「SAYURI」
早速「SAYURI」を観てきた。スピルバーグが総指揮で、音楽はジョン・ウィリアムズ。アミダラ姫がスクリーンを横切っても不思議はないほど大作感満点。実際「ブレードランナー」の街のシーンの続きを観ているようだった。特に冒頭の雰囲気はリドリー・スコットの映画みたいだったし。なまじ日本が舞台だと意識してしまうからいろいろとケチをつけたくなるので、よその星の話だと思って観てはいかがでしょう。いっそ着物も右前で着てくれりゃいいのに、と思っていたらホントにそんな人もいたそうだ。チャン・ツィイーなんか、脚が見えるほど大股で歩いてるしね。あれはキモノ・ローブだ。そう思いましょう。 韓国人女優がボイコットして、香港・中国・日本の女優が妍を競ったわけだけど、ミシェル・ヨーが頼もしい! だんだん倍賞美津子に見えてきたわ。コン・リーとチャン・ツィイーの新旧中国人気女優のキモノアクションも私情丸出し(?)で見ごたえあり。コン・リーは本気だったらしいよ。桃井かおりは暗い照明のせいで玉の肌の威力が発揮できず。でもハリウッド映画であれだけタバコをふかせたのは役得かも。NHKで成功談をぶっこいてたらしいけど、次の仕事はあるのかなあ。工藤夕貴はがんばってた。男性陣は…まあね。役所広司のヤケドの跡は、さすがハリウッドの技術ですわねえ。 結局のところ、ゲイシャとしてはハッピーエンドだった展開に「なあんだ」と拍子抜け。私はこの映画になにを求めていたのか?(笑)。この映画を観て腹が立った人は「おもちゃ」と「ゴースト・ドッグ」でお口直しをどーぞ。