「こはだの押しずし」
押しずしにもいろんな種類がありますが、きずし(酢〆の鯖)を酢飯に乗せて押したものは「ばってら」と呼んでいます。ほかにも、酢〆の小鯛を使ったものは「雀ずし」と呼びます。それぞれ、ボート(小舟)や雀に形が似ていることからの命名です。このように、酢〆の魚は押しずしに合いますので、今回は売り場に出ていた「こはだの酢漬け」というお惣菜で、押しずしを作ってみました。こはだは、このしろとも呼ばれて、すしネタではよく使われる魚です。もうすでに一口大に切った形で、パックに乱雑に入れて売られていましたが、家で開けて、切り身の方向を揃えました(^_^;)。3人前で2合のごはんを炊いて、少しすし酢を混ぜ、ほんのりと温かい程度まで冷ましておきます。広げたラップに、こはだが並ぶぐらいの大きさに酢飯を乗せ、ちょっと四方から押して大きさを整えます。ここで味のアクセントに、細切りの塩昆布をぱらぱらと乗せ、さらに酢飯を乗せて再び形を整えてから、こはだを並べていきました。あとは全体をラップで包み、四角くなるように注意しながら、よく押します。角がしっかりと形になるように気を付けると、あとで切るときに崩れにくくなります。押して30分ほどなじませたら、いちいち濡らした包丁で、こはだの切り身の大きさに従って切っていきます。ごはんを切るだけなので、崩れることはないでしょう。切り分けたら、紅しょうがを添えます。握りずしではありませんが、きれいな皮の模様とともに、こはだのすしを味わうことができます。