釣魚大変!?

[野外捕物帳] カテゴリの記事

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  ヒヨドリと僕の敵

  　我が家の庭に、母親がラズベリーの木を植樹したのは、かれこれ数年前。この時期になると、深紅の実を鈴なりにするので、そんなに美味しいものでもないが、せっかくなので毎朝実を摘んではそのまま食べている。　この実を食べているのは僕だけではない。どこからかやって来るヒヨドリが、大騒ぎしながら食べるのだ。ヒヨドリの声が庭から聞こえる時は、ラズベリーを食べている合図のようなもの。なるべく邪魔しないように見守ることにしている。　「ヒーヨヒーヨ」というのがヒヨドリの鳴き声なのだが、今朝はちょっと感じが違う。不思議に思って様子を見に行った。　ネコがいるわけでもないのに、まだ大騒ぎしている。きっと、ラズベリーがあまりに美味しくて「イーヨ、イーネェ」と喜んでいるのか。で、僕も相伴にあずかろうと実に手を伸ばすと、何かがこっちを凝視している。　青大将だ！　我が家の庭に、ヒヨドリと人間の悲鳴がこだました。

  2012.06.22

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  北国街道をゆく

  　北国街道というのは、徳川さんの時代に敷かれた道で、軽井沢で中山道から分岐して善光寺、上越方面に抜ける。この道中には宿場がいくつもあるが、平原宿から小諸宿、小諸城までを歩こうなどというイベントが企画されてしまった。 　区間全長１１ｋｍ。お勉強の次にお散歩が苦手な僕にとっては、「地球何周ぶん？」くらいの距離である。だがしかし、売られたケンカは買わねばなるまいと、参加してしまった。　スタッフの面々からは、「あれ？本当に歩くの？リタイアコースは設定していないけど」と嫌味を言われつつも、若干の面影が残る街道をひたすらゆくのであった。体格は小さくても、パソコンはいじれなくても、江戸時代の人々はなかなか偉いと思った。　３時間ほどゆっくり歩いて、小諸城址懐古園にゴール。会場ではちょうど記念撮影会が催されていて、モデルのＦさんと完歩記念写真を撮ることになった。　が、データに記されていた画像には、お友だちのＨさんが思い切り邪魔なスペースを作っていた。北国街道を先人たちが行き来した江戸時代であれば、おそらく手討の行動である。

  2011.11.03

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  カエルのサイズ

  　近頃のトノサマガエル、小さくなったと思いませんか？　子どもの頃は、両手いっぱいぐらいのヤツがいて、なかなか捕まえられなかった。なんせ、住処が田んぼの中なので、追いかけようがないのだ。大きくなるまでに相当学習しているのか、絶対に安全な場所で鳴いていた。　なんだか、魚と似ているな。

  2011.06.30

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  サワガニは戻ったが

  　一時はとんと見かけなかったサワガニが、あちこちで見るようになった。水質改善か、サワガニの体質強化か。　ただ、サワガニといっしょにたわむれる子どもの姿は消えたままだ。「おい、子ども。サワガニのもとへ帰って来い」と、僕はサワガニたい。

  2011.06.21

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  地域散策

  　東日本大震災の惨事を見聞きして、僕の気持ちはより地元に向かうようになった。被災現場の悲惨な情報は日々入ってくるけど、地元の、隣近所の情報は縁遠い。天災を受ける前から、地元の状況を把握しておく。これが、災害後の復旧速度を高めるのだと思っている。 　かといって、何から始めたらいいのか。まず、現状把握のための散策を実行することにした。　調査員として後輩Ａ君を招へい。街中の住宅密集地に分け入る。　車での通行は不可能である。それだけに、小路にへばりつく建物や文化、通りに漂う生活臭がストレートに伝わってくる。営業しているのかしていないのか、昼の顔からは予測がつかない飲食店もある。　昭和天皇の結婚を記念して開いた道路の碑を発見。ぜんぜん知らなかった。いやはや、埋もれた歴史的遺産とはこういうものか。　今回の散策は、昼時ということもあって時間的偏りがあった。ので、次回は夜に散策してみたい。

  2011.06.07

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  緑か黄色か

  　日本人の色の識別に疑問をいだく時がある。 　例えば、植物を「青い」とかいう。あれは「緑」でしょう。山の木々が本当に青かったら大変。空との境がなくなってしまう。　ところで、お友だちのＨ君のレストラン付近に、「緑の桜」なるものが自生している。この花の開花にあわせて、毎年「緑の桜まつり」が開かれていて、ちょっと覗きに行って来た。　なるほど、緑っぽい。けど、この桜の名称は「御衣黄」と書いて「ぎょいこう」と読むんだって。名付け主は黄色に見えたのか。僕からすれば、「御衣黄緑」なんだけどな。

