ワークシェアリング
経団連は、いわゆるワークシェアリングの導入に前向きなのだそうです。連合は後ろ向きで多分賛成しないのが見て取れます。概念として2人で出来る仕事を3人でやろうと言う話です。必然的に達成スピードが上がりますので就労時間が少なくなります。そうなると報酬もその分下がり、この事が連合や組合が許容できない事になります。シェアリングというのは共有と言う意味ですので、年を追うごとに利己的になって行くこの国には向かないのかも知れません。この問題がクローズアップされた背景には最近の派遣切りがあります。経団連の首脳がどんなに偉そうな事を言っても、日本製品が国際競争力を増した最大の要因が、良質な労働力の搾取で成り立ったと言われても否定できません。尚且つ今回問題になってる派遣切りなどが横行するのも日本ぐらいです。同一労働同一賃金が基本でなければならないはずですが、経営側の利点ばかり取り入れた労働環境では、派遣切りや不当解雇、内定取り消しは当たり前の現象です。それでいてセーフティネットが存在しないので混乱が加速します。自治体や無関係の企業などが鋭意奮闘していますが、この事は先にやっておかなければいけませんでした。ワークシェアリングの利点として人減らしを抑えているので、ヒット商品が出た際に直ぐに量産体制に移れる事にあります。取り入れてる国では賃金は減っても労働時間も少なくなった分、家族や地域活動に時間が取れると言う前向きな意見が多数です。フランスのように法律で週36時間労働や日曜労働の原則禁止を謳うと楽になれます。この事がフランスの国際競争力を落としましたので撤廃に動いています。サルコジ大統領の「良く働き良く儲けよう」が合言葉になっています。日本のように企業の我田引水に法律を合わせるのと反対です。今からでも同一労働による格差や差別を無くす事から始めましょう。保険・年金も一本化し、より労働力の流動化を図るべきです。ワークシェアリングは社会基盤の成熟化を問う問題でもあります。そういった意味では世界に誇る工業製品と生産現場の格差が悲しく感じます。モデルチェンジの早さや修理対応年数の少なさなども弊害と言えるでしょう。よくワークライフバランスと言う言葉がマスコミで取り上げられます。目指す目標ははっきりしてますので、政治も、企業も働く者も厳しい時代に少し分け前を与える気になって良いと思います。 これで飛ぶんです posted by (C)違いがわかる男