讃岐うどん紀行5~「赤坂」のねぎ
ネギは刻んだものをタッパーに入れて置いてあるのがほとんどですが、ちょっと変わったことをしている店もあります。村上春樹のエッセイには、「ネギがない」と店の主人に言ったところ、裏の畑に行って取ってこいと言われたという客の話がのっていますが、今はさすがにそういう店もないようです。ですが、「赤坂」にはネギを自分で切らせる名物おばさんがいます。それも包丁ではなく、ハサミを使うのです。おばさんに、外人の日本語のような長くのばす独特の口調で、「ネギ、切~る。チョキチョキね~」と言われながら、カウンターの上でチョキチョキとネギを切っていると、店との一体感のようなものを味わえて、嬉しくなります。(「赤坂」で食べたしょうゆうどん)