保険料の年度更新の時期が変更になります。昨年までは、４月１日からほぼ50日以内に年度更新を行うことになっていたのですが、今年からは６月１日から４０日以内（７月１０日まで）に行うことになるのです。なぜこのように変更になったかは正直よくわかりません。社会保険の算定基礎手続（定時決定）の行われる時期にあわせたとも言われています。しかし、今回の変更は、更新手続きの時期が変わったのみで、労働保険料の算定基礎となる時期が変更になったわけではありません。従来通り毎年４月１日から翌年３月３１日までの賃金総額を対象とするのです。そうすると、手続きの時期を社会保険の算定基礎届の提出時期とあわせたのみで、その基礎となる賃金額についてあわせたわけでない（算定基礎手続は４～６月の賃金額を基準としている）のです。厚生労働省に省庁再編されて１０年余り経ちましたが、労働・社会保険の一元的な動きの一環として考えているならば、ちょっと短絡的な気がします。私たち社会保険労務士にとっても、確かに忙しい時期が１回で済むという面もあると思うのですが、同じ時期に全く違う実務を行うわけですから決して楽になるというわけではないでしょう。さらに言えば、労働保険の年度更新を労働保険事務組合に委託している場合には、事務組合に提出する賃金総額等の書類を準備する時期は今までと余り変わらないようなのです。そうすると、結局いままでと変わらないか、それ以上に大変な状態になるような気がしてなりません。もちろん私たち社労士の行う業務にとどまらず、各企業にとっても同じことがいえるのではないでしょうか。官庁の実務上の都合のみで決めたとしたならば、余りにもひどい話ですどこを向いて制度改革を行っているのか、最近盛んに報じている公務員制度改革と同じ問題がはびこっているようにも思います。一方で、初めての試みなのでどのようになるのか楽しみな面もありますが・・・少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2009年02月04日

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再び中小企業緊急雇用安定助成金について

今週は、先週回りきれなかった営業先への訪問を行うことにしています。今日も午後から営業先回りを行ったのですが、一時帰休に伴う助成金（中小企業緊急雇用調整助成金）について、今日は５件のお客さんにさせていただきました。昨年末あたりから、経済の急激な変動に伴う経営悪化に対する相談が非常に多くなっていましたが、今年になってさらに輪をかけるように増えてきました。あまりの多さにちょっと驚いています。今のところ、その内容についての説明を求められる程度に終わっていますが、これからは具体的に手続きを含めて依頼される可能性が十分にあります。助成金の要件は、昨年12月末に変わったと思ったら、その後さらに変更になっています（このことは昨年12月22日のブログでも紹介しました）。一つは、生産量の減少をみる場合に、直近３ヶ月と前年同期で比較するのみだったのが、その直前３ヶ月と比較してもよいということになりました。例えば、昨年の１０～１２月の生産量と、一昨年の１０～１２月での比較か、昨年７～９月の生産量との比較のうち、どちらかで生産量が減少していればよいとなったのです（生産量が５％以上減少していれば、経常利益が赤字でなくてもよい）。もう一つは、助成金の支給基準額の算出が、いままで等級表によって算出されていたのが、本来支払われる休業手当（正確には労使協定で定めた休業手当の乗率）に基づいて算出されることになったのです。ただし、休業手当に５分の４を乗じた額が7,730円を上回る場合には、7,730円が上限とされます。例えば、助成金の算定基礎となる平均賃金は、前年度の雇用保険確定保険料の基礎となる賃金総額をもとに算出されますが、そこから導き出された平均賃金が１万円となった場合で、労使協定で定めた休業手当の乗率を８０％とした場合には、基準賃金は8,000円となります。この基準賃金8,000円に５分の４を乗じた額＝6,400円になりますが、これが従業員一人に対する一日あたりの支給額となるのです。私自身も、こうしたことは最近になって知ったことで大変恥ずかしい限りですが、こっやってくるくる変わるようでは、せっかく要件が緩和されたとしても使いにくい助成金というイメージが出てくるのではないでしょうか。それに、上記のような変更については、変更になった旨の案内がないため、いままでの理解で進んでしまう可能性があり、せめて「いついつの告知から以下のように変更になりました」くらいの説明があってもいいと思った次第です。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2009年01月19日

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雇用調整助成金の要件が拡充～前回ブログの補正

１２月も冬至を過ぎて、今年も今日を含め、あと１０日となりました。多くの顧問先が今週で仕事納めなので、明日の祝日も仕事せざるを得ないなど、今週はいつも以上に忙しくなりそうです。ところで、前回のブログで、景気変動に伴って大幅に緩和された「雇用調整助成金」（中小企業緊急雇用安定助成金）は、雇用量要件が従来と基本的に変わらないため使い勝手が悪いと書きました。ところが、その記事を書いた日に「雇用調整助成金の拡充及び離職者住居支度給付金（仮称）の創設について」とする行政文書が発表され、上記助成金の雇用量要件は廃止になっていました。私がブログを書く前に発表されていますので、当然のことながら私のブログが影響力を与えたわけではないでしょうが、おそらく各地のハローワークで実務を担当する現場から、「これでは使いものにならない」との意見が出されて、変更されたものと思われます。ただし実際には、雇用量要件が廃止されたとしても、なぜ雇用者が増えたかについての理由説明書を付さなくてはならないようです。雇用保険料と税金から捻出する助成金ですから、いくつも条件を付けて支給することは確かに必要なことですが、急激な景気変動の中、どの企業も雇用者も大変な状況に変わりはないのですから、そのあたりはもう少し弾力的に運用できるようにしてもらいたいものです。今日は、前回のブログの補正版になってしまいました。大変失礼いたしましたm(_ _)m少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年12月22日

