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テーマ:塾の先生のページ(7842)
カテゴリ:からだ
きのう、センター英語のリスニング問題を教室でやってみた。
高3の生徒たち、8人。 私立受験校の彼らは、リスニング問題にも慣れていて、毎週英語の時間に 模擬問題をやっているという。 なるほど、実際にテストしているのを見ていると、慣れているだけあって、 みんな落ち着いて聞いているし、スムーズに答えている ・ ・ ・ ように見える。 でも、ページをめくったり回答を書き込んだりする動作を見ていると、 良い点を取っている生徒と、取れない生徒では、体の動きがなんだか違う。 なんだろうなぁ・・・と思いながら見ていて気が付いた。 問題用紙と解答用紙を行き来するときに、妙に体が動く、というか、 重心がぶれる生徒が何人かいて、そういう生徒はときどき、自分がどの 問題をやっているのかわからなくなって、問題用紙の上で目が泳いで いることがある。 どうしてそういうことになるかというと、(たぶん、だけれども) 右手は机の上で働いているのに、左手がひざの上だったり、ぶらんと 下がっていたりする。 能率の良い生徒は、解答用紙に手を動かすとき、左手で問題用紙を おさえている。その左手がガイドになるから、元の場所にすっと もどってくる。目の動きも最短距離なら、身体も最小限の動きで 次の動作に移ることができる。 試しに、右手だけでキーボードを打ってみてほしい。 そのとき、左手の位置を4とおりに変えてみるとよくわかる。 1)左手は軽くキーボードの上に置く(動かさない) 2)左手は手のひらを下に向けてひざの上に置く (お行儀よく座っているときの手の位置) 3)左手は手のひらを上に向けてひざの上に置く 4)左手は力を抜いてぶらりと下げる (1)から(4)へ、徐々に身体が安定しなくなっていくのが わかるだろうか。それにつれて、神経も集中しなくなっていき、 当然、右手の動きも不安定になってくる。 これは実は、一朝一夕にできることじゃない。 最近、体の左右のバランスが取れていない子供たちが多い。 たとえば、壊れやすいものを持つときは、右手で持って左手を添える というのが自然な動作なんだけれど、その自然が失われている。 右手だけで動作をするときも、左手はいつでも出動できるように、 机の上なりひざの上なりに待機しているはずなんだけど、これが 「お留守」になっていて、上を向いていたり、だらりと下がって いたり、「右手におまかせ」状態なのだ。 昔のおけいこごとや武芸は、まず形から入った。それにはそれなりの ちゃんとした理由があったんだな、と思う。 さて、左手がお留守の受験生、今からできる対策は何か、模索して みるしかないかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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