③障害部位と給付内容について
前回お伝えした障害部位によって，給付内容が違うことをお伝えしたいと思います．ここでは，私たちの住んでいるところで定められている給付内容を例に挙げていきます．というのも，地域によって給付を受けられる「品目」や「対象者」，「基準価格（この金額までは1割負担ですよ，という価格）」が微妙に違うことがあるのです．少し脱線しますが，基準価格について触れておきます．例えば欲しいと考えているポータブルトイレの値段が10,000円だったとします．Aという地域でポータブルトイレの基準価格が10,000円だったら，自己負担額は1,000円で済みます．もし住んでいる地域の基準価格が4,000円だったら，4,000円の1割は400円ですが，欲しいポータブルトイレは10,000円なので，基準価格からはみ出た6,000円分は自己負担となり，トータル負担は6,400円になる…といった具合です．さて本題の障害部位と給付内容についてですが，特殊寝台（電動ベッド）を例に挙げてみます．特殊寝台の対象者は，下肢または体幹機能障害2級以上で原則として18歳以上の方，もしくは難病等により寝たきりの状態にある方とされています．極端ですが仮に，上肢・平衡機能・内部障害が１級で，下肢・体幹が3級だったとしても対象外となり，特殊ベッドが欲しい場合は全額自己負担ということになります．給付してもらえる品物は他にもたくさんあって，さらにひとつひとつの品物に対象者となる条件が定められているので，しっかりチェックしておかなければなりません．障害者手帳の種類でも給付内容が違うのに，身障手帳のなかでもさらに給付内容が違うし，地域によっても違うし，品物はたくさんあるし（←ありがたいことです），基準価格の意味を勘違いしてたり…ということで，私は理解するのにちょっと時間がかかりました．
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