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３６協定って？

いよいよ本格的な冬がやってきたようです昨日は一日中雪が舞い、今朝はホンの少しですがあたりが白くなっていました。中央アルプスや南アルプスもすっかり雪に覆われ、アルプスらしい雄々しさをみせています。先週までは、雪化粧のないアルプスで気候も温暖だったので、きのう今日の突然の冬将軍には驚いてしまいます。天気予報によると、このあとずっと寒さは増していくようなので、一気に秋が通り過ぎてしまったということになります。我が家のクルマは、私のクルマを除いて既にスタッドレスに交換してしまいました。この週末は、私のクルマもタイヤ交換をしようと思います。さて話しは変わりますが、最近３６協定について、営業や顧問先などに行って説明することが多くなっています。３６協定とは、“時間外労働協定”のことを言い、労働基準法３６条に基づいて、過半数労働組合若しくは過半数労働者の代表との書面による協定により、時間外労働の限度時間を決め、行政官庁（この場合は労働基準監督署）に届け出ることで、効力を発生させるというものです。労働基準法では、そもそも時間外労働を禁止しています。その３２条では１週間４０時間、１日８時間を超えて労働させてはならないとしているのです。従って、３６協定によって時間外労働についての取り決めをし、監督署に届け出ることで３２条違反を免れることができるのです。これを免罰的効力といいます。しかし、残業が実際にあるにもかかわらず、この３６協定を届出していない事業所が結構あったりします。３６協定を届け出ると、逆に監督署に目をつけられると本気で思っている社長さんなどもいますが、決してそんなことはありません。むしろ、残業をさせているのに３６協定を届け出ていない方が、目をつけられる可能性が大であり、実際にその状態で監督署の臨検（立ち入り）が行われたら、３２条違反で６ヶ月以下の懲役または３０万円以下の罰金に処せられることになるのです。３６協定を届け出ていて残業をさせている分には、法違反に問われることはなく、罰則もありません。その点では、たとえ少ししか残業がない場合であっても、届け出ておくことにこしたことはありません。そんな話を丁寧に話したりするのですが、中には監督署にとにかくかかわりたくないとのことで敬遠される事業主も多いのは確かですね。私たち社労士は、“監督署の犬”ではありませんが、最低限守るべきところはとにかくキチンと言っていくべきと思っているところです。一番困るのは、事業主である社長さんなのですから・・・少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年11月20日

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いよいよ“協会けんぽ”が発足

10月を迎えましたネ～今年も残すところ、３ヶ月を切りました。日中は穏やかな、とても過ごしやすい天気ですが、朝夕はさすがに冷え込みます。フトンの中が恋しい季節になってきました。ところで、昨日から“協会けんぽ”が設立されましたね。９月９日のブログで書いたとおり、設立（政管健保からの移行）１ヶ月を切った段階でも具体的にどうなるのかわからなかった状態が、昨日あたりから少しずつわかりはじめた感じです。社会保険事務所に行ってわかったのですが、協会けんぽの窓口はあるものの、そこでは職員がひとりで対応していました。給付の件などは、社会保険事務所へ直接出向けばそちらで相談若しくは扱ってくれますが、そのことで社会保険事務所へ電話をしても全く応えてくれません。実は、傷病手当金の申請を本日社会保険事務所で行ってきたのですが、そのことについて一昨日（９月３０日）に社会保険事務所へ問い合わせの電話をしたときには、丁寧に担当者の方に答えていただいたにもかかわらず、昨日（１０月１日）に同じように問い合わせの電話をしたら、「そのことは“協会けんぽ”へ直接電話してください」と言われてしまいました。組織が変わるというのはこういうことなのだなと、改めて感じたのですが、それにしても１日にしてガラッと対応が変わるのは不親切極まりありません。ちょっとグチっぽくなってしまいましたが、この先大きな混乱が起きないように切に祈っているところです。なお、傷病手当金の申請など給付関係の申請で社会保険事務所へ直接出向けないような場合には、“協会けんぽ”の支部（各県に一カ所しかないようです）へ郵送した方が早く処理してくれるようです。社会保険事務所へ郵送してしまうと、相当手間がかかるようですからご注意ください。

2008年10月02日

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協会けんぽの設立後はどうなる？

昨日は社会保険事務所で年金相談でした。先日と同様、やはりひと頃に比べてかなり特別便の相談者は減りました。その少なくなった相談者は、被保険者の方が多いと思ったのですが、意外と受給権者が多いのに少し驚いています。ところで、この１０月から健康保険協会（協会けんぽ）が設立され、政府管掌の健康保険業務はそちらに移管されるのにもかかわらず、大まかな部分（健康保険の得喪業務などの手続は今までどおり、傷病手当金などの給付事務などは協会けんぽで行うなど・・）しかどうなるのか決まっておりません。これ、もちろん厚生労働省や社会保険庁にも問題あると思うのですが、周辺業務としてある社会保険労務士にもっとも響いてくる事項であるにもかかわらず、社労士会が何も手立てをしていないということにも問題があると思っています。私たち下っ端の社労士がいくら社会保険事務所に文句を言ったところで、それですむ問題ではないのです。やはり、組織として厚生労働省・社会保険庁に対し、国民にどのように影響してくるのか、具体的な実務的な対応はどうなるのかなど、明確にできるようにするべきではないでしょうか。協会けんぽは、政府の組織あるいは外郭団体ではなく、民間の組織として発足するわけですから、官庁のような対応ですむわけがありません。その点をよく考えて、設立まであと２０日ほどしかありませんが、社労士会いや社労士会連合会として、今後のことについてのレクチャーと要望を行うべきと思います。そして、あと１年４ヶ月余り後に迫っている、年金機構の設立と社会保険庁の解体の前に、今回のことを教訓化した対応を図っていく必要があると考えます。社労士会とは、行政に従うだけではなく、行政に対し方向性を指し示すほどの力量が、この時期において求められていると言えるのではないでしょうか。今回のような組織再編による影響は、結局は現場で頑張っている社労士にかかってくるのであり、最終的には多くの国民にかかわってくるのですから・・・。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　　　