  2011.05.16

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  蜂を食う前の儀式

  　信州は「蜂の子」を食べる風習があるが、これは伊那地方のものだけかと思っていたら、僕の住むまちにも愛好家がいて、おどろおどろしい地元文化に鳥肌が立つようだった。 　本日は、その愛好家の皆さんによる親蜂の「放蜂会」である。　「かっちゃんも、俺らの仲間に入れよ。面白いぜ」と誘われた。が、その時のオヤジさんの顔ときたら、まるでスズメバチのようだった。

  2011.05.14

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  自粛って何だろう

  　世の中の自粛ムードに右へならえをして、まちの花見スポットのぼんぼりの灯が消えた。夜桜がなければ春の訪れを感じられない。苦難の道を乗り越えて咲く桜は、復興のシンボルなのに。ここに来て傷ついた心を癒せばいいのに。どれくらいの人が暗闇の夜桜を見に来るのだろうか。 　...と思っていた矢先、週末だけは桜をライトアップするという。１人、公園に出かけてみた。　これは、コモヤエベニシダレという桜。確かにライトアップはしているが、まるでお化けのような光景である。こんなライトアップこそ、自粛してほしい。

  2011.04.17

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  本文自粛中

  写真のみ掲載

  2011.03.19

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  早く落ち葉に

  　我が家の庭の木が、日々色合いを深めている。　四季折々の庭の景色は、それはそれで楽しいものだ。僕は、木々の色づくこの時期が最も楽しい。 紅葉はいずれ北風にさらされて地面に舞い落ちる。この葉っぱを集めて、この秋は１年ぶりにダッチオーブン料理でもやろうと思っている。

  2010.10.28

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  生物ガッカリ

  　季節の変わり目に、庭を歩くのは楽しい。 　我が家の庭は、庭師さんに作ってもらったのだが、その時に教えてもらった樹木の名前は、既に忘れてしまった。　ただ、そこかしこに住み着いている生物は、おおよそ名前がわかる。挨拶代わりに訪れる犬やネコは別にして、石垣や芝生にはカナヘビが多く生息している。僕の住んでいる地方では、「カガミッチョ」という名前で親しまれているが、なんだか南米産の食べ物のようで、いとおかし。　秋になると、小さな野ネズミが顔を出す。あまり人を恐れず、じーっとこちらを見つめる様がかわいい。おそらく、近くの田んぼからやって来るのだろう。家の前は、農薬を極力控えるＹちゃんの田んぼなので、ここから出張してきたと考えられる。　今朝は、家の壁にカマキリがいた。　じーっと僕を見つめている。遅かれ早かれ、モズやヒヨドリの餌食になるに違いない。

  2010.10.14

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  花の季節感

  　色とりどりの花が咲く時期を過ぎた我が家の庭で、一際頑張っている花がある。 　冷え込みが始まった今日この頃なのに、真っ白い花が勢いづいている。なんとも季節感がない。

  2010.09.24

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  元気だな

  　このところの暑さで、庭の雑草も萎れ気味だ。ただ１つ、この花だけは元気いっぱい。　チョウも美味そうに蜜をすっている。じっと見ていたら、生ビールが飲みたくなった。

  2010.08.16

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  滝ツアー

  　隣町で公務員をしているＭ君は、人一倍郷土に根強い愛情を持っていて、地域の歴史やら文化の研究にいそしんでいる。　古本屋めぐりをしては、昭和初期に発行された村々の記録や資料を買いあさり、その茶色味がかった書物の山が宝物になっている。　たまたま昨夜、「この近所に納涼に適した滝はないだろうか？」とたずねたら、「資料を見ておきましょう」ということになり、それが「２人で探索してみましょう」ということになり、「できれば朝早く行きましょう」ということになってしまった。　早朝５時に待ち合わせ、あちこちの滝を巡る。　Ｍ君は学習意欲もさることながら、探索に対する姿勢が立派で、資料に載っている地図をもとに現地へ向かい、たまたまそこにいる人に「あの、この滝はどこにあるのですか？」と聞いては歩くことを繰り返す。まるで、テレビ番組みたいだ。　当初の予想を大きく覆し、地元にはいくつもの滝が存在。いずれも見事な流れとしぶきを見せてくれた。　Ｍ君は、「いいすね、滝。いいすね、故郷」と同じフレーズを口にし続けている。　写真でわかる通り、２０代の頃からオヤジっぽくて、絵に書いたようなズングリムックリな体系。でも、滝を見て素直に感動し、故郷に誇りを持ってしまうような、こういう人が公務員でよかったと思うのである。　結局僕らは、昼過ぎまで８つの滝をツアーした。

