二律背反
こんばんは紙太材木店の田原です。東京のYKKapのフェアから続いての所用で、ただいま帰りました。今年のエコハウス大賞のグランプリは新住協の重鎮楽園住宅(金子建築工業)+鎌倉寿建築設計室の岩村パッシブハウス実はYKKのフェアには金子建築工業の林さんや堀さんも一緒に新住協の中部東海のメンバーで行きましたから、道中、お二人からいろいろ話を聞くことが出来ました。大型パネルを使って建てたこともあって、実は新住協の研修で受賞した建物の建前当日に見学会も開催してます。来週、新住協の総会が香川で開催されますから審査員に入っているダイシンビルドの清水さんに色々とお話を聞けそうで楽しみです。今回のYKKのフェア今年出したYKKの木製サッシの実物がどんなものか凡その金額も含め確認できました。今までの日本の木製サッシはそれほど大きくない小規模な企業がある意味手作りで作ってましたが、今回、巨大メーカーであるYKKが算入することでどう変わっていくのか気になるところです。紙太材木店で木製サッシを使う場合、以前はアイランドプロファイルのものでしたが最近は佐藤の窓スマートウインを使っています。これはもっぱらガラスの性能によるもので日射取得と断熱の数値がいいんですね。この両方の数値がいいというのがミソです。日本の従来のガラスは一般に日射取得がいいと断熱性能が落ちたり、断熱性能がいいと日射取得が悪くなる傾向にありました。南面では日射の取得が良ければそれだけ暖房負荷は低減されますが、断熱性能が下がるので夜間にはガラス面にコールドドラフトが発生します。殊に南面は大判のガラス、つまり開口の大きなサッシを使用しますからガラスも大型で面積の大きいものになります。冬季にこのガラス面からの冷気をいかに感じさせないか厚手のドレープのカーテンや障子、あるいはハニカムシェード等で冷気が極力室内側に来ないように、その冷気を感じさせないような工夫が必要でした。冷気を遮断すればその空間が冷えるわけで、今度は逆にガラス面やサッシの枠に結露が発生する可能性が高くなります。もちろんそれは樹脂サッシを使っても言える事なので、設計者は頭を悩ませることになります。この二律背反をどう成立させるか?日射取得が出来て断熱性の良いガラスを使えば大丈夫と言うことになります。今回のフェアでは同業の工務店や設計者も来ているので、展示品を見ながらすれ違ったり挨拶したりするわけですがその時の何気ない立ち話や一緒にコーヒーを飲んで話しをしている時などに、今日一番の有益な情報がつまり、ここに来なければ絶対知ることが出来なかった家づくりのヒントなどがあります。セミナーの後の懇親会の方が有益なんてケースもあるわけです。今回は棲栖舎 桂の桂山さん(PHJ東海支部 支部長、新住協会員)から、今年一番のお話が聞けました。実は桂山さんは西方設計の西方さんから教えていただいたとか。これから建てる家で計画していると話してました。住まい手に取っても我々工務店や設計事務所にとっても職人さんにとっても三方よしです。紙太材木店でも早速取り入れますが、どんな話かは今しばらくお待ちください。ガラスとデザインと価格に関することです。住まい手の方はお楽しみに。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから