W杯組織委 開催地15自治体の視察終える「情熱を感じた」
19年ラグビーW杯日本大会の組織委員会が、開催地に立候補した15自治体の視察を23日までに終えて都内で会見した。 視察した国際統括団体「ワールドラグビー」(旧国際ラグビーボード)のW杯統括責任者ギルピン氏は「世界レベルの施設がいくつもある。全ての候補地から情熱を感じた」と強調。九州に4つなど候補地には偏りがあるが「施設規模や地理的バランスなどを考えながら、何が成功に結びつく選考となるのか考えたい」と話した。10~12会場が予定される開催地は3月に決定する。(スポーツニッポンより)------------------------------日本で開催される2019年ラグビーW杯。その開催地に立候補している自治体は以下のとおり。・札幌市/札幌ドーム 収容人数 41,484人・岩手県・釜石市 ※/釜石鵜住居復興スタジアム(仮称) 15,000(予定)・仙台市/仙台スタジアム(ユアテックスタジアム仙台) 19,694・埼玉県・熊谷市 ※/熊谷ラグビー場 24,000・東京都/新国立競技場 80,000(予定)・神奈川県・横浜市 ※/横浜国際総合競技場 72,327・静岡県/小笠山総合運動公園エコパスタジアム 50,889・愛知県・豊田市 ※/豊田スタジアム 40,000・京都市/西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 20,588・大阪府・東大阪市 ※/花園ラグビー場 30,000・神戸市/御崎公園球技場(ノエビアスタジアム神戸) 30,132・福岡市/東平尾公園博多の森球技場(レベルファイブスタジアム) 22,563・長崎県/長崎県立総合運動公園陸上競技場 20,246・熊本県・熊本市 ※/熊本県民総合運動公園陸上競技場(うまかな・よかなスタジアム) 32,000・大分県/大分スポーツ公園総合競技場(大分銀行ドーム) 40,0002002年に日本にやってきたサッカーのW杯とは少し性質が異なるものの、翌年の東京五輪に先立って海外からの来場者もそれなりにあるはずで、会場となる施設はもちろん、周辺のインフラ(主として交通機関や宿泊施設)の充実も求められる。その意味では2002年の会場になっている札幌、横浜、静岡、神戸、大分や、サッカーの国際試合やJリーグ等で実績がある仙台、愛知、福岡、長崎、熊本あたりも比較的有利か。組織委員会では東日本大震災の被災地での開催を念頭においており、常識的には環境の整っている仙台が第一候補になるだろうが、かつて日本選手権7連覇の新日鉄釜石を擁した「ラグビーの町」である釜石が開催地として立候補しているのも注目される。会場として予定されているのは鵜住居地区。多くの犠牲を出したあの鵜住居防災センターにほど近い場所にグラウンドをつくり、仮設スタンドを設けて試合を行おうというもの。現地では当初「お金の使いどころが違うのでは?」と批判的な声をあったが、ここにきて復興へ向けての自信につながるとの前向きな受け止め方がされてきている。確かにインフラという面では万全とはいえないが、来場者が実際に被災地を知ることも含めて、被災地釜石で開催することの意義は大きいように思う。地理的なバランスでいえば、記事でも指摘があるようにやや九州に偏っているようにも感じる(すべてJリーグのホームタウンでそれなりに環境ができていることも大きいが)。これまでのラグビーとの関係でいえば、熊谷や東大阪は入れておきたいところ。それにしても秩父宮が入っていないのはちょっと驚きだ。