内包されている世界観
人であれ、本であれ、ワインであれ、映画であれ、僕は、まわりのものすべてには、世界観が内包されているという風に考えています。内包されている世界観とは、その人や物が、まわりの世界に向かい合うときの向かい合い方のことですが、それは、なにを重要と考えるか、どうあるべきと考えるかなにを美しいと考えるか、といった価値観だけではなく、まわりとの距離の取り方や、自らをどう開く(あるいは閉じる)か、どのような優しさ、あるいは、厳しさを示すか、どれだけ細かく、正確に真の姿を見つめようとしているかといった姿勢すべてを含みます。それはもちろん作る人(人の場合は、本人)の世界観ですがそれが物には書き込まれています。僕が目や耳を向けるのは、その内包されている世界観であり、僕が心打たれるのは、そこにおいてです。