ドリス・デイのミュージカル西部劇!! 「カラミティ・ジェーン」
ドリス・デイが歌う「シークレット・ラブ」がアカデミー賞の主題歌賞を受賞。西部開拓時代に実在した名高い2人の世紀の恋を綴るミュージカル・ウエスタン。その1: 男勝りのカラミティ・ジェーンも所詮は可愛い女???1870年代、デッドウッドという小さな町に、厄病神と仇名される射撃のうまいお転婆娘ジェーン(ドリス・デイ)がいた。劈頭、インディアンに襲撃される駅馬車の上で銃を撃ちまくる彼女。駅馬車を守ってデッドウッドに到着、その様子を酒場の男たちに歌いながら報告する。ジェーンの親友ワイルド・ビル・ヒコック(ハワード・キール)は、女らしくない彼女に対し単なる友だちとしてつき合っていた。ジェーンは内心ヒコックを愛していたが、彼が少しも反応を示さないので砦にいるギルマーティン中尉にほのかな愛を。そしてギルマーティンがインディアンに捕まったと聞いた彼女は単身、救助に駆けつけるのだ。駅馬車で来る予定だった女優が男だったと知った町の男どもが劇場の持ち主をリンチにかけろと騒ぎ出す。ジェーンは喜劇劇スターのアデレイド・アダムズを連れて来ると町の人に約束し、シカゴへ迎えに行くことになる。その2: ジェーンの連れて来たアデレイドは偽者!?シカゴの劇場に出演していたアダムズは今夜で終了、すぐに欧州旅行に出発だ。衣装を貰った付き人のケティ(アリン・アン・マクレリー)は、楽屋で衣装を着けてスター気分だ。そこへやって来たジェーン、ケティを本物とまちがえてしまい、出演交渉。かねて舞台に立ちたいと思っていたケティは、誘われるまま本物になりすまして町に乗りこんで来た。だが初めての舞台に声はうわずり、足は震えるでウソがばれ、怒った町の人たちはケティの出演する酒場を壊そうとした。ジェーンは、ケティにチャンスを与えるよう一同を説き伏せようとする。「待てよ、チャンスをやってくれ」騒ぐ男たち。銃声一発、静まる男たち。「アデレイドじゃないが、女優を目指してんだ。みんなチャンスを求めて町に来たろ、金を追って来たろ。さあ、どうする、写真を眺めて我慢するか、生のショーを見るか」「いいだろう、歌わせろ」「チャンスをやれ!」本来の自分を取り戻したケティの歌と踊りは素晴らしく、その上ギルマーティン大尉が彼女に参ってしまった。その3: 砦で舞踏会が開かれる ケティがジェーンに女らしく振舞うことをすすめ・・・夜、馬車で砦に向かう一同。“Black Hills of Dakota”を歌うドリスとキール。この歌が実にいい。舞踏会でギルマーティンとケティがキスを交わしている現場を見たジェーンは怒り心頭、劇場へ行きケティに「町から出て行け」と云う。だが、ケティに手に持ったグラスを打ち抜かれたジェーンは・・・敗北感に打ちのめされて劇場を出るジェーンを、ヒコックが追いかける。「聞けよ、どんなに男っぽく振舞っても中身は女だ。嫉妬深くて口の悪い女さ。ケイティが勝ったんだ。お前の負けだ。俺も手を貸したが・・・」ジェーンがキッとなる。「グラスを打ち抜いたのは俺だ。いいか、愛は強制できない。彼女を追い出せば愛が戻るか、女の浅知恵だよ。二人に憎まれるだけさ、負けるしかないんだ」ジェーン、泣き出す。「好きなだけ泣け、女の特権だ。泣くだけ泣けば、すっきりする」ジェーン、たまらずヒコックの胸に飛び込んでゆく。翌朝、泉の畔で彼女が晴れ晴れと歌う、“Secret Love”が響き渡る。 隠してた愛がある ずっと胸に秘めてきた もう抑えられない この愛を解き放ちたい だから友達の星に語りかける 夢見人がそうするように町に出かけたジェーン、ケティがシカゴに帰るために町を出たと知り、馬を飛ばして馬車を追いかける。そして、ヒコックとジェーン、ギルマーティンとケティの2組の新夫婦が出来上ったのである。この映画はドリス・デイの歌、それにご愛嬌のタップダンスを楽しむために作られた作品だ。 1953年 アメリカ・カラー 監督 デイヴィッド・バトラー 出演 ドリス・デイ ハワード・キール アリン・アン・マクレリー フィリップ・ケイリー ディック・ウェッソン ポール・ハーヴェイ 人気blogランキングへ