お参り旅(1) 松蔭寺
ずいぶんと久しぶりの楽天です。予定していたイタリア行きが急遽中止になったため、このゴールデン・ウィークはひさしぶりに関西に里帰りしてきました。ただ里帰りするのもつまらないので、車でみちみち楽しみながら帰ることにした。江原さんの旅行記を読んだせいもあるのだけど、伊勢神宮と天河神社はわが師OSHOも多少の縁があり、前々から一度行ってみたいと思っていた場所なので、今回たずねてみることにした。横浜を出て東名をぶっ飛ばすも、足柄~御殿場あたりでそれはもうバケツをひっくりかえしたような土砂降りで、前がぜんぜん見えない。減速を余儀なくされる。江原さんの旅行記よろしく浄化の雨と呼ばせてもらった。最初にたどりついたのは静岡県原町にある松蔭寺。ここは臨済宗中興の祖、白隠慧鶴の生誕地であり没した寺である。「隻手の音声」や「趙州無字」の公案を工夫し、内観法や軟蘇の法を学び伝え、禅画をよくし、釈迦や達磨や観音の傑作を数多く残す。座禅和讃においてはThis very body the Buddha, This very place the Lotus paradise.「この身こそブッダ。この場所こそ蓮華国」と言いはなったあのお方である。境内に入ったのだがいまいち要領を得ない。ここはほとんど案内がないので何を見ていいのやらさっぱりわからない。しかも工事中なのか雑然としていて、静けさを感じない。勝手に上がりこむわけにもいかないので、寺務所(?)に行って取り次いでもらう。自由に上がって見学してくださいと言うので遠慮なく上がらせてもらった。道場の奥に木像があるというので参らせてもらう。なかなかの眼光で迫力がある。横から見ると茶目っ気がある。道場でしばらく座らせてもらう。少々かび臭い広間である。残念ながら禅画は蔵にしまってあり不定期にしか公開していないそうだ。一休寺のように小さな資料館でもつくって見せてもらいたいものだ。お墓も霊園の中に普通に建っている。一番左が白隠の墓だそうだ。質素もいいかもしれないが、あまりにもこじんまりしていて少々拍子抜けだった。