唇までの距離0cm
人生で起きること、勉強して、どんどん上の学校へ進み、就職して、恋愛もしながら、結婚したり、資格を取ったり、子供を育てたりして人は様々な経験をつむんですね。分岐点も何回か経験して、毎回悩んで何かを選び取ってコマを進めていく。最短距離でいける道、抜け道、走りやすい道、回り道、とにかく目的地にできるだけ早く着くだろうと判断してどの道かを選んで進むんです。「今生きている自分に、過去の経験をすべて乗せて生きる」という合理的な方法を知っていればどんな経験も無駄にはならないはず。そのために、時々過去の集大成をしておくことはとても大事なことです。愛子さんが、恋に落ちたときそれをしてみようと思いだったのが彼女の日記でした。なぜ、今、この恋が目の前に現れたのか?結婚もして幸せな家庭を築いているというこの時期に?それを知りたいと思ったそうです。恋のはじめから互いに円満な家庭を持っているということを知っていた二人でしたから、コレを壊すことなくますます強い絆を作りながら社会的な共通の夢を果たして生きたいと考えた二人でした。単に「ボランティア仲間」としてではなく、そこに「愛の言葉」をはさんでしまったこと。実際に会うことを視野に入れず、愛の言葉を交し合うだけのプラトニックな関係は二人の精神に落ち着きをもたらしたようです。ただ、ボランティアの性質上「会わないでいる」ことは難しいことでした。協力し合うために実際に会う必要がでてきたのです。それに先立って、二入のルール作りをしなくてはならないと愛子さんと彼は考えました。メール上では愛の言葉を交わしあい、キスし、抱きしめあう二人です。心の距離が限りなく0に近いのです。実際に会ったときに間隔0センチにしないために、工夫が必要です。