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カテゴリ:テスト
高3の英語の授業が終わるころ、Mさんが、泣きはらした目で
教室に入ってきた。 女子ばかりの仲良しクラスなので、当然「どうしたの?」の嵐に なって、授業は中断してしまった。 Mさんは、公立大学志望、受験科目で世界史必須の学科を受ける。 私立の進学校に通うMさんは、世界史が苦手で、(以前、わたしも 見るに見かねて、世界地図を黒板に描いて、歴史の勉強は地図を 使ってするようにと話をしたことがあった)、学校の世界史のクラス では、最下位を低迷しているらしい。 泣きながら話すMさんの、まとまらない話をまとめると、こうなる。 この日の世界史の授業の始めに、先生が5人の最下位生徒を指名して、 「お前たちはもうダメだから、世界史はあきらめろ。授業に出ても 意味が無いから、図書室に行ってほかの学科を自習していなさい。」 と、教室から追い出した。 5人は廊下で「どうしよう」と相談し、2人は先生の言うとおり 「もう世界史はあきらめる」と、図書室へ行った。残る3人は、 「どうしても世界史で受験したいので、ぜひ授業を受けさせて ください、がんばりますから」と先生に「お願い」した。 先生は、3人のうち2人には「それなら授業を受けさせてやる」と 許可を与えたが、Mさんにだけは「ダメだ、出て行け」と言って、 授業を受けさせてくれなかった。 仕方なく図書室に行ったものの、彼女は途方にくれて、勉強どころ ではなく、今まで泣いていたのだという。 話を聞いて、わたしは暗い気持ちになってしまった。子供たちの 「いじめの構造」は、やはり教師が作っているんだなぁ、と。 なんといっても、11月というこの時期になって、「世界史は あきらめろ」と言う教師の目的はいったい何なのか。 叱咤激励して発奮させるのが目的ならば、5~6月の時点でなら、 こういう(いやらしい)やり方も、効果があるかもしれない。 ほんとうに選択科目を変えさせる必要があるなら、夏休みまでが デッドラインじゃないだろうか。その指導を怠っておいて、今に なって科目を変えろというのは、あまりにも無茶だ。 しかも、それをクラス全員の前で言うことの意味など、どうやって 考えても見当たらない。 学校相手に苦情を言うとか、訴えてやるとか、騒ぐことはできるが、 受験生の立場は弱い上に、時間も余裕もない。 (だから、こういう教師が野放しになるのだが、今は何もできない という本人の立場もよくわかる) そして家に帰れば、可愛い娘に大きな期待をかけている両親と 厳しいおじいちゃんがいる。こんなこと、とても話せる環境ではない。 「世界史は、参考書や問題集で独習すればいいじゃない。ね。 足りない分は、得意な英語と国語でガッツリ点を取れるように、 がんばろ!!」 わたしは、こんなことしか言えなかった。 悔しい。 ラストスパートの英語で、わたしもがんばるから、ね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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