『カラマゾフの兄弟』ドストエフスキー著
ドストエフスキーが心魂を込めた最後の長編です以前から読もう読もうと思いながらあまりにも長編で根気が続きませんでした根気だけでも読み通すことは困難で思考力が必要だと自分の知力を恐れましたそれがこの度の猛暑で外出が困難になり時間が余りました今が最後のチャンスと覚悟を決めてチャレンジしました妻の墓の場所も覚えておらない不埒な淫蕩なピョードルを父としてアリョーシャは生まれました母は早くに亡くなり二人の兄が有ります親の代わりに下男のグリゴリが世話をしてくれました末っ子のアリョーシャは彼の父親が育児を放棄したので他人の家で世話になって育ちました僅かに覚えている亡き母の面影を懐かしみながら物思いに沈み聖職に着く事を望むようになりましたこの修道院には、徳の高い長老が居られて人々は遠くから訪れます長老は人々の顔を見れば、その者の苦しみを知り長老に会った苦しむ人はその祝福で安らかになります長老は背の曲がった小柄な老人です 髪は殆どなく 顔は皺だらけで 皺に囲まれた目が輝いていますその長老の永眠のときが近づきます弱った体を励まして長老は悩む人や、悲しむ人の話を聞き、慰めますこの多くの励ましと祝福が身に沁みます当時のロシアの農民達の貧しさと無学を著者のドストエフスキーは心を込めて嘆いています信仰を持つ、アリョーシャの2人の兄ドミートリとイワンは無神論者です