遊星からの物体X
この映画を始めて見たのは小学生の頃です。あの頃は怖くて、気持ち悪くてどうしようもありませんでしたが、さすがに大人になりましたので、この映画の恐怖の演出方法などの素晴らしさを理解しながら見ました。あらすじ南極にあるアメリカ観測基地にノルウェー観測基地の隊員二人がヘリコプターに乗って一匹の犬を追いかけてくることから始まる。やがて犬がアメリカ基地にたどり着くと気が狂ったように犬を撃ち殺そうとする。アメリカ隊員達は銃弾が自分達にも向けられたので、やむなく彼らを殺してしまうが、この後、ノルウェー隊員達の異常な行動の理由が明らかになる。ノルウェー隊員達が殺そうとした犬はエイリアンだったのだ。隊員達は一人、また一人とエイリアンに寄生されていき、お互いが信じられなくなりながらも、人類の生き残りをかけてエイリアンと戦っていくが・・・。やはり、仲間を信じられない、逃げようとしても南極基地なので外に出れば凍死するのは時間の問題、かといって基地の中には仲間の姿をしたエイリアンがいるという絶望的な状況での人間の行動がうまく描かれています。またグロテスクなエイリアンはCG技術では表すことのできない肉質感がとてもリアルで恐怖を煽ります。もう20年以上たった作品ですが、今見ても現在のホラー映画が到底及ぶことのできない作品だと私は思います。よく最後のシーンで生き残った二人のうちの一人は吐く息が白いのに、もう一人は白くないのでエイリアンだと言う方がいますが、私はこの判断理由は間違っていると思います。なぜなら、一番初めに寄生されたベニングスが雪上で焼かれるシーンでは白い息を吐いていたからです。私は、生き残った二人が人間かエイリアンかわからないほうが、見る人によっていろいろな想像ができるので、このことを議論する必要はないと思います。最後に、この映画はグロテスクな表現などが嫌いな方は絶対見ないほうがいいです。また食事中に見るのはお勧めできませんのでやめましょう。今日は THE PRODIGY のアルバム「Always Outnumbered, Never Outgunned」を聞きながら眠りにつく予定です。