2008年09月09日

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３６協定って何？

今みたら、いつの間にか３万アクセスに達していました私のブログに立ち寄っていただいている皆さん、いつもありがとうございます。何年もやっていて３万アクセス程度で喜んでいるのは、滑稽かもしれませんが、末永く続けていけたらと思います。今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)mさて今日は、ちょうど顧問先で３６協定をだす時期を迎えたところがありましたので、労働基準監督署に届出を行ってきました。ところで事業主の方の中には、３６協定について知らない方が結構おります。労働基準法では、労働時間について１週間につき４０時間、１日につき８時間と規定しています（労働基準法３２条）。この規定を超えて労働させると労基法違反となり、罰則が適用されます。違反にならないように時間外労働を行わせるためには、労働組合若しくは労働者の過半数を代表するものとの協定を結び、行政官庁に届け出る必要があります。単に協定を結ぶだけでなく、行政官庁（この場合は労働基準監督署）に届け出ることで、はじめて時間外労働を行わせることができることになります（これを免罰規定と言います）。上記については、労働基準法３６条で規定されているため、この「時間外労働協定」を“３６協定”と呼んでいるのです。事業主によっては、１ヶ月に３６時間までしか残業を行えないからそう呼ぶのだと言う方がおられますが、じつはこういうことなのです（事業主だけでなく労働者の中にもそう思っている方が多くいるのではないかと思います）。３６協定は、労働者をひとりでも雇っており、時間外労働を少しでも行わせる必要があるならば、協定を結び監督署に届け出る必要があります。皆さんの会社は大丈夫ですか？少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　ところで話しは変わりますが、昨日は週末降り続いた雨もやんだので、妻と木曽まで行ってきました７月には奈良井宿に行ったのですが、きのうは木曽福島まで出かけてきました。木曽までは、伊那谷から権兵衛トンネルを抜けてわずか２０分余りで着いてしまいます。かつては、塩尻方面まででて行くか、中津川からまわって行き、１時間以上かけて行くしかなかったのに、ホントに便利になったものです昨日行った木曽福島の、上の手宿場の一角です。７月に行った奈良井宿です。どちらもいい天気に恵まれました※いまニュースで、福田総理が辞意を表明したと報道されています。　大変な驚きですが、支持率低迷が効いているのでしょうか？

2008年09月01日

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助成金制度とハローワークの対応

お盆を過ぎたら、急に肌寒くなりましたね。夜寝るときも、いままでタオルケット一枚かぶって寝ていれば大丈夫だったのが、それ一枚では足りず、とうとう冬用の毛布に代えてしまいました。また夜になると、秋の虫の音色が静かに流れています。もうすっかり秋の気配です。そんな秋の気配を感じる時期なのに、昨夜は社労士会支部の“暑気払い”がありました。暑気払いには、役員のほか大先輩の支部会員も参加し、熱気漂うような飲み会になりました。おかげで、外は暑気払いにふさわしい涼しさを感じることができましたが、たくさんの刺激と元気をいただき心の中は温まり気持ちよくなってしまいました。大先輩の社労士とじっくりと話をしたり伺ったりすることは、こうした機会がないとなかなかできることではありません。しかもアルコールに任せて、弁舌になっていますから、普段訊けないようなこともたくさん訊くことができ、とても有意義でした。年に何回かは、こうした機会を持つことはいいことかも知れません。さて話しは変わりますが、今日は顧問先の依頼で、ハローワークにトライアル雇用奨励金申請のための計画書を提出に行ってきました。トライアル雇用奨励金は、昨年あたりから要件が厳しくなったことと、受給額が少し下がったので、あまり使い勝手がよくないのですが、それでも事業主にとっては未経験者が定着してくれるかどうか不安な面もありますので、そういう点では活用できればしたい助成金のひとつではあります。最近は、さらにトライアル雇用で雇い入れた労働者を定着させるための措置をとった事業主に対して、「雇用支援制度導入奨励金」という助成金も受給できるようになっています。しかしそのためには、トライアルで雇い入れた労働者を定着させる具体的な措置を実施する必要があります。例えば、指導責任者を任命し、具体的な指導計画のもとで定着させるための教育訓練や指導を行ったり、就業規則等で教育訓練制度等を新たに整備したり、母子家庭の母若しくは障害者の場合には、時差出勤を導入したり、あるいは障害者の場合には、在宅勤務制度の導入、通院時間の確保措置を講じること、バリアフリー等設備の改善をはかること、カウンセラー等を設置すること、などを行うことで可能となるとされています。以前労働局の方から聴いた話では、障害者を雇い入れた場合には結構この奨励金が使われているとのことでしたが、一般にはそれほど多く活用されてはいないようです。重要なのは、こうした助成金制度をうまく活用して、雇用の定着化をはかり、労働者の雇用に対する不安をなくすことでしょう。同時に、なかなか労働者を定着させることにできない事業主に対し奨励金というかたちで確保措置を講じさせ、事業の活性化をはからせる役目もあるのだと思うのです。ところが最近の助成金申請や受給に対するハローワークの対応は、いかに助成金を受けさせないかに走っているような気がしています。トライアル雇用奨励金について、先ほど要件が厳しくなったと書きましたが、基本的にハローワークで紹介を受けた者しか受給の対象になりませんし、“未経験”という要件をみると同じ業種で働いていた場合には該当しないのです。例えば、看護師の経験のある者が病院の事務職に就いた場合には、全く未経験の仕事に就いたにもかかわらず同じ“業種”に就いたとして対象にならないのです。さらに、先ほど紹介した「雇用支援制度導入奨励金」にしても、要件には「トライアル雇用奨励金の受給対象事業主」となっているにもかかわらず、全てが対象にはならないのだそうです。“だそうです”としたのは、助成金についての説明書きをみてもどこにもそのようなことが書いていないにもかかわらず、ハローワークの担当者がそのように明言しているからです。このように、本来雇用の定着のための措置としての助成金制度が、要件を厳しくすることで実に使い勝手の悪い制度にしているのです。このところ景気の動向は決してよくなっているとは言えません。とりわけ中小零細企業にとっては、吹けば跳ぶような影響をもろに受けてしまうのです。そんな中で、どうやって中小零細企業を元気にさせるのか、そのための助成金制度ではないのかと思うのですが、ハローワークなどの身近な現場では、そのことを理解した上で助成金制度を実施しているのか疑問に思います。もっともこれは、私のいる地域だけの問題かも知れませんが・・・。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年08月21日

