10月のマイベスト作品「私のもの静かなヒーロー」
これから毎月、前月の中で1番好きな詩というのを選んでいこうと思います。で、早速、10月で1番好きな詩は「私のもの静かなヒーロー」です。「私のもの静かなヒーロー」君の横顔を遠くから眺めている時が好きだった君はもの静かなヒーロー分厚い本がよく似合う図書館のカーテン越しの光がその白いシャツを照らす度にこの世界は美しいのだと教えてくれた君の後姿を遠くから見つめる日々が好きだった君は後姿の王子様凛とした背中がよく似合う校庭の落ち葉を踏みしめて歩く靴音が聞こえて来る度に人が歩く音は素敵なのだと気づかせてくれた君はいつでもどこかもの静かで笑い方もいつもどこか優しくて君をびっくりさせることがこの世界には隠れているのかなといつかびっくりする君を見る日を楽しみにしているうちにいつも明日が楽しみになっていった今ではもう君の横顔も後姿も心の中だけでしか再生できないけど落ち葉を踏みしめる秋が来る度にどこかで私のもの静かなヒーローが今日も誰かにこの世界の素敵さを伝えているんだと思うとなんだかとっても嬉しくなるそうして私のもの静かなヒーローは今日も私にこの世界の愛おしさをもの静かに教えてくれるこれは、タイトルも何気ないけど実はあまり書けないタイトルだと思っています。つまりヒーローはもの静かというイメージないですよね!?でも、この詩に描かれている彼はその行動のもの静かな美しさでこの世界の美しさを教えてくれるヒーローだったっていう…この詩の世界観が好きです。そして、「もの静かなヒーロー」ではなく「私の」っていうのがついてるところも好き。他の人にとってはヒーローじゃないかもしれないでも、私にとっては特別なヒーロー、そんな気持ちを描いています。ちょうどこの詩を作っている時に私たちは人と会っていて、ある人を知っていると思っているけど私の知っているAさんと、他の人の知っているAさんはまるで別物なんじゃないかということを考えていました。私もいろんな人にいろんな顔を見せています。そして、受け取る人も経験や人生観によって受け取り方は様々。つまり、Aさんは私にだけしか見せてくれない顔があるだろうしまた、Aさんは私にだけしか気づけない魅力や欠点があるかもしれない。そうやって考えると私たちの出会いはすべてオリジナルな関係で成り立っているんだと思うのです。もっと具体的に言うと、私の元彼は今の彼女にとっては同じ人ではないということ。私自身も、前につきあっていた人が思っている私はつきあった人の数ほど、違うとらえられ方をしていて同じ人ではないだろうな~と思うのです。ものすごく怒りっぽいと思っている人もいるかもしれないし、決して怒らない人だったと思っている人もいるかもしれない。それぞれ、その時だけしか築けない関係性っていうのがあるのだと思います。そういう意味で、この詩に出てくる物静かなヒーローは私だけの知っている、私のヒーローなのだと思うのです。ま、結構、そんなこんなも詰まった深い考えを背景に創った作品です(^^♪そして、10月は結構、気にいった作品が作れました。「悲しい恋だと知らせない」・「君の隣で読んだ小説」「君は薔薇でも泣かないの」・「うわさがひとり歩き」「君はもう僕の知らない星の人」が好きだったな、作者としては…「悲しい恋だと知らせない」は、もう、ほんと最後の1行が泣ける~意外とこういう思いで生きている人は多いと思います。そして、「君はもう僕の知らない星の人」は一連目で「違う星」二連目で「違う国」、そして四連目で「七夕だって国交断絶だよ」と、ちゃーんと一連目と二連目を結集してる言い回しができているところが作者としてはすごく気にいってます。(こういう小さな芸風にひとりで気づいてるのが作者の醍醐味(^^♪)あと意外だったのが、「ひとりが恋人」っていう毒舌風の詩がすごく評判がよかったこと(^^♪こんなに毒吐いてるのに~って思ったけど9月の「君はもう王子なんかじゃない」も結構評判がよくて、作者のいいと思うのと読んでくださる方のいいと思うものが少し違うのも新鮮な喜びでした(*^。^*)思えば手前味噌ですが、9月、10月は結構、いい詩が書けていたような気がします。そう、私の過去のブログでもいい詩が書けている時期というのは本人にとってはかなりつらいことが多かった時なのですが今回もご多聞にもれず…結構、9、10月は悲しみとの対話が多かった季節でございました(ー_ー)気にいった作品を書けるのは詩人としてはとっても幸せだけど人としてはどうなのかな~でも、つらい時にこそ、いい詩が書けるというのはたぶん人生ってプラマイゼロなんでしょうね。幸せな時はただ幸せだけど、不幸な時も人生の味わいがもれなくついてくる…そう思うと、完全に不幸な時というのは存在しないのかもと思います。そして、この9、10月、自分が1番、偉かったな~と思ったのは「泣かなかったこと」です。心ではすごく泣いていたんですが表面的には1滴も涙を流しませんでした。年齢を重ね感受性がなくなっているのかも…と思ったこともあったけど、詩は書けているので、感受性の問題ではないはず。では、なんだろう?なんであんなにつらかったのに泣かなかったんだろう?と思った時にふと気づきました。この何年も詩やブログや本で書いてきたことがほんとに自分の日常においても確固として実になってきたのだな~と。つまりどんなにつらくても、どんなに人と別れたり恋と別れたり、楽しみと別れたりしても「希望とは決して別れない」自分になっているんだということです。どんなつらいことがあっても、最終的に自分が希望から目をそらさなければ希望と別れることはない、そう知っているから、涙を流す前にすることがあると思っていられたのかも。つらいことはつらい。でも、悲しみの中にも美しさは必ずある。その美しさを探そうとしていると、つらさも小さくなっていきます。だから、人生に対する信頼感とはこれからも決してはぐれずに希望とはいつでも親友だと言える私でありたいな~。さて11月。これからどんな詩を創っていけるのか、とても楽しみです。いつも私の拙い詩をたくさんの方が読んでくださって本当にありがとうございます。文章のブログ、気まぐれでしか書けなくてほんとにすみませんがこれからもどうぞよろしくお願いします\(^o^)/ 【送料無料】恋の天使を味方につける70の法則 [ 西田庸子 ]