「銀河鉄道の夜」2
登場人物はほとんど猫だったが、列車に途中乗り込んでくる先生と子供たちだけは人間だった。この子達はタイタニックの犠牲者と思われる。この映画は細野晴臣の音楽が素晴らしく、繊細で緊張感あふれる美しさが、静かに画面を覆っていた。猫である違和感はまったく無く、それ以外は考えられないと思えた。そして成功を決定付けたのは、声優の力だと思う。ジョバンニの田中真弓。カンパネルラの坂本千夏。2人の功績は大きい。田中はパズー。坂本はトトロのめいだと思うと、プロの仕事とはこういうものだよ!と脱帽するしかない思いだ。当時まだ健在だった宮沢清六さんが「よくできました」と言ってくれたというのも納得できる。