マイ_リスト　準備稿

-----------------●○--------------------(14歳の少女　茉衣(マイ)のつぶやくようなモノローグ)ベッドの上今日も切っちゃった。昨日は3回切った …貧血で立ち上がれない マイミクのラミちゃんが言ってたっけ 「死ぬために切ってるんじゃない。生きるために切ってるんだ」 うちはなんだろう？ 考えたけどやっぱり理由とかわかんない でも毎日切らずにいられない だって、自分の血を見てるとなんか落ち着くし、さ いつかやめられるのかな？ やめないとちゃんと恋愛とかできない気がする 今度カウンセリングの先生に聞いてみよう …なんてね ずたずたに切り裂かれた腕を見つめる茉衣(マイ)。意識が遠のいていき、目が白目になる (タイトル挿入)ﾏｲ_ﾘｽﾄmai's wrist

サイド

彩度をあげると色が鮮やかになる彩度をさげると色がモノクロになるジーピーディーゼロナナナナ僕の指先が紫色に変色した頃あなたの暗号が解けたそう火曜日僕は罪を犯したのだ怯えながら判決の日を待つこれじゃあ僕はまるで終末に怯える人類そのものじゃあないか

がらんどうの海

がらんどうの海を歩いて行く僕の手を引くのは　母に似たアンドロイド人魚の骸骨が立ち並ぶ場所　地上５０メートルの巨大な噴水まだきっと　帰れる距離だよね戻るなら今だよね　だから少し迷うよ思えば　何度も何度も救われたよホントはもう少しだけ　もうちょっとだけこのままいっしょにいたかったよだけど　今お別れしないと僕はきっと君の中の少女を破壊してしまう

言葉

どんな言葉を使えば　伝わるのかもう　わからなくなってしまった言葉がうまくつながらない想いが強すぎて　陳腐な言葉にしたくない

伝えきれない言葉

言葉をたくさん重ねても伝えきれない事があったのでキーボードをオルゴールの音色にして虹の彼方へを弾いてみたドロシーの銀の靴を無地のノートに書いてみた童話どおりならこれを3回鳴らすとね不思議な事がおきるんだよ

フルハウス

隣の男がつぶやいた「もうそろそろやめにしようや」僕の手札はキングのスリーカード悪くはないが、勝てる気もしてないやっぱりおりるべきなのかもしれないだけどそれを言うならば何故もっと前に気がつかなかったかだ1枚チェンジでフルハウスを狙うべきだろうが僕は残り少ないチップが惜しかった引き返せないのがわかっていてどうしてゲームを続けたのだろう最悪だ　帰りたい　帰るところなどない

とべなくなったインコ

私が最後に飛んだ時　それは貴方を守ろうと思った時だ。17本の角を持つ邪神が笑う「我は絶対なり　我は万能なり　よって全てを我に」振り下ろされた1メートルほどの爪が私と貴方を繋いでいた運命を引き離した無力に嘆き悲しむ日々が過ぎ　業火にこの身を焼く蝶の群れを見るたびに私は思い出すのだかつて私が空の住人だった事を思い出すのだ(1991)

36本目の線

また線がひとつひかれたこれが　たしか36本目の線だ避けても きっと　大丈夫どうせ　なんとなく時間は流れるだけど　この線の向こう側にははっきりと　あなたがいるだから　僕は今日　自分を越える(1989)

光あれ

アイデ　ラル　カル古の洗礼を受けた　三つ子の兄弟たちよ８８の災いを克服し　第6の獄にたどりつけそこには　”裁くもの"が待つだろう数字の獣が　3度も誘惑するだろうしかし賢きものに伝えよう　ユダの得た金貨の重さがその謎を解き明かすその道中に 幸あれ　遥かなる旅路に　光あれ(1984)

世界で一番大きなみじんこ

(1985)

コイントス

虹を探してライリ ライリ ライラひび割れた大地大鷲の影を追ってたどり着いたのは　また砂漠かさかさの　のどにそそぐ水は　もうつきた這いずり回る蟲の群れ死と破壊へのあこがれが脳を支配しはじめるコインをトスして表が出たら　右へ進もう裏が出たら　待ってみよう(1986)

いつかのサーカス

いつかのサーカス　覚えているかい　なにかを悟ったような　地上15mの綱渡りぴすとる鳴らすと　くるくる回る小さなトラたちお辞儀をしたあと　こっそり泣いてたピエロ(1990)

風の街

おそるおそる　手探りで歩き出す振り返れば　地獄の犬が1匹2匹3匹風の街につく　黄色い空と砂の建物振り返れば　地獄の犬が1匹2匹3匹ひゅ～という　突風とともに砂ががりがり　顔にあたる振り返れば　地獄の犬が1匹2匹3匹(1988)

いつだって

僕なんかを　待っていたなんてくっくっくっくっくっくっ冗談だろ　くっくっくっうそだよな　いっつも　うそだったわかっているんだ　いつだっていつだってそんな目をしていつだってそんな言葉でいつだって…いつだって……(1988)

目つき

1983

ペルソナの夜

いちばん低いところから いちばん高いところへ88の仮面を代わる代わるかむりどれだけ 無言で いられるかいつまで 無表情で いられるか叫びだしそうなペルソナの夜1985

かぎを さがして ぼくは

1984

水晶の想い

1983.6

新世紀の恐怖

1983

生き物の理想と失敗

1983

パラシュタイン博士のいたずら 1982 5