「ヒルズ黙示録―検証・ライブドア」
「華麗なる一族」の原作が読みたくなって文庫本を購入したが、TVドラマで見たイメージが強すぎたのか、いまひとつ小説の中に入り込めなかった。 図書館で借りた「ヒルズ黙示録―検証・ライブドア」は、「ハゲタカ」の現実版という感じで期待以上に面白かった。村上世彰氏やホリエモン(実際に主に動いたのは宮内氏か)の不可解に思えた行動の裏側には、実際にはこんな背景があったのかナルホドと思わせる。 村上氏の企業変革を迫る株式アクティビストとしての顔とファンド・マネージャーとしての顔との二面性も「ファンド・マネージャーやってればリターンが求められるわけだから、高値になればやっぱり売り抜けも考えるよな」と妙に納得してしまった。 「国策捜査」とまでは言えないかもしれませんが、逮捕された当事者たちは違法行為の認識は薄かったのかも知れないですね。 資金が十分にファイナンスできて、当時のようなニッポン放送とフジテレビの親子関係だったら、私だってニッポン放送買収の妄想を巡らせたかも知れません。 メディアとインターネットの融合という大義名分を除いてしまえば、一高たかはしを買収して子会社のウェルネット株を全部売却。現金を抜き取って、親会社の一高たかはしはガス販売会社として存続させるっていう私の妄想と大して変わらん?