わすれなぐさ
うれしくないことがあったので刺繍をしました。楽々できる腕前ではないので針先に気持ちが集中してそのほかのことを考えませんから。わすれなぐさの図案です。横に花の名前を入れて完成としましょうか。わすれなぐさは英名“Forget-me-not”名前の由来を夫が調べてくれました。むかしむかし騎士ルドルフがドナウ川の岸辺に咲くこの花を愛するひとに捧げようと岸を降り摘もうとしたのだけれど誤って川に落ち流れに飲まれてしまう。ルドルフは花を岸に投げ「ぼくをわすれないで」という言葉を残し亡くなった。とさ。愛らしいはなです。ルドルフが愛したひとも、こんな可憐なひとだったんでしょうか。ルドルフが命を落とすまで、この花はなんと呼ばれていたんでしょうか。呼ぶひともなく、岸辺にただ咲いていたんでしょうか。わすれなぐさを刺すうちに暗い気持ちが少しだけうすまったような気がします。これで明日のオーストラリア戦でなでしこが快勝してくれたらきっと笑える。かもしれません。がんばれ。がんばろ。