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終戦記念日と年金制度と

夏休みも昨日で終わり、今日から通常どおり仕事をしています。子どもたちと過ごした久々の夏休みでしたが、それもあっという間に終わり、昨日までの喧噪がウソのように日常の生活に戻っています。そういえば、夏休みの間に“終戦記念日”を迎えましたネ。毎年、諏訪湖の花火大会の日と重なるのでそれほど意識はしていないのですが、あの悲惨な戦争が終わってから、今年で63年が経ったことになります。戦後世代が多くなった今となっては、悲惨な戦争について語る人々は数少なくなってきており、それでもそうした戦争体験者の語り部をしっかりと受け継ぎ、後世に伝えていかなくてはならないと感じています。先日の年金セミナーでは、社会保障の意味や歴史についても、かいつまんで紹介したのですが、日本の制度について考えるとき、この戦争の問題と結びつけて社会保障の問題について考えないわけにはいきません。とりわけ年金問題を語るとき、制度がいつできているかをみると歴然とします。厚生年金の前身は“労働者年金”と言いましたが、この制度は昭和17年に導入されています。最初は男子の工場労働者のみが対象でしたが、その後事務労働者へ拡大され、女子労働者にも適用になり、名称も今の厚生年金に変わりました。昭和17年と言えば、太平洋戦争が開始されたのが昭和16年の末ですから、すでに戦争状態に入っているときに年金制度が導入されたことになります。しかしなぜ、そんな大変な時期に年金制度など導入したのでしょうか。これは戦争遂行上、重要な意味を持っていたのです。つまり戦費を調達するために必要だったのです。当時、年金制度を導入するにあたって立法当事者は次のように説明しています。「（巨額の保険料収入は）公債の消化、産業資金の供給、公共事業の投資など国家財政政策の遂行を円滑にし、時局下、国民購買力の封鎖減殺という見地からみても、その効果は極めて大きなものがある」と。この場合の公共事業とは、戦争準備へ向けての事業をさすものと考えてもよいでしょう。つまり当時の日本は、戦争遂行のための資金をこうやって調達せざるを得なかったのです。このように、制度導入当初から戦費調達という目的で行われたことを見ても明らかなとおり、年金制度をどうすべきとかなどという考えは、最初からなかったのです。その考えは、戦後改められたものの、国民の年金不信は実はこの頃からあったのではないかと思うのです。国民皆年金のもと、制度も複雑ながらもある程度整備され、これだけ年金問題に国民の関心が向けられれば、戦前のようなことはきっとないでしょう。しかし、年金の原資を運用しているのは国であることを考えると、戦争のために使うことはないにしても、年金以外のものに使われないかなど、その運用について監視していくことが大切なように思います。戦争は多くの個人の犠牲の上に成り立っているものです。つまり個人の幸せとは相容れないものなのです。そう考えると、日本国憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」といういわゆる“生存権”を保障するための年金制度を、守り確立していかなくてはなりません。それこそが、個人の幸せを保障するものになるし、戦争のない平和な国の礎になるものだと思うのです。私たち社労士の役割も、そんなところにもあるのではないかと思います。ちょっとむずかしいことを書いてしまいましたが、終戦記念日を前後してそんなことを考えておりました。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年08月18日

