ふじつか雪「悪魔とデュエット」
魔女――。かつてそう呼ばれ、迫害されたミック族。悪魔を手懐ける力を持つがために畏れられた、その一族の末裔・メルは、ある日、フィガリア国の王子に呼び出され、突然求婚されて!?少女を見初めた王子の秘密は!? VS デビルマリッジストーリー!!「金魚奏」でえらく夢中にさせられたふじつかさん。短編集「空の少年」でほほう、良いなぁ王道…と満足したものの、「桃山キョーダイ」では家庭内ドタバタ恋愛というのが受け付けずちょろっと読んで終わり。その後それでも気にしていたら、今度はファンタジーで身分差結婚ということで!これは……!!!と期待して読みました。結論としては面白かったけど、期待しすぎたかなーと。。なんだろう……金魚奏の時のようにキャラを強烈に意識することもなく、読中すらあんまり印象に刻まれず、読後の感想もさっぱり湧かず。。うーん、ワガママ俺様が、庶民(しかも迫害されがちな能力持ち)に激ラブで、一方的にゴリゴリアタックというのは「わたしの狼さん」なんかは激しく萌えるんだけどなぁ。←わたしの狼さん。dearと同時に新装版出ていたのですか、知らなかった。とは言え、押せ押せな王子の強引なアタックに、張り手で応戦するメルのやり取りは面白い。変身から戻ったばかりの裸のまま口説く王子相手にキワドイ展開にならないのも、健全っぽくて実に新鮮!……最近穢れた系ばっかり読んでいるからか……中学生とか高校生の頃に読んでいたら、もっと楽しめたかなー(金魚奏が良すぎたので、その後の期待のハードルがガンガン上がっているってのも悪いのかも)