  2010.07.31

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  特定外来生物発見いたしました

  　地元の青年会議所のみんなが、アレチウリの駆除に乗り出している。去年は僕も参加して、この特定外来生物の駆除のお手伝いをした。周囲の植物に覆いかぶさって枯らしてしまう植物で、おそろしい繁殖力だと教わった。キュウリとかツタの葉に似ているけど、姿形を１回覚えてしまえば、忘れることはない。それを自覚したのが、１年経った今日だった。　家の裏にある壁に顔を出しているところを発見。およそ１０ｍの幅で繁殖していた。　普通は、河原などの水辺に繁殖するらしいけど、まさか水気のないこんな所にも繁殖しているなんて。きっと水気じゃなくて、酒っ気に誘われてきたのかも。ちなみに、この特定外来植物は、酒の肴にもならないそうだ。

  2010.07.30

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  人よコイ

    　白樺湖に近い山中に、長野県の社会学習施設が佇んでいる。体育館もあれば運動場もある。宿泊もできれば日帰りもできる。ただ、利用者が少ないので問題視されつつある。　この施設の前には大きなため池があって、魚が跳ねていたので近寄ってみた。ブラックバスかニジマスか。はたまたフナでもいるのかな...　近付いてきたのはコイだった。しかもずいぶん痩せている。この魚たちにとっても、利用者が少ないことは生死に関わっているのだな。

  2010.07.07

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  匂いの記憶

  　隣町で、先月から今シーズンの営業を始めた山荘Ａで、恒例の「つつじ祭り」が始まった。　残念なことに、今年はつつじの開花が遅れていて、祭りとは名ばかりの咲き具合。それでも、所々でポツポツと花を開いていた。　つつじの向こうに見えるのは、これまた祭り恒例の釣り大会。池に離されたニジマスを、サナギみたいな餌で釣っている。周囲に漂う匂いでそれがわかった。　釣りを始めた子どもの頃、僕はこの匂いの中で糸をたらしていた。何十年ぶりの匂いの記憶がよみがえって、頭の中ではつつじが満開になった。

  2010.06.08

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  Ｋさんのキャンプ場で

  　とある宴会で隣同士になったことから、Ｋさんと知り合いになった。　Ｋさんは、信州の片田舎に来て３年になる。もともとソフトウエアのエンジニアだったが、ここに移住してキャンプ場のオーナーになった。購入した山林を少しずつ開き、手作りのサイトをこしらえた。　もともとキャンプが好きで、ひび割れた都会生活から抜け出すために、縁のない田舎の、しかもとんだ山奥に居を構えたのだ。変わり者というより、実にうらやましい人だ。　家から１０分も走れば、Ｋさんのキャンプ場に着く僕は、近くデイキャンプで宴会をしようとたくらんでいる。

  2010.05.14

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  リンゴ大変！？

  　リンゴ農家のＵさんが困っている。　例年になく寒い日が続き、リンゴの開花が遅れているとのこと。そして、それに輪をかけるような事態も起こっているという。　（その１）受粉役のミツバチがいない。　（その２）シカが増え、リンゴの芽を食べている。　（その３）開花が遅れたため、毎年開いている「リンゴの花見会」が「つぼ見会」になってしまった。　このまま行くと、リンゴの大きさや味に影響が出ること必至。考えただけでも肌寒い事態だな。

  2010.04.29

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  花の夜明け

  　花見をするなら、やっぱり夜桜がいい…　…ちょっと待った！　夜明けの桜だって、実に見事なものだぞ。空が白んでくる頃、桜の薄い紅色にも色が静かに重なってくる。それはそれは美しい。　ただ、早起きをしなければならない。それに、快晴の日でなければならない。満開の時期に何度も巡り会えない朝が、実は今朝だったのだ。唯一の難点は、朝っぱらから酒を飲むことができないこと。これがちょいと…。

  2010.04.26

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  春まだ浅く

  　釣り団体「鮎友会」には、文字通り鮎釣りを楽しむ人の集まりだが、年に１度、主戦場になる千曲川のボランティア清掃を行っている。千曲川は県外からの釣り人が多く訪れるので、「ゴミがない川で釣ってもらおう」という思いから、もう１０年以上前に始めた恒例行事。　で、このクラブには知人がたくさんいて、そんなことから我が「小諸釣行会議所」にもボランティア清掃の参加要請が来るようになった。早朝から、Ｍちゃんや事務局長Ｓ君の家族と参加する。　ところが、毎年続けていることもあって、今年はさっぱりゴミがない。環境に良いことではあるけど、清掃のし甲斐がないのだ。去年はあんなにたくさんあったのに。んー、千曲川の春はまだ浅いな。　これは、僕らが拾ったこの日最大のゴミ。ガードレール。　貧果の清掃を終え、引き続き、上流の湖にヘラブナを釣りに行く。　ところが、去年はあんなに釣れたのに、今回はサッパリ魚信がない。仕方ないのでワインやら日本酒を飲んで時を過ごす。高原の湖も、春はまだ浅いな。

