四国は渇水
四国は渇水で悩んでいる。香川県全域や徳島県の一部の水源となっている高知県の早明浦ダムで、生活用水などの貯水率が0%になり、国土交通省などは31日午前10時から、3年ぶりに別に蓄えている発電専用水の緊急放流を始めた。今後まとまった降雨がなければ80日程度で底をつく見通しで、香川県などは節水の呼びかけを強めている。今夏はダム周辺の降雨が少なく、75年のダム運用開始後3度目の貯水率ゼロを迎えた。これを受けて、国交省と四国4県などでつくる吉野川水系水利用連絡協議会は水道水専用に緊急放流することを決めた。香川県用に日量約16万4千トン、徳島県用に同約16万8千トンを配分する。 香川県はため池が多いことで知られるように、水に苦労してきた歴史を持つ。それにしても今年の四国の水不足は深刻な状況だ。東海以北の地域が豪雨で苦しむ一方で四国では渇水。お天道様はなかなか平等には微笑んでくれない。防災や災害復旧同様に広域連携による有効な対策が望まれるところだが。