ARを活用した「現場『見える化』システム」
日立ソリューションズは、拡張現実(AR)技術を活用し、Android端末に映した現場映像に業務システムのデータを重ね合わせて表示・活用することで、フィールド業務を迅速化する「現場『見える化』システム」の販売を3月9日より開始する。ARは、スマートフォンなどに映し出された現実の風景に、情報を重ね合わせて表示する技術。同システムは、同社独自のエンタープライズ型地理情報システム(GIS)「GeoMation」を基盤に、位置情報に基づいてGISに格納されている設備情報を、AR技術により作業現場(屋外)で検索・参照することを可能とする。Android端末に映した現場映像に業務システムのデータを重ね合わせて表示することで、作業時の直感的な操作をサポートすると共に、現場で入力したメモ情報・写真・動画をリアルタイムにサーバに登録・共有することができる。例えば、屋外設備の保守点検業務に同システムを導入すれば、設備管理台帳を持ち出さずに、工事対象の物件に関する図面や詳細情報をAndroid端末から確認する事ができる。また、作業結果や報告などのデータを同じ画面から行い、他の現場や管理者もAndroid端末やPCから確認する事ができ、作業負担軽減や業務効率化につながるとしている。同システムは、Android2.2および2.3に対応。価格は3万1,500円/1端末で、利用には前提基盤としてGeoMationが必要となっている。(マイナビニュースより)--------------------現場やるやつぁ図面ぐらい読めろっ!と叫びたくなるところだが、効率化という意味で考えればこれも時代の流れだろう。何しろ施工者も発注者も、そしてもちろん納税者も、みんな効率化を望んでいる。その一方で効率化の名のもとにどれだけの労働者が削減されたことか、そして品質は本当に大丈夫か、など言いたいことはたくさんあるが(笑)AR技術で台帳との照合などはかなり便利になるだろう。後続作業との連携もスムーズになるだろう。問題は費用対効果。端末の価格はともかくとして、基盤にかかる費用も見なければならないから、すでにGeoMationを使用している業者には敷居が低いが、新たに導入するには微妙なラインかも知れない。しかしこうした技術も次第に洗練されていくことで価格は下がっていくだろう。いずれ現場のスタンダードになっていくのかも知れない。