何もしなくても暖かい
おはようございます、紙太材木店の田原です。暖かい朝が続く日本列島今朝の美濃地方は5度でなんだか拍子抜けの師走です。今週、日中は暖かい日が続くとかで昨日の工事中の住まいの室内気温は23.1度。時刻は午前中の10時半ですから、外はまだ15度には達していません。大工さんが2人。コンプレッサーも2台回ってますし、外壁の吹付準備のためサッシ廻りに養生のシートを張ってました。厚い断熱材に覆われた温室と同じですから室内発生熱(大工さん2人+電動工具+コンプレッサー)と少しの日射があれば室温は上昇します。10時30分の太陽高度は24.6度とそれほど高いわけではありませんが、実は工事中の日射取得のため2階南面のネットだけ取り外しています。恐らく朝の7時過ぎにはもう日射が2階の窓から入っています。建物自体は敷地の関係で南の正対してますから、天気が良くて日射があれば冬でも暖房無しでかなり快適な空間を作ることができます。勿論、工事中ですから換気装置は動いていません。第三種換気であれば2時間に一回室内の空気を全て入れ替えるだけの外気が入ってきますし、熱交換していても室温より低い空気が入ってきますからこの温度はキープできません。ただ、今回の例でもわかるように日射が普通にあるような地域では、高性能な住宅であれば特別暖房をしなくても相当程度、室温を上げることができます。もちろん、設計上のポイントを押さえておく必要があるのは言うまでもありません。気を付けなければならないのはこのような住宅の場合、真冬でもオーバーヒート。つまり室温が30度を越えてしまうことがありますから、日射を遮る工夫も同時に求められます。熱の出入り、空気の出入り、日射のコントロール。これらの事を住まい手自身が管理できることが大切です。管理できるということはしたいときにしてしたくない時にはしない、という選択肢を得ることができます。気持ちの良さそうな風に当たりたければ窓を開ければいいですし、お風呂上がりの火照った体には真冬でも窓を開ければ気持ちのいいものです。それができるのは窓を閉じればすぐに快適な空間になるからです。性能の低い家でこれをすれば、家族からは大ブーイングでしょう。お天気任せ、風任せ。晴れていればそれなりに暖かいけれど曇っいたら相当暖房しないと暮らせない。風が吹いていれば窓を開ければそれなりに換気されるけれど風が吹いていないと、雨の日だと換気がされない。自然環境に左右される室内環境ではなく、住まい手自身が管理できる室内環境。同時にそれを低いエネルギーコストで実現することが求められています。そんな高性能な住宅が当たり前の時代になってきましたがババを引かれる方も後を絶ちません。