  2010.04.03

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  シカさんの憂鬱

  　まちの動物園は、大正時代に開園した。歴史はあるものの、かつて幅を利かせていたゾウさんやアシカさんがお亡くなりになり、動物園らしい動物が激減した。今ではライオンさんやエミュさんたちが「ああ、ここは動物園なんだな」という事実を認識させてくれる。　外国籍の動物に混じり、タヌキさんやキツネさん、クマさん、おサルさんら国産勢も頑張っている。が、檻の中で落ち着きの無いタヌキさんたちを、地元で暮らす天然もののタヌキさんが見物することもあるとか、ないとか。　その中でも、数の多さで他を圧倒しているのはシカさん。各地でシカ被害が続発し、有害鳥獣としてお仕置きをされている身分ではあるが、ここの動物園の中では檻の中で手厚く保護されている。　動物園のおじさんに「せめて避妊手術はしているの？」とたずねたところ、「いいえ。この檻の中で近親交配をしているので、数は増えません」とのこと。　自然の中で命がけで暮らすシカさんと、種の繁栄はなくても安心して暮らしている動物園のシカさん。どちらが幸せかは、シカさんにシカわからない。

  2010.03.28

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  開花１番

  　「冬に逆戻りする」なんてことはあり得ないのに、テレビの天気予報ではそんなウソばかり強調している。寒い日もあれば暑い日もある。天気なんてのはそんなものだ。と、ウダウダ考えていた矢先、「Ｍ産業の土手の桜が咲いているぞ」という電話が入った。　Ｍ産業には、僕の釣友のＳちゃんが勤めていて、なおかつ社長のＴさんはマージャンのライバルだ。放ってはおけないと、さっそく桜の確認に向かった。　ロトウザクラが咲いてる、咲いてる。この桜は、まちでは１番早く咲くとのこと。暑かろうが寒かろうが、桜は必ず咲いてくれるのだ。　この工場では、家畜などの飼料を作っている。おそらく、その辺の事情がまち１番の早咲きに結び付いているかもしれないな。

  2010.03.26

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  遊休農地で遊ばず休まず

  　近所の畑に、スイセンの花が咲き始めた。　実際は、この畑は耕されることなく放っておいてあるので、俗に言う「遊休農地」だが、農作物は姿を消しても、このスイセンだけは休まず遊ばず毎年咲いている。　花には縁もなくこれといった関心もないのだけれど、春を告げてくれるところが愛おしく、気になってしまうのだ。　スイセンが咲き終わる頃には桜の便りも届き始める。その前に、このスイセンを前に一杯飲ろうと思っている。

  2010.03.24

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  料理よりも採集

  　近所の野山に、フキノトウが顔を出している。さっそく採集。　僕が知っている種類は微々たるものだけど、山菜やキノコを採るのは大好きだ。食べるのもいいけど、採る方はそれ以上に楽しい。　問題は、それを料理できないこと。もっとも、だから楽しいのかも。

  2010.03.20

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  万サのお言葉を返すようですが

  　僕の憧れの職漁師で郡上八幡の万サは、生前に「自分が死んだら骨を川に流してくれ」と言っていたらしい。その気持ち、わからなくもないが…　できれば、夏の暑い最中に、冷たい水の中がいいと思う僕である。

  2010.03.02

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  超自然作品

  　自然現象というのは、突然に意味不明な芸術作品を作り出す。雨が降って急に冷え込んで、こんな作品を置いていった。　あちこちの木々が、みーんなこんな感じになっちゃった。　木々ばかりじゃない。車の上もこんな感じ。　なんとも変わった作風。車がキャンバスになるとはね。

  2010.02.11

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  巨大筋斗雲

  　標高２０００ｍの高峰高原に向かうと、運が良ければ峠を登りきった場所から雲海を見ることができる。　今日はバッチリ、当りデーだ。　労働者諸君や、セコセコと走る車が、この雲の下にうごめいている。ただ、気分良く見下す感覚になれないのは、雲のおかげで相手も僕を見ることができないからだ。せめて、大きな筋斗雲にでも乗った気分になるしかない。