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被扶養者あての特定健診の案内

今週は営業で外回りしていますが、さすがにこの暑さは応えますね今日など午前中雨が降ったので、涼しくなるのかなと思ったのですが、ジメジメしてしまいかえって不快指数が上がってしまいました。外回りをしていて、何件かのお客さんから同じことを尋ねられました。それは「特定健診」について被扶養者あての案内が届いており、その意味とどう対応したらよいかについてでした。この４月から、“メタボ”に着目した「特定健康診査、特定保健指導」を実施することになりました。そしてその特定健診を、各保険者ごとに行うことになったのです。これは４０歳以上の方が対象となりますが、従来は老人保健法という法律によって各市町村での健診が実施されていました。従って、４０歳を超えると健康診断の案内が市町村から届いていたのです。今回、一時騒がれた「後期高齢者医療制度」の導入とも絡み、老人保健法の見直しが行われ、全体的な医療保険制度改革の中で上記のような措置をとることになったのです。例えば、政府管掌の健康保険の場合で言うと、地方社会保険事務局から各事業所に４０歳以上の被扶養者あての「特定健康診査受診券申請書」が送られてきます。この申請書を、被保険者を経由して被扶養者に届けて、必要事項を書き込んでもらい再び被保険者を通して事業所に申し込んでもらいます。事業所はこれを、「社会保険健康事業財団」というところへ送付することによって「受診券」を発行してもらい、再び被保険者経由で被扶養者に「受診券」を届けるということになるのです。いままで市町村から個人宛に健康診断の案内が行われてたのが、事業所の責任で行われるということで、しばらく混乱が生じるのではないかと危惧しています。問い合わせいただいた会社でも、どう対応して行ったらよいか不安がっていました。被扶養者も、なぜ会社経由で健診申込をしなければならないのかと疑問に感じるところもあるのではないでしょうか。いずれにしても、キチンとした事業所への説明などが社会保険事務局には求められるのではないでしょうか。年金のことといい、医療制度の問題といい、やはり国民にとっては一番暮らしに直結している問題ですから、そうした皆さんが少しでも安心できるような対応が必要です。私も、今回の問い合わせを何件かから伺って、今一度医療制度改革の内容を確認したくらいですから、もう少し勉強してすぐに対応できるようにする必要があると反省しきりです。

2008年07月18日

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社会保険の算定基礎手続きとは？

今日は、月初めに支給している会社の給与計算業務を行っていました。あわせて、給与計算業務を行っている会社の社会保険算定基礎届のデータを作成していました。社会保険算定基礎届とは、年に１回保険料算出の元となる「標準報酬月額」を決め直す手続のことです（定時決定とも言います）。毎年４、５、６月の給与額（報酬額）をもとに計算をし、その年の９月保険料から改定されます。昨日のブログでも書きましたが、最近問題となっている標準報酬月額というのは、こうした手続の中で毎年決められていくものです。よく誤解されるのは、所得税のように毎月の給与額によって保険料額が違ってくると思われがちですが、こうした定時決定を行うことで最高１年間は同じ標準報酬月額のもとで同額の保険料を支払うことになるのです。「最高１年間」と書いたのは、ベースアップなどによって大幅に給与が上がったときなどに「随時改定」という手続を行うことで、定時決定の時期とは別の時期に標準報酬月額が変更され保険料が改定されることもありうるためです。いずれにしても、年に１回の見直し作業で済ませることで、会社や労働者個人にとってどのくらい保険料が引かれているのか、あらかじめ計算に入れておくことができることは間違いありません。もっとも、ベースアップなどがなく標準報酬月額が変わらない年であっても、平成１６年度からは厚生年金保険料率が毎年引き上げられていますので、保険料そのものは毎年変わっていくことになります。今日は社労士の知識ネタを書いてみました。こうした専門分野について書くことは、間違ってはいけないためヒヤヒヤします。どうか間違えていませんように・・・・

2008年07月01日

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“ハケン”が抱える問題点

今日は午前中、先日来お願いされていた就業規則の診断結果を、営業先にお持ちし説明をしてきました。法令上記載事項に問題がないかなどを中心として診断を行ったものです。その診断の話はともかくとして、その営業先は派遣会社だったのですが、担当者と話していて、派遣会社の有り様というかその方向について議論が及びました。派遣事業には、登録型と呼ばれる「一般派遣事業」と常用型の「特定派遣事業」の２種類があります。一般派遣事業の場合には、設立や更新の要件が厳しく、計画書の提出をはじめとして貸借対照表や損益計算書、法人税納税証明書などによる財産的要件や、個人情報保護に関する保護要件、派遣元責任者の選任届出など雇用管理要件などについてチェックされることになります。最初の更新は３年で、その後は５年ごとに上記要件を満たすことでの許可を受けることになります。一方の特定派遣事業は、常用型と呼ばれるくらいですから、ほとんど通常の事業所と変わりなく、派遣事業開始の届出のみで、提出書類も定款や登記簿謄本などで事足りることになります。最近は、某大手派遣会社による、派遣禁止事業への違法派遣などが行われたり、「日雇い派遣」が頻繁に行われている実態などにより、日雇い派遣原則禁止の方向に動いているようです。一般派遣＝登録型のメリットは、派遣会社からすれば、多くの登録スタッフを抱えていることでいつでも派遣スタッフを派遣できる体制にできるというところにあります。また派遣スタッフからすれば、複数の派遣会社へ登録することでよりよい条件の下で働けることを選択することができるのです。従って、「日雇い派遣」という働き方も選択肢として出てくるわけです。ところが「日雇い派遣原則禁止」となれば、多様化している労働者の意識とも合致しない部分も出てくることにもなり、派遣会社にとっても、言葉は悪いですが派遣労働者を日ごとに“使いまわす”ことができなくなってしまいます。また、最近の派遣事業に対する風当たりも決していいものではありません。最近起きた秋葉原の通り魔殺人事件の犯人も、派遣会社社員でした。世間では、“ワーキングプア”や“ネット難民”と派遣労働者とが結びつけられて考えられるという傾向もあったりしています。こうした状況の中で、法令に則って派遣会社を運営していくためには、なるべく違法行為にはしりがちな派遣会社の状況を極力排除する必要があるということになります。であれば、許可要件も厳しい一般派遣事業ではなく、常用型の特定派遣事業の方が、将来の方向としてはいいのかもしれません。実際には、一般派遣事業もほとんど常用型に近いものになっていると言われており、またそうせざるを得ない事態もあると言えそうです。そんな話を、担当者の方と話していて、改めて労働者派遣法に記載された内容の細かさや厳しさを勉強をさせられた気分になりました。また、深刻となる“格差社会”の根底に、派遣労働者やパート労働者などの不安定雇用労働者がいることや、大手の派遣会社は別にしても、中小の派遣会社は経営的なことも含めて厳しくなりつつあることについても、考えさせられた一日でした。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年06月20日

