[気になる記事から～]の記事一覧 | jiko-t.com blog

加害者の都合

＜無謀自転車＞警察庁が取り締まり強化　対歩行者事故増加で　　歩道を猛スピードで走る自転車に歩行者がはねられるなどして起きる交通事故が増えていることを受け、警察庁は２０日、全国警察に自転車による悪質運転の指導取り締まりを強化するよう通達した。同庁によると、自転車が関係する人身事故は昨年１７万４２６２件で前年比５．１％減少したが、自転車と歩行者による事故は２７６７件で７．４％増加。歩行者の死者と重傷者は計３３５人で、前年に比べ２６．４％増えた。　自転車の悪質運転取り締まりを巡り、同庁は昨年４月、罰金刑など刑事処分の対象になる交通切符（赤切符）の積極適用などを全国警察に指示したが、赤切符での摘発は昨年計２６８件だった。飲酒や駐車車両の摘発強化を行った時期から、自転車事故が急増しています。それと自転車の飲酒運転も同じく多発しているようです。先日酔っぱらいのおじさんが、警察官に職務質問を受けているのを見かけました。なんでもかなりお酒を飲み、自転車でフラフラしているところを止められたのです。それも昼間です。私の住んでいるところは、あるあるで有名になった関西テレビの社屋の近くです。大阪でも有数の繁華街で、朝から居酒屋が開店しているほど、いわゆる眠らない街です。昼間でも酒の臭いをぷんぷんとさせた人が多いのです。飲酒による自転車運転も、立派な飲酒運転で警察に止められれば赤切符ものです。おじさんは、威勢よく警察官に詰め寄っていましたが、見たところ赤切符は切られていない様子で、注意されたことに気分を害し、腹を立てているのでした。時に人は、自分の都合で行動を起こします。飲酒運転が駄目とわかっていても、ある種の甘えが生じて「自分だけは…」と都合よく考えます。なぜ、飲酒運転が駄目なのか？なぜ、違反なのか？を考えようとはしません。確かに、飲酒検問の強化や罰金の改正で摘発者は減りました。しかし、強化されたから減る…では人間としてのモラルがなさ過ぎる、あまりにも自分の都合ばかり考えすぎていると思えてなりません。調査員時代に、よく飲酒事故で犠牲となった家族を見てきました。残された遺族の悲しみはとてつもなく深く、彼らは一生悲しみを背負っていきます。心ない人の勝手な都合で亡くなった命が、どれだけ寂しくて惨めなものであるかもう一度考えてほしいものです。そんな事を感じた1日でした。

被害者救済に対して、もの申す！

法制審議会（法相の諮問機関）の刑事法部会は、刑事裁判の法廷で被害者が加害者（被告人）に直接質問などができる「被害者参加」や、刑事裁判の立証成果を民事上の損害賠償請求に活用する「付帯私訴」の導入などを定めた要綱を決定した。法務省は２月の法制審総会で答申を受け、通常国会に刑事訴訟法などの改正案を提出する予定。（産経新聞）交通事故被害者を支援する立場として大変興味深い報道でした。これまで被害者を“蚊帳の外”状態にしてきただけに、こういった動きはかなり評価できると思います。しかし、感情的になった被害者側が本当に冷静な量刑判断が出来るのか？また、それが基で実際の審議が混乱するのでは？といった心配もあり、単なるパフォーマンスで終わらない事を切に願うばかりです。実施される段階から、あらぬ心配をしていますが、確実に被害者の意見が取り入れられてきた一つの結果です。また、「付帯私訴」（犯罪によって被害を受けた者が加害者に対し、公訴に付帯して請求する損害賠償の訴え）に関しても、具体的にどういった形で民事訴訟に反映されるのか？が気になります。被害者の心理的状況を考慮しての動きと捉えていますが、「被害者を救済する」という部分では、日本はまだ遅れています。日本には、交通事故に遭った被害者の救済を目的とした自賠責保険があります。しかし、この中身は救済とは言えない実務上の問題があります。請求行為を行って、実際に被害者側へ支払われるには最低でも2～3ヶ月掛かるのです。さらに後遺障害の申請を伴えば、半年も掛かることもあります。常々、この問題に疑問を感じていましたが、これに対して自賠責保険は、「具体的な審査を行っている為、時間は掛かるのは当たり前…」と正当性を主張している次第です。しかし、時間が掛かれば、被害者がそれだけ困窮する事を承知しているにもかかわらず、こういった体制に対する改善は未だ行われていませんし、今後の予定もありません。また、ひき逃げ、無保険者（自賠責保険未加入）の場合、“政府の補償事業”へ請求し、ほぼ自賠責保険と同じ賠償額を得ることが可能ですが、これは請求から2年を要します。まったくどこが被害者救済なのか、わかりません。天下り問題を考える前に、実際に苦しんでいる被害者の救済を行うことが、政府の信頼回復につながるのではないでしょうか？支持率も上昇するかもしれませんよ、晋ちゃん。

