「レディ・ジョーカー」
なんとなく「約三十の嘘」を今年の見納めにするのはイヤな気がして、「レディ・ジョーカー」を観に行った。 まーねー、これもね、観終ってスカッとする類の映画じゃないんだけど…。見ごたえ感だけはある。最近は映画でも在日韓国人を取り上げたものが増えたけど、日本にはもうひとつの差別問題があったのだった。この映画はそのあたりを描いた話。実際すっかり忘れていて、途中まで何の話か分からなかったし。この意識の垣根は、なくなると困るもんなんだろうかなあ。 映画に関して言うと、まず主人公を演じる渡哲也がとても競馬好きのオッサンに見えない。田中邦衛とか、山城新伍あたりでどうでしょう。しかも彼のお兄さん役は「銀のさら」のCMでへっぽこ念力を使って寿司を持ち上げるおじいさんを演じた人。釣り合いとれてない。徳重くんとセット売り? 結構よかったのが吉川晃司。「モニカ」のとんがったお兄ちゃんも、中年男のいやらしさ(?)がかもし出せるトシになったのね。 個人的になにより印象的だったのは、競馬場の柱に描かれた花。造花ですらないあの風情が寒すぎ~。派手なCMでアピールしているJRAの場内がアレ? ま、馬にしか興味のない観客にはどーでもいいことなんだろうが。 うやむやと解決していくさまが、ある意味リアルかも。日向ぼっこしているお金の行く末が気になる…。やっぱり大家さんのものかしら?! てなわけで、映画を観終わってからKちゃんと今年観た映画を振り返ってみた。今年は邦画をたくさん観た! 世間で韓国映画が封切られまくった割には観なかったなあ。ハン・ソッキュは今頃なにしてるのかしら…。でも「スキャンダル」は観た。ペさんがフツーにいい役者でホッとした?! 見ごたえがあったのは「ミスティックリバー」「バレエ・カンパニー」「父と暮せば」。「ルーブル美術館の秘密」が結構よかった。「人生のメビウス」から「いかレスラー」まで、節操なく楽しんだ一年だった。来年もこの調子で楽しみたい、と。 そんな話もそこそこに、家に帰ってお出かけの準備。寝袋を車に積み込んで、久しぶりに東京だー! いってきまーす。