ETV特集 医師達の原発事故
凄いETV特集だった。そういうドキュメンタリーが苦手なおネーさんも最後まで見ていた。 自分達が自分たちの局面に精一杯だった頃、政府の要請という重圧、 医師としての使命、自分や部下、多職種の身の安全の確保というジレンマにつぶされそうになりながら奮闘された方々の記録。 優先される事態があまりにも多くて、安全な方法がわからないまま進めていかなければならない。その苦悩たるや。「毎日ひとりづつ壊れていった(泣き崩れた)」 起こった問題は報道で、ある程度は知っていた(つもりだった)。しかし現場は、患者、関わる医療者にあまりにも過酷な状況であったことが伝わってきた。 被ばく者を移動できないという制約の中、見通しが無いまま事(避難強制地域からの移動)を進めた政府。結果多くの犠牲者がでていた。 批判したい気持ちは山々だけれど、誰も想定していないあの大災害での八方ふさがりの中でできることはとても限られていたと思うと言葉をのみこんでしまう。 番組の中でそういう発言(批判)をするひとは出てこなかった。 (当時は憤っていたことだろうと思う)そういう感情と医師の皆さんの心の整理に8年を要して今の放送となったのだろうか。 登場した医師の皆さんは皆、それまでの職を離れ、福島や東北で原発事故における医療の向上のために尽くされていると番組は結んでいる。 医師でありながらできることの限界をつきつけられ救えなかった命への悔いを秘め、その現場を経験した者としての使命感を全うされる姿に頭が下がる。あの状況ですべてを解決できる道はなかった。 解決する道はこれしかない。 脱原発。 政府は本気で取り組んでほしい。 明日は、あの日から、8年