飲酒運転と人間のモラル

昨日、移動の際にタクシーに乗りました。タクシー内からほのかに酒気の臭いがします。不振に思い、運転手に確かめてみると「お昼ご飯を食べる時に、ちょっとビールを飲んだだけ…・量が少ないから大丈夫」と平気で答えます。怒り心頭！言いたいだけ文句を言って、タクシーを乗り換えました。こんな運転手なんかに命を預けられません。タクシー会社に抗議の電話を入れたのですが、「確認していないので、何とも…」という始末…まだ、こんなタクシー会社があったなんて…はぁ～っ、まじめに働いている運転手がかわいそうです。飲酒運転やひき逃げ（救護義務違反）など、悪質な交通違反の厳罰化を柱とする道路交通法改正案が２日、閣議決定された。中略　主な罰則の懲役、罰金は、▽ひき逃げが「５年以下、５０万円以下」から「１０年以下、１００万円以下」▽飲酒運転（酒酔い）が「３年以下、５０万円以下」から「５年以下、１００万円以下」▽同（酒気帯び）が「１年以下、３０万円以下」から「３年以下、５０万円以下」――に引き上げる。以下省略（毎日新聞）当然といえば当然のことですが、これで飲酒運転が撲滅される…？どうでしょうか？飲酒運転問題がクローズアップされれば、世論を反映という官僚らしい考え方ですが、運転する人のモラルに頼るのは、もうやめた方がいいのかもしれません。飲酒をすれば運転することが出来ない方法を考える時期に来ています。車自体に飲酒センサーを装備し、エンジンが掛からないようにする方法は、諸外国でも実施されています。しかし、車自体に装備する方法は、有効的ですが作為的に車を動かせることも出来るために、完全ではありません。では、どのようにすれば…？お酒を飲む人は免許証や身分証の提示が必要という方法がいいのではないでしょうか？この先、免許証にはICチップが内蔵される可能性が高まっています。ETCのように、道路上に車から発せられる信号をキャッチするNシステムのような情報収集機を基に、今誰が運転する車が、何処を走行しているのかがわかるというもの。次に、お酒を扱う飲食店には、客が酒類を注文するときに身分証（免許証）の提示が義務化され、その情報がインターネットを通じて、Nシステムに送られるという方法です。そういった情報を基に、身分証を提示した人は一定時間運転をすることが出来なくし、もし、運転した場合には、近くを巡回するパトカーに通達します。理想的には、お酒を扱うお店に飲酒チェッカーを常備し、お酒の席に同席していたが、飲酒していない事を証明するという方法も必要であるかもしれません。昔を思い起こせば、飲酒運転は街に横行していました。未だ、飲酒運転事故が多発しているところを見ると、どこかに「見つからなければ･･･」という考えがあるかもしれませんここまで徹底しなければ、本当に意味で飲酒運転の撲滅はあり得ない･･･と考えるこの頃です。

