伊能忠敬の地図
先日、伊能忠敬の地図を見る機会がありました。日本人ならおそらく一度は見たことがあると思いますが、むちゃくちゃ正確なあの地図です。床に張られた関東地方の地図の上を歩きながら、改めてその完成度の高さに思わず「む~」とうなってしまった程です。とても200年前の地図とは思えません。でも、なぜか僕は伊能忠敬が一人でコツコツと作り上げたようなイメージを勝手に作り上げていたのですが、実際は一人ではなく何人かのグループで作業していたようです。さらに幕府からお金をもらって進めていた仕事で、行く先々ではかなりの歓待を受けながらだったようです。ちょっとイメージ違うな。伊能隊の測量法は、歩きながら距離と角度(方位)を積み重ね、形を作っていくものですが、合間で大きな山などの目標物や天文観測を行い、現在地の緯度と経度を求めて、修正を行いながら進んでいくそうです。聞くだに気が遠くなるような話です。それをコツコツと日本中です。15年ほどかかったようです。中島みゆきの歌でも流れないと、とてもじゃないけどやってられません。これだけの情熱をかけられるって事は相当好きだったんでだろうと思いました。地図作りが。自分のやりたい事を仕事に出来て、一つの形として残せたのだから幸せですよね。でも、伊能忠敬が測量の勉強を始めたのは40歳を過ぎてからという事でした。それに比べれば僕なんかまだまだ時間があります。地図を見ながら、自分ももっとがんばらないといけないなと感じました。