知ってる旅
THE BOOM(島唄・風になりたい:等の曲が有名)のボーカルの宮沢和史さんが東京FMの番組で言ってたんですけど、旅っていうのはどうしても「知ってる旅」になってしまうって。はあ、確かにね~。以前は沖縄旅行に行くといったらさんざガイドブックやネットを見たおして『ガイドブックに載ってるトコ巡りツア~!』みたいな。そして何度も沖縄旅行に行くようになっても今まで何度も行ったお店なんかを結局のところ軸にしながら、ガイドブックに載ってなさそうな自分だけの場所みたいなのを探すみたいな。宮沢和史さんなんかはブラジルの音楽(サンバ)にものすごく傾倒してしまって、『サンバ探し』みたいなブラジル旅行を何十回もしてるそうなのですけど、やっぱり何度行っても「知ってる旅」になりがちになってしまうのだとか。音楽をクリエイトする考えの宮沢さんにとってはその反対の「知らない旅」を経験することが大事で、そのためには現地の人が行こうと言う所について行ってみるというのをなるべく心がけてるのだそうです。そうするプロセスを経ることによって仮に前にも来たことのある同じ場所に来てしまったとしても今まで知らなかった現地のリアルなサンバがより理解できることだと思うし、知らない場所であればなおのこと、新しいサンバが自分の中に蓄積されるわけなのだろうな、と思います。私の住んでいる沖縄市は観光スポットの少ないところなんで観光客にあまり出会わないんですけど、それでもたまに見かけるとガイドブックを小脇に抱えてデジカメを常に撮影できるスタンバイ状態という方がほとんど。観光スポットが少なくて逆にコアな沖縄の部分に触れられる場所だというのにガイドブックもデジカメも持たないバックパッカーなんかもほとんど見かけません。今年から景気がガックリ悪くなるに連れてこういう観光の傾向はどうなるんだろうな~、と思いつつ、今月に親が孫の顔を見に来沖するんですけど、そのときに案内する場所は無難に、ガイドブックに載ってそうな「知ってる旅」にするか~、と思っている次第です。