水道費問題と髄液漏れ問題

本日は久しぶりの快晴となりました。世間では、農水大臣の水道光熱費の問題で加熱しているようですが、「さすが大臣！使う水もスケールがデカイですなぁ…・」と湿っぽい話です。どうしたら、あんなに水道費がかかるのか？もしかしたら、大臣の部屋だけ大量に水道漏れをしているのでは･･･？とバカな冗談を考えている今日この頃です。さて、漏れは漏れでも少々やっかいな漏れのお話をいたします。＜髄液漏れ＞東京地検が勉強会　被害者再捜査求める例増え　　交通事故などで発症するとされる脳脊髄液減少症（髄液漏れ）について、東京地検交通部が先月、専門医を招き、初めて勉強会を開いたことが分かった。「髄液漏れの大けがをしたのに、軽傷事故扱いは納得できない」などと、被害者が再捜査を求めるケースが全国的に増えているためで、検察レベルの具体的な取り組みが明らかになるのは初めて。東京地検は「被害の実態を適切に把握することに役立てたい」と話している。　（中略）　髄液漏れは、頭の中などを循環している髄液が体内で漏れて減少することで激しい頭痛や吐き気、めまいなどが起きる。近年は交通事故の被害者が診断されるケースが増えている。（毎日新聞）脳脊髄液減少症は、一昔前に「低髄液圧症候群」と言われ、追突などのショックで、脊柱内の髄膜の一部が破れ、徐々に髄液が漏れていくことにより、めまい、頭痛、神経障害を発症するものです。事故当初は、むち打ちの症状と何ら変わりがないため、画像所見に出ないのに症状が一向に改善しないと、医師さえも診断に困るやっかいな傷病です。また、事故後数ヶ月先のMRI所見により髄液漏が判明しますので、因果関係問題で否定されがちな傷病であった事も事実です。治療方法としては、ブラッドパッチといって患者自身の血液を髄膜内に流し込み、髄液漏れの箇所を塞ぐという治療が代表的です。しかし、問題は髄液漏れの穴がごく小さなものであり、事故で生じたものなのかが、医学的に特定することさえも難しいことにあります。これを理由に、これまで保険会社は支払いを拒否してきました。最近では、後遺障害として認定する傾向にあるようですが、具体的な基準があるわけではなく、軽視されている事には間違いありません。過去に同じような症状で、泣きを見てきた被害者が大勢いました。医学的にはわかっていても、自賠責保険は画像等で証明できないものは後遺障害としては認めない傾向にあり、国がようやく重い腰を上げた･･･というのが、率直な感想です。これらの判例がたくさん出て、多くの被害者が救済されることに繋がれば、と願っています。例の大臣同様、さっさと認める方がいいですよ

被害者は常に孤独

『よれよれピッチング』でNY紙の洗礼を浴びた井川君ですが、しかし、当の本人は、「英語わからないから…」と肝っ玉が据わっているというか、鈍感というか…？井川君に精神的な影響はないのか…？でも、必死に孤独と戦っているのは事実のようで、黙々と練習しているようです。開幕が待ち遠しくなってきました。被害者にとっては、不意に被った肉体的苦痛の他にも精神的な苦痛を強いられることになります。会社員であれば、社会的な地位、家庭での存在も危ぶまれるほどです。仕事に生き甲斐を感じておられる方は、これほど心痛を感じることは無いのでは…？ある被害者が、帰宅途上に事故に遭遇し、重傷を負いました。被害者は「いつ会社に復帰できる？」と主治医に迫ります。しかし、主治医は膝関節の2方向の靱帯を損傷して、オペが必要との判断ですが、実は、その時期に社運をかけたプロジェクトに参加していたこともあり、そのとき仕事を休むことは会社における将来を棒に振るようなものと考えたのです。「事故で入院＝仕事が出来ない＝居場所が無くなるかもしれない」少々大げさですが、あながち外れてはいないかもしれません。結局、主治医の指示にも従わず、約2週間で職場復帰しました。それが原因で、現在も膝装具を手放せない日々が続いています。社会の中心に位置する方々は、これほど切迫しているのです。そういった社会人が事故に遭遇する…精神的に影響が出るのも当たり前です。交通事故被害者は、誰もが一人で孤独と戦っています。被害者の周りにいる人が、受傷した人の気持ちを理解できるとは限りません。忙しい毎日を過ごしていた時から一転、傷病を負ってしまい孤独な状況に陥ります。そして、当面の療養生活や将来への不安と向き合わなければならず、社会生活に復帰できないもどかしさや、同僚に取り残された感が頭をよぎり、フラストレーションは溜まる一方です。そんな中、被害者の精神的不安定に周囲が理解しない事が原因で、家庭不安が生じ、離婚、家庭内暴力はよくある話です。では、このような状態をどのように回避していくか？自身の状況を十分に理解していただける近しい存在を作ることしかありません。会社にお勤めの方であれば、主治医が発行した診断書を上司に委ねます。治療経過、復帰までの目安などの理解を得ることになり、幾分かは立場も安定することになります。そんなに簡単ではありませんが、復帰の見通しが付く事も重要です。先に説明した被害者の件ですが、障害を残した状態で、仕事を続けることが出来ないと三行半を付けられたそうです。しかし、今では脱サラした後、夫婦で居酒屋を経営しております。厳しいご時世ではありますが、会社にいるより楽しい・・ススだらけの顔で「全国チェーン展開！」と意気込んでいます。