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海外出張による疲労蓄積を過労死認定

今日から６月季節的には、梅雨の時季を過ぎて、本格的な夏を迎えることになる。今日は、ちょうど季節の変わり目でもあり、衣替えをしようと思ったのだが、昨日のように急に冷え込むことがあったり、夜はまだ寒い（涼しいのではなく）ので、もう少し待つことにした。６月は、プライベートでもちょっとした変化があるので、衣替え以外でもいろいろと整理しなくてはいけないことがある。仕事の方も、新たな依頼が来ているので、相変わらず忙しく立ち回ることになりそうだ。ところで、今日は仕事に関連する時事ネタについて。先日、海外出張による疲労によりくも膜下出血で亡くなった社員に対する控訴審の判決があった。以下、新聞記事を拾ってみる。　東京高裁、疲労蓄積を労災と認定・死亡の前に海外出張183日　　　海外出張が続いた後にくも膜下出血で死亡したセイコーエプソンの元男性社員　　（当時41）の遺族が労災認定を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁（青柳馨裁　　判長）は22日、請求を棄却した一審・長野地裁判決を取り消し、労災と認めた。　　青柳裁判長は海外出張が通常業務より疲労を蓄積させる労働と指摘、くも膜下出　　血発症との因果関係を認めた。　　　判決によると、元社員は2000年11月から亡くなる直前の01年9月まで海外出張を　　10回（計183日間）した。1カ月の平均残業時間は30時間未満だった。　　　一審判決は、平均残業時間が一般に過労死と認められる45時間を超えなかったた　　め労災と認めなかった。しかし、青柳裁判長は「海外出張では航空機による長時間　　の移動を余儀なくされ、ホテル生活は食事、睡眠が不規則。自宅で過ごすのとは違　　い、精神的、肉体的に疲労を蓄積させるのは明らか」と指摘し、疲労によるくも膜　　下出血発症を認めた。(５月22日　NIKKEINETより) 過労死の場合、いわゆる業務起因性が認められるためには、脳疾患及び心疾患に発症する前の労働時間がどの程度あったかを基準に、労災認定について行うことになる。現在は、発症前１ヶ月間に時間外労働が100時間を超える状態であったか、あるいは、発症前２～６ヶ月の時間外労働が平均して80時間を超える状態であったかが、過労死として認定されるかどうかの基準となる。こうしたことを踏まえれば、通常でも１ヶ月の残業時間が30時間未満だったとする被災者の状態からすれば、およそ労災認定されるわけがないだろう。ところが、この判決では、労働時間を基準とするのではなく、海外出張による「疲労の蓄積」に業務起因性があったとし、労災を認めたのである。この判決の善し悪しは別にしても、判決が、ただ労働時間によってのみ因果関係を考えるのではなく、いわゆる「疲労の蓄積」がどこに起因していたのかということに着目したところに、注目すべき点があるように思う。上記労働時間による基準ができたことで、過労死認定件数は飛躍的に増えたとされるが、今回の判決による基準が今後認められていけば、さらに認定件数は増えていくことになろう。ただここで大切なのは、認定件数が増えることではなく、過労死認定が増え続けている現状をどうすべきかということにあると思う。今回の判決は、過労死防止の諸施策をさらに打っていく必要性について、警鐘を鳴らしたものと思うのである。久しぶりに、時事ネタを書いてみました少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年06月01日

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ねんきん特別便の相談活動について

どうも連休疲れのせいか、風邪をこじらせたようだ。一昨日あたりから悪寒が走るようになり、今日あたりは喉が痛く、咳も少し出ている。午後、お客さんのところへ伺ったのだが、話しをしているうちに声がかすれてきて、最後は力ない声になってしまった。来週からは立てつづけにお客さんのところを訪問することになっているので、それまでには完治できるよう養生せねば・・・社労士会では、連合会が厚労省からの要請に応えて「ねんきん特別便」の相談業務に協力することを約束したことにより、各地でそれに呼応して相談員として社労士が割り当てられるようになってきている。私の所属する社労士会支部へも要請が来て、今月から相談員として社労士もかかわることになった。社会保険事務所としては、１ヶ月通しで１名の社労士に相談員をお願いしたかったようだが、何せ要請が来たのが４月末であり、現実的に考えた場合１名をあてるのはムリということで、支部会員に募って各日に割り当てようということになったのである。私は、今月は２回相談員として社会保険事務所で相談業務を行うことになる。３月20日のブログでも書いたが、宙に浮いた年金を一刻も早く適切に解決するために、社労士がこうした相談業務に協力するのは当たり前のことだと思うし、大いにやるべきだと思っている。ただし、それはあくまでも国民のために行うのであって、社会保険庁のためにやるわけではない。そのことを忘れずに行うことが、今回のねんきん特別便の相談業務には大切のことだと思う。行政的に処理するのではなく、親身になって行うことが求められているし、社労士だからこそそうした視点で行えるのだと思うのである。ところで、全国社労士会連合会のＨＰをみると、「無料年金相談等の活動を全国で展開」云々と書いてあるが、一社労士が無料相談などできるわけがない。無料で行えるのは、社労士会として相談会を設けたりするときだけであって、それ以外ではムリである。もし無料年金相談を各社労士に行えというのであれば、その保証をどうするのか、連合会として考えて欲しいものである。その代償として、今回の厚労省の要請に応えたということであるならば、これほど行政に屈服した行為はないと思う。なぜならば、今回の措置は社会保険事務所の一スタッフとしてかかわるのであって、社労士の名前で相談業務を行うわけではない。そこは誰が考えてみてもわかることであり、区別して考えることが重要である。社労士は国民の要請に何でも応えますよと宣伝するのは結構なことだが、できもしないことを宣伝するのははた迷惑であり、今度はできないことで逆に国民からそっぽを向かれないかと危惧してしまうのである。だいたいからして、連合会会長自ら率先して相談活動を行っているのならまだしも、およそ相談業務などに縁がない方には、その大変さなどわかるはずもないか・・・！ちょっと怒りのトーンが上がり始めて、喉の痛みばかりか熱も上がりそうだ。もう少し冷静に、沈着に考えたいものだ。

