「続・麻婆豆腐」
日本でもおなじみになった麻婆豆腐ですが、四川風のは麻(マー、しびれるような辛さ)にして辣(ラー、いわゆる唐辛子辛さ)で、わが家の家庭料理にはとてもなりえません。わたしが作るのは「豆腐とひき肉の炒め物」という感じですが、先日書いた家常豆腐と同じく、美味しいだしを、最後は豆腐に吸わせようと考えました。そこで今回は、うまい麻婆豆腐を作りたいとの思いから、具を豚ひき肉とたまねぎ、豆腐、彩りの青ねぎのみ、とシンプルにしました。豚ひき肉は4人前で300gぐらい。これを熱した中華鍋にサラダ油をなじませたところへ入れ、最初は中弱火で炒め始めます。豚肉の色が変わる前に、ナツメグ、クローブ、しょうがなどの香辛料を加え、じっくり煎りつけます。色がほとんど変わったら、砂糖、甜麺醤(テンメンジャン)、しょうゆ、酒などの調味料を、仕上がりを見越して肉だけの調味よりも多めに加え、強めの中火で炒め煮します。しばらくしたら、粗みじんに切ったたまねぎ1個分を加えます。たまねぎはさっと混ぜて、だし(または中華だしの素とお湯)を200~300cc注ぎ、中火で煮込みます。たまねぎが煮えたら、粗くサイの目に切った豆腐2丁を加え、やさしく混ぜて、くつくつと静かに沸騰するぐらいの火加減で、数分間、煮込みます。仕上げに刻んだ青ねぎを乗せ、水溶きかたくり粉であんを掛けたら、最後に風味づけのごま油を少し垂らし、全体をさっくりと混ぜて、できあがり。お好みで各自の皿にラー油を掛けて、辛さを調節してください。 ※本年もご愛読ありがとうございました。あと半月でブログ開設10年を迎えま す。書き込みが365(日)の倍を超え、750に達しました。「料理歳時記」の 名に負けぬよう、これからも四季折々のおリョオリを紹介してまいります。