悲しい別れ

高３の２人衝突死　卒業式終えたばかり－筑西　／茨城　８日午前３時２５分ごろ、筑西市横島の国道５０号で、同市小栗、県立下館工業高校３年、18歳少年運転のワゴン車が対向車線にはみ出し、常陸大宮市野中町、運転手（35歳）のダンプカーと正面衝突した。少年と助手席の筑西市蓮沼、県立高校の18歳少年が頭を強く打つなどして死亡した。調べでは、現場は見通しのよい直線道路。死亡した２人は中学時代の同級生で、ともに１日に卒業式を終えたばかり。運転していた少年は、４月から就職が決まっており、助手席に同乗していた少年は東京都内の専門学校に進学予定だった。運転していた少年は２月に免許取得したばかりだった。（毎日新聞より）この時期は、卒業式シーズンでオリコンでも卒業を題材にした曲がチャートにあがるほど、別れのシーズンです。しかし、親御様はこういった別れを想像していなかったでしょう。実は、私も高校生の時、友人の死に直面しました。僕が高校生の時代（約20数年前）は、勉強やクラブ活動励む派と帰宅部派に別れ、私が属していた帰宅部は日夜アルバイトに励み、趣味の為の資金捻出に没頭していました。この構図は、今でも変わりないのですが、趣味に没頭する際に親が援助してくれる裕福な家庭は、そうはありませんでしたから、自分のやりたいことがあるから仕方なくするといった感じです。友人は、16歳でバイクの免許を取得して以来、レースという分野に没頭していきました。その昔、角川映画「汚れた英雄」という映画が流行っていたこともあり、当時の高校生の半分は何らかの影響を受け、レースに憧れていたと言っても過言ではありません。今では、スクータータイプのバイクが流行っているようですが、当時はレースタイプのデザインが中心で、自分のバイクを改造する事が当然であるかのように、「このバイクはこうである…」と批評したり、機械に詳しいものが「何処の部品がいい…」などと、熱弁していた記憶があります。その中でも、友人はいわゆる「峠族」に属していました。くねくねとした山道をコース上に見立て、タイムを競っている人たちです。その上、友人は定期的に開催されるアマチュアの大会常連であり、バイカーの中でも羨望するほどの存在でした。また、その技術をかわれ有名なバイクチューン店に就職することが決まっていたのですが、卒業式の直前、峠道で事故に遭いこの世を去りました。同行したものによれば、なんてこと無いカーブで転倒し、対向車線に飛び出し正面衝突したと言うのです。後に警察の調べで路面にオイルが浮いていたという事実が判明しました。どれだけバイクに乗り慣れていても、テクニックを駆使しても、単純なチェックミスで足をすくわれることになりました。母一人子一人で若い時期を仕事、子育てと両立してきた母親にとって、子供の成長は自身の生き甲斐であったに違いありません。告別式で、母親の泣き叫ぶ姿が今も目から離れません。でも、気付いてみれば、僕もその歳に近づいています。車の運転に関しても、自動車の運転技術や通り一遍の学習で取得した免許では、実際の道路状況に順応できるとは言えません。僕たちが免許を取得した頃には、周りの大人が運転とはどういうものであるかの講釈めいた説教をよく聞いたものです。しかし、現在ではそういった大人がいません。そして、今の若者もそんなに器用ではありません。どうしてでしょう。それは、僕たちの世代が身勝手に生きてきた代償なのかもしれません。ケガを恐れて、包丁を持たせない、火を使わせないという家庭で育った子供が増えました。何が危険で、事故に遭った場合どのような事になるのか、事故を回避するためにはどうすればいいのかを教える事は、昔の大人であればうるさいほど言ってくれたものです。大小問わず、事故というものは酷なものです。ですから、事故に遭わない方がいいに決まっています。これから、被害者の経験談を通じて、事故防止に関する活動を行っていきたいと考えています。情報は随時アップしますので、ご意見等いただければ幸いです。

よろしくお願いいたします

皆さん、はじめましてjiko-t.comのジコ福こと福岡です。どうぞ、よろしくお願いいたします。交通事故関連の業界では、交通事故調査員をはじめ、医療コーディネータ、事故相談員など、15年の経験則があります。その殆どが被害者側の立場で働いてきました。その経験をもとに、jiko-t.comサイトを昨年11月に立ち上げました。昨年は、jiko-t.comの本の作成や協力者との枠組みに没頭しておりましたが、今年に入り本格的な活動を行っていきたいと考えております。ブログに関しては、交通事故、保険関連を中心に、事故防止、時事ネタ、スポーツ関連情報を随時アップしていきます。よろしくお願いいたします。