2008年05月08日

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行政との付き合い方

社労士業務をしている限り、行政との付き合いは欠かすことができない。労働基準監督署、社会保険事務所、ハローワークは、あまり手続き業務に主を置いていない自分のような社労士であっても、最低でも週に１回は何らかの手続きで行っている。そうすると、行政とは必然的に顔見知りになってくる。社会保険庁がこれほど世間から叩かれる前までは、よく懇談の場（宴席）を設けたり、親睦のための球技大会なども社労士会支部として行っていたこともあったようだが、少なくとも自分が社労士になった３年前からはそのようなこともなくなっている。昔の社労士に訊くと、あのときはよかったなどと昔話をされることがあるが、正直あまり感心しない。というのも、社労士がどういうスタンスで行政と向き合うかで、社労士の信頼度が変わってくると思うからである。例えば、企業からの相談で是正勧告への対応を求められた場合に、監督署の指摘どおりにのみ対応したのならどうだろうか。企業からしてみれば、その是正勧告に対して納得いかない部分だってあるのだ。むしろそうした納得のいかない部分についてどう対応したらいいかを求めているのであって、是正報告書をまとめてもらうことのみを社労士に求めているわけではないのである。そこが、できる社労士とそうでない社労士の分かれ道のような気がする。こう書いている自分は、とてもできる社労士の部類に入るとは思えないが、少なくとも相談されたことの意味を理解し、決して行政の代弁者にはなっていないつもりである。しかしこれはあくまで法令遵守を前提にしていることであり、法令を逸脱してまで相談者の立場になることを意味しているわけではない。実は、このことは先週のセミナーでも学んだことでもあるし、いま対行政との関係ではそのことで揉めている（というのは正確ではないかー論争をしていると言った方が正確かも・・・）いわゆる行政解釈の捉え方について、ちょっと噛みついている（詳しくは書けないが・・・）。こういったときには、行政との間で親密な関係ができてしまっていれば、何も言うことができないし行動に移すこともできない。なので、一方でいろいろと教えてもらう（その限りでは行政はわれわれよりスペシャリストである）という関係も保ちつつ、少し間（あいだ）を置いてお付き合いをすることが何よりだと思うのだ。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年04月18日

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ねんきん特別便と記録の統合に必要なこと

もう４月を迎えたんだね。東京は先週あたりサクラの見頃だったようだが、ここ長野県は今日も氷点下の朝を迎えるなど、まだもう少しサクラの開花には時間がかかりそうだ。ブログで紹介したとおり、先週末に別所温泉などへ行ったことで、かなり気分的にリフレッシュできたようで、今週は比較的仕事もスムーズに進んでいる。遅れに遅れていた情報誌を月曜日に作成し、きのう今日で顧問先を訪問して届けてきた。そして、顧問先でのいくつかの懸案事項も提案＆解決へと推し進めることができたという感じだ。労働保険の年度更新の時期を迎えたこともあり、まずは事務組合委託先の年度更新手続きを今週中に片付けたいと思っているところである。ところでねんきん特別便であるが、昨年末に第１弾として送付された方たちの中で、さらに統合されていない記録がありそうだという方たちに再度送付がされてきているようだ。実は私の母親にも昨年末に引き続き、つい先日になって再び届いたようで、今度は私のところへ相談に来た。本人はいま受給している年金の履歴になんの疑問も持ってなかったようで、再度「問題なし」でハガキを出そうとしてたようだが（昨年末も「問題なし」でハガキを出していた）、再度きたということはきっと統合されていない記録があるはずだという話しをして、本人の記憶をたどることからはじめた。しかし、高齢の者から昔の記憶をたどっていくことほどむずかしいことはない。勤め先の名前もあやふやだし、勤め先がどこにあったかさえも今ひとつハッキリしないし、さらにいつどのくらいの期間勤めていたのかもよくわからない。それでも粘り強く事情聴取（？）をして、委任状をもらい、本人に代わって本日社会保険事務所へ行ってきた。そしたら案の定、全部ではないが本人の記憶のとおり未統合の記録がみつかったのである。ほんのわずかの期間ではあったが、少し年金額が増えるという話しをすると、痛く喜んでくれた。いままで保険料を納めていたのだから、それが記録に反映されることは当然といえば当然のことであるのだが、年寄りにとってはホントにもらっていいものかどうか疑心暗鬼のところもあるようだ。それにしても、社会保険事務所は先月あたりからかなり混んでいる。今日も行ったときには、クルマの置き場がないほどの盛況ぶりで、ここ数週間はそんな状況が続いているようである。改めて、社会保険労務士の活躍の時と感じるのだが、まだ保険料を支払っている現役の方たちであればまだしも、年金を受給している高齢の方たちにとっては、母親ではないが自らの記憶をたどることさえもままならないばかりか、社会保険事務所の出向こうという気持ちにならない人が多いのではないかと思う。母親もそうだが、高齢者にとっては既にいただいている年金額で別に不満を持っているわけではなかろう。それを、国の責任とはいえもう一度ほじくり返し、記憶をたどってもう一度申請し直せということほど、高齢者にとっては大変な労力を要するのである。もし、国が本気で未統合記録を統合したいと考えているのであれば、社会保険事務所に来てもらうのではなくて、高齢者のお宅に出向いて記憶をたどる作業を一緒にしてあげることである。そのために社労士を大いに活用することもまたひとつの方法である。政府の公約である「全ての年金記録を統合する」ことを本気で行うのであれば、そこまでやらない限りムリだと思うのは私だけだろうか。少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　　　

