冬のセールで
昨夜寝る前にもう一度夜空を見上げたら、雲間に流星を一つだけ見ることができた。ふたご座流星群を見たぞ、と満足する。化粧水がもうすぐ切れるので、セール中のドラッグストアに昼休みに立ち寄る。今日が最終日であるせいか、店員の対応が丁寧であり、二十五パーセント引きで買い物をし、キャンペーン賞品のノートをもらい、しかもサンプルをたくさんもらったうえに、くじを引けという。三角形に折られた紙の中に当たりが入っているスピードくじである。くじ運のない(貧乏くじだけはよく引くような…)私はやっぱり空くじを引いてしまう。すると、店員は「もう一枚。」という。遠慮なくもう一度引くが、開けるとやはり中は真っ白である。すると店員は「う~ん、もう一枚。」と勧めてくれる。「お菓子が当たりますから、何か持っていってください。」という。そこで、じゃあ三度目の正直で、と三枚目のくじを引くと、ようやく当たりが出た。何だかお互いにほっとした。別に物欲しそうな顔をしているわけではないと思うのだけれども、案外にそういうおまけをしてもらえることが多い。機会があれば、遠慮はせずにあっさりと受けて、「ちょっと得した気分」というところで十分に幸せになってしまう、そこのところをプロには読まれているのかも知れない。