スター・ウォーズ エピソード5
“The princess.You have to take care of her.Do you hear me?”“I love you.”“I know.”＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿「おまえは姫を守らなくちゃならないんだ。おい、チューバッカよ、聞いてるか？」（濃厚なキスをするハン・ソロとレイア姫。）「愛してるわ。」「わかってるよ。」本来の「スター・ウォーズ」シリーズが始まっての第2作目は、あまりの完成度の高さに非の打ちどころがない。これは何と言っても脚本の質が前作とは比較にならないほど向上したことによる。そう、ベテラン女流脚本家のリイ・ブラケットが参加したことで、作品の根底に流れるテーマが明確になったのだ。前々回の記事で映画製作を家族にたとえてみたのだが、本作で言うなら、これまで父子家庭だった環境に突然美人でやさしいお母さん（脚本家）が加わったような状況なのだ。「スター・ウォーズ」は正に、“自分さがし”のテーマであったことが明らかになる。 あるいは“父親殺し”のテーマという側面も持ち合わせているかもしれない。物語は、反乱軍が帝国軍の容赦ない反撃を受ける場面から始まる。デス・スター（帝国軍の最終兵器）を反乱軍に破壊されたこともあり、帝国軍の反撃は猛攻を極めた。ルーク・スカイウォーカーは、霊体となって現れたオビ＝ワン・ケノービの導きにより、惑星ダゴバへ行くことを決意する。ダゴバでジェダイ・マスターのヨーダからフォースを学ぶことにしたのだ。ルークはダゴバに不時着。そこに現れたのは、小柄で見映えの悪い老人。泥と沼に覆われた陰気な惑星に意気消沈しているところ、さらに老人はルークをイラつかせた。しかし、この老人こそが偉大なるジェダイ・マスター、ヨーダであった。ヨーダはその風貌に似合わず、フォースを自在に操り、沼に沈んだルークの宇宙船を引き上げ、ルークを驚かせる。一方、ハン・ソロはレイア姫をファルコン号に乗せ、帝国軍の追撃を受けながらもどうにか逃れ、旧友ランドが執政官を務める惑星ベスピンへ向かう。しかし、ベスピンはすでに帝国軍の支配下にあったのだ。個人的な感想だが、偉大なるジェダイ・マスターのヨーダが登場する件はすばらしくまとまっていて、とても好きなシーンである。一見、みすぼらしく、品のない老人が、実は何を隠そうジェダイの騎士であるという発想は、東洋的ロマンを悠久に秘めていて物語を神話の域まで盛り上げているように思える。そしてハン・ソロとレイア姫の打てば響くような会話の掛け合い。この「帝国の逆襲」の完璧なまでのセリフの言い回しは、役者の演技力もさることながら、脚本家の並外れたセンスがここまで高品質なものに仕上げたとした思えない。シリーズ中、一番好きな作品である。1980年公開【製作総指揮】 ジョージ・ルーカス 【監督】アーヴィン・カーシュナー【出演】マーク・ハミル、ハリソン・フォードまた見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)
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