2008年04月02日

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ハローワークの混雑

３月末ということもあって、入退社の激しい時期である。今日も離職証明書の提出などでハローワークに行ったら、いつも以上に多くの人々で混雑していた。でも、なぜこの時期に混んでいるのだろうと思ったのだが、どうもそのほとんどが求職で来ているようだ。実は、社労士という専門家であるにもかかわらず、一度も失業給付を受けたことがないものとしては、その具体的な受給方法などはよくわかっていない。離職後求職の申込を行うために最寄りのハローワークに行き、その都度失業の認定を受けるために毎月のようにハローワークに行くというのはわかるのだが、そのときにどういう話しを担当官からされて、どのような就職活動を行うのか、認定はどんな感じで受けるのかなど、具体的な状況はさっぱりわからないのである。自分のまわりにも、過去にそのような方たちが結構いたのだが、まるで他人事のように聞いていたので全く理解できていない（お恥ずかし～）。まあ、社労士といえども経験しないことはわからないというのは当然とはいえ、一度時間があったら一日中ハローワークにいて、多くの人たちがどんなことを求めて来ているのか、じっくり見てみたいものである。ハローワークは、求職の窓口だけに限らず、入退社の雇用保険の取得喪失の手続きを行う窓口、企業が求人募集を行う窓口などなどたくさんの窓口があり、職業に就くということに対するスーパーマーケットのような存在である。しかしその割りには駐車場は狭く、そして駐車スペースも少ないためいつも混雑している。ハローワークの入口を入っても、はじめてくる人はどこに行ったらよいのか、極めてわかりにくく実に取っつきにくいところである。それでも、毎日たくさんの人たちが来る点では、行政官庁の中では突出しているのではないかと思う。もっとも最近は、社会保険事務所も、例のねんきん特別便の件で結構混んでは来ているけどネいずれにしても、それだけ多くの人たちに求められている官庁であることは間違いないようである。

2008年03月27日

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後期高齢者医療制度の軽減措置とは？！

いよいよ確定申告の書類作成でお尻に火がついてきた。この週末は、確定申告のために潰れそうだ・・・・ツライさて、そんな中でも日常の業務は一日一秒たりとも疎かにできないわけであるが、さらにそんな日常業務の合間でも社労士会から求められる仕事も放置はできないのである。その社労士会支部の例会が本日あったのだが、役回りということで拝命された「電子化委員」として例会で報告しなくてはならなくなり、けさから社労士会連合会や厚労省のＨＰをまさぐりつつ何とか報告したという感じであるだいたいからして、電子申請さえもしていない会員のひとりであるにもかかわらず、新しい電子申請システム（ｅーＧｏｖというらしい）の説明をするというのがそもそも間違っているのだと思うのだが、幸い（という言い方は変？）電子申請を行っている事務所はほとんどないので、少しでも電子申請がどういうものかを今回の新システムの説明と結びつけてわかりやすく行ったつもりである。ところで今日の例会では、もう一つの研修項目として「後期高齢者医療制度」についても行った。こちらの方が業務上においても重要なテーマであるのだが、案の定とてもいい勉強になった。「後期高齢者医療制度」とは、７５歳以上の方（一定の障害があると認定された場合には６５歳から）が加入する医療制度で、７５歳以上の方すべてが加入し保険料を負担しなくてはならないのである。そうすると、今まで社会保険（健康保険）の被扶養者となっていた７５歳以上の方は、必然的に後期高齢者医療制度に移行となり、従来保険料負担がなくて済んだのが、あらたに負担する必要があるのである。しかし当面は社会保険の被扶養者だった方に対しては、制度導入から２年間の軽減措置がとられ、この４月から９月までは「凍結策」として特例が設けられ、保険料がかからないらしい。ただし、制度導入の前日まで社会保険の被扶養者であった方が対象となるので、例えば今月から両親の面倒をみなくてはならないという世帯があった場合に、その両親のうちどちらでもが７５歳以上になっていた場合には、今月だけ社会保険の被扶養者にしたとしても、「制度導入前日まで社会保険の被扶養者」という要件を満たすわけだから、４月からの半年間は保険料はかからずに済むということになるのである。「後期高齢者医療制度」は、あらたな負担を生み出す点では、実に問題ある制度だとは思うが、そんな中でも当面は軽減措置がとられているということを、多く知らせていくべきだと感じた次第である。おそらく多くの人たちが知らないと思うから・・・少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　

2008年03月07日

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ねんきん特別便の相談活動について

行政との付き合い方

ねんきん特別便と記録の統合に必要なこと

ハローワークの混雑

後期高齢者医療制度の軽減措置とは？！

年金記録問題　今のままでいいのか？