怪談というか・・・
もうすぐ暑ーい夏なんで、というかすでに暑いので、背筋が涼しくなるこわい話でもと思ったのですが、どうも私の周りには、どっちかというと笑える妖怪しかいないもので申し訳ない。以下、私や私の身内や知人の身の回りに出没してきた妖怪(?)たちです。大したことないんでそのへんは許してください。つーか、もうちょっと「怪談」らしい話を持ってる方は提供してください。* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *<白衣男>ウチの近所には子どもの頃、小高い山がいくつかあって、今はすっかり整備されてしまいましたが、今は首都高入り口になっている辺りに、切り立った崖がありました。その崖のほうに行くと、白衣を着た、痩せた中年男の姿をした妖怪がいる、と云われておりました。その男は、遊びにきて迷い込んだ子どもをかどわかしては、そのへんに当時生息していたマムシの毒が入った注射を打って、打たれた子どもは眠らされたまま生きて帰れなくなってしまうということで、その崖の方へは行ってはいかん!と小学校の担任の先生から厳しく禁じられ、私たちはそれまで一部で流行していた「ターザンごっこ」をやりに行くのをやめました。これは、この担任の先生が子どもたちを危険から遠ざけるために、このあたりの言い伝えとして、即興でこさえたお話で、いちおうクラスのお母さんたちの間では、割合まことしやかに広まり、「子どもにドリフは見せないこと」というのと同様、「子どもを崖のほうでは遊ばせないこと」という禁止事項が、お母さんたちの合言葉としてすっかり定着しました(笑)。ところが同級生の中に、勇敢というか、ただ単に目立ちたがり屋の少年がいて、好奇心も助けてか、「白衣の妖怪を退治しに行こうぜ」としきりに私たちを誘うのですが、誰一人として彼について行く者はいませんでした。その後、夏休みのある日の夕方、彼は無謀にも、たった一人で崖のほうへと出かけて行ったらしいのですが、白衣のおじさんは結局現れなかったようです。彼は「俺が退治したんだ」と言い張っていましたが、平素から彼はウソをつく癖があって、クラスの皆から嫌われていたため、誰も信用しませんでした。<峠の山婆>これは大学の先輩のバイト先での話。トラック運転助手をやっていた先輩は、ちょうど秋も深まっていこうとする季節、4tトラックに乗ってとある峠を通過しようとしてたのです。すると、左手に一人のおばあさんがいる。おばあさんと目が合った先輩は、会釈をした。トラックはそのまま時速60kmでその場を走り去っていったのです。トラックがやがて県境にさしかかる頃、その先輩、変わりゆく景色と山道の綺麗な紅葉にうっとりしていたわけアルネ。そうして再び左手に目をやると、また一人のおばあさんがいる。随分ババアとよく会う日だなと思ってたら、再び目が合ったのでよく見ると、先程と同じ顔、同じ身なりをしたおばあさんだ!そこで先輩、あわてて窓から頭を出して、トラックの左手で起こっている状況を、改めてよーく見た。そこには、素足で時速60kmで走るババアがいたという。・・・多分にウソくさい話なんだが、この手の目撃情報は、東北地方のあちこちで、一時期飛び交っていた、「ミミズハンバーガーの話」や「恐山のイタコが青森弁でジミヘンの口寄せをやった話」と並ぶ、20年ほど前の一世風靡ネタです。<ラジオ体操男>朝、近くの運動公園へラジオ体操をやりにいくと、必ずいて、ラジオ体操が終ったあとで、公園内のゲートボール場の地ならしをする初老の男がいる。ゲートボール場の維持に情熱を燃やし、そのゲートボール場が避難場や駐車場になることに猛烈に反対していたのだが、誰にも相手にされなかった。私の親父が昔、朝この公園でよく出合って仲良くしていたらしいのだが、素性も本名も不明。その後結局、ゲートボール場は駐車場の増設によってなくなってしまったため、それと同時に姿をあらわさなくなったらしいのだが、夜中などに公園を通り過ぎると、ときどき「7番、アウトボール!」という、この男の声が聞こえるという噂があるとかないとか。実は「ラジオ体操男」ではなく「ゲートボール男」だったらしい。<貧乏神>私が去年まで勤めていた会社は、魑魅魍魎の集まる場所であった。社長は「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくる日照り神そっくりの暑苦しい顔だったし、彼の腰巾着としていつもひっついていた副社長は、猫娘ならぬ猫男であった。その他、ぬらりひょん、ぬりかべ、モリチャンといった妖怪が、次々と姿を現しては消えていった。彼らの発する妖気にあてられて辞めていった者も少なくなかった。今にして思えば。だが一番強力だった妖怪は、この会社の倒産の決定打となった「貧乏神」である。彼は、よりにもよって経理部長だった(笑)。しかも、この会社に中途入社するまでに勤めてきた会社は、最後にいつも倒産したという噂があったのだが、案の定この会社も倒産した。貧乏神は倒産の前に、皆が数ヶ月間にわたって給与をもらえない中、会社名義で勝手に自分用のクレジットカードを作り、大量に買い物をして生活をつないでいたことが、その後の調べにより判明したがあとのまつりであった。さすがである(爆)。* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *申し訳ありません。m(_ _)m寒い話で涼んでくださいとしかいいようがないね(苦笑)。つーわけで、「もっと怪談っぽい話」を募集中~♪なんにも出ないけど気軽に書き込んでくださいませ。