スイートリトルライズ~「時々、人の心はどうしようもなくなる」~
[DVD] スイートリトルライズ「スイートリトルライズ」という映画を観ました。1番印象に残ったのは主人公演じる中谷美紀さんの立居振舞いの美しさです。コーヒーを入れていても、窓を磨いていても美しい美人って顔をいうのではなく、動きをいうのではないかと思いました。中谷さんの入れるコーヒーも磨く窓もそれはそれは心がこめられていて、その心のこめ方が、美人を作るのではないかと気づきました美人って動いている姿をいつまでも追いたくなるような人なんだな~と(^^♪そのためには、日常のひとこま、ひとこまを楽しみ、慈しむ心が必要なんだということも教えられました。さて、この映画、浮気がテーマ。お互いに愛し合っている夫婦がそれぞれ浮気をし、そして、またお互いに戻っていくという、ちょっとずるい大人の映画。お互いに今の関係を壊したいわけではない、でも、お互いに埋められない心はまた別の誰かを求めていく…そんな切なさが描かれていました。私も以前、何の申し分もない彼とつきあっていて彼のことが大好きで、その恋にはなんの不満もなかったけれどでも、素敵な人が現れるとやはり素敵だなと思う心は存在して…もちろん、心で留めて「浮気」にはならなかったけど、人ってどんなに満たされた愛の中でもどこか別の愛を求める狡猾さも持ち合わせているのだと思いました。また、結婚している人に好かれたこともあります。その、好きになり方が、本当に熱心だったので当時はどうしてこんなに好きな人がいるのに別の女性と結婚生活を続けられるのだろうと不思議に思ったほどです。でも、今はわかります。あれは、それほど、私のことが好きだったわけではなく結婚している穏やかな愛の中で報われない恋をしたかっただけなのだと…そして、その報われない恋が楽しいからこそより熱心に見えただけで、もし結婚という枷(かせ)がなければ私のことはそれほど好きにはならなかったのだろうと…私が思っている「こんなに好き」は熱心に私を求める「好き」だと思っていたけれど、相手が思っている「こんなに好き」は手放せないものがある中で欲しいものができた葛藤が「好き」だっただけなのだと気づいたのです。人は報われないものが好き。ものすごーくハンサムな男性や美人に限って、浮気されたり、こっぴどい失恋をしたりもしてるけどそれも、結局は容姿に恵まれてほとんどのことが報われる人がたまたま出会った報われないものに、普通の人よりとらわれているだけの気もします。さて…こんなことを考えている私だからこの映画に出てくる4人の登場人物の気持ちはそれぞれによくわかりました。そして、いい、悪いではなく、人の気持ち、心の機微がわかるのは、結構、有難いことで、「時々、人の心はどうしようもなくなる」っていうことがわかって生きるのとわからずに生きるのとでは、その人の目の前に現れる事象の読み解き方も全然違ってくるのだと思います。私は、とりあえず、この映画の登場人物の気持ちがわかる、それが、なんだか嬉しかったです(^^♪どんなに恋をしても、さびしさの終わる時はない…それがわかって生きるのも、また大切なことなのでしょう。恋をして、ちょっとさびしくなりかけている人におすすめ。そして、ちょっと大人の機微を堪能したい人にも観てもらいたいな\(^o^)/