  2010.01.11

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  ご苦労様スパイラル

  　世の中は景気低迷だのデフレスパイラルだの、経済状況を憂う用語ばかりが景気良く流れているが、信州の田舎の、またその田舎の、人目に付かない場所では「不法投棄スパイラル」が発生している。 　産廃を捨て、撤去を命ぜられるうちは無視をし、挙句の果ては倒産という手で逃げていく。残るのは山積みの産廃と、住民のストレスである。　これを片付けるのに、行政が乗り出すのは当たり前としても、罪もない住民までが借り出される。「ご苦労様スパイラル」である。

  2009.12.19

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  峠の懐

  　標高２０００ｍ。ここは高峰高原という地元の観光地から見下ろした風景である。　遠くに見えるのは富士山。冬場は空気が透明なので、晴れた日はえらく遠い所まで見渡せる。　ただし、氷点下の世界。下方から吹き上げる寒風もハンパじゃない。　今年は雪の降り具合もぼちぼちで、この高原にあるスキー場は例年よりもスキーヤーが訪れているとのこと。えっ、僕？僕はスキーを大学時代に引退。今では足元ではなく、日本の懐を見に、この峠へ時折足を運んでいる。

  2009.11.30

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  終わりの紅葉

  　秋の観光シーズンが中締めの頃合を過ぎた週末に、まちの公園を歩いた。若干の木々を残して、赤や黄色の葉は地面の上で色付いていた。　真っ盛りの紅葉もいいけど、終わりの紅葉のコントラストもいい感じ。ここにシカでもいれば、また違った風景を醸し出すのだろう。　この公園は、春の花見シーズンもにぎわいを見せる。桜の下の宴会も楽しいけど、こんな時期に紅葉を愛でながら一杯やっても楽しそうだな。

  2009.11.15

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  紅白帽子のキャンプ場

   　「はじめまして。わたしは小学５年生のＨちゃんです。３人きょうだいの２女です。　さて、お父さんの家族サービスの一環として、今日は家族５人で富山県のキャンプ場にやってきました。お家の夕食にはほとんど参加しないお父さんも、さすがに妻子に対して思いやりの一片を見せたということでしょうか。　キャンプ場には、お父さんのお友だちが既に到着していました。ところが、こんな格好をしています。　いい大人が、釣りをしながら紅白帽子を被っています。「運動会シーズンに合わせたスペシャルコスチューム」だそうです。意味わかんねえし。　あっ、と思ったらお父さんも被ってます。意味わかんねえし。　あれれ？お子ちゃまを抱いている床屋のＨさんも、ちゃっかり被ってるし。マジ意味わかんねえし。　と、言いつつ、わたしも被っちゃってるし。　そんなワケで、意味わかんねえ紅白帽子のキャンプ場から、乾杯！またね！」

  2009.09.20

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  宿に対する執着心

  　ヤドカリとは、本当に不思議な生き物だ。と、富山のヒスイ海岸に面した漁港でつくづく考えさせられた。 　今日から、２泊３日のキャンプである。キャンプといえば自炊生活。自炊をするためには食料調達が必要だ。日が暮れてからノコノコと出かけてきたのは、メインディッシュ用のガザミを捕獲するためだ。　なのに、海が波が高く、漁港内も強風にさらされている。そんな中、僕が捕まえたのがヤドカリだった。　で、「もしかして、コレ食べられるかな？」なんて思って掴みあげると、ヤドカリは立派な宿を捨てて逃げ出した。　宿になっている貝殻に執着心がないようだ。宿を背負っている時はそれなりの体裁を整えていたが、貝殻から飛び出せば、なんともヘンテコリンだ。　一方、僕らは悪天候に耐え切れず、スタスタとキャンプ場へ退散。　今宵、僕らの宿になるテントに対する執着心は健在で、さっそく宴会を始めたのであった。

  2009.09.19

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  大木の存在

  　神社仏閣や公園なんかにツキモノのケヤキは、僕の好きな木のひとつ。太い幹や天高々と昇っている様に、安らぎと威厳を感じる。 　これは、友人の家の庭にある１本。「枯葉が雨どいに溜まって大変よ」とは言うものの、「これだけ大きくなっちゃうと、剪定もできやしないのよ」とのこと。人の作業をも寄せ付けないから、大きく成長した価値もあろうかというもの。人間も、こうありたいものですな。

  2009.09.16

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  坂本教授と森の関係

  　More Treesという団体があったらしい。モア・トゥリーズというからには「木に関わる団体」で、森を育てるような活動をしている。ＣＯ２が出たぶん、それを吸収する木を植える。カーボンオフセットという一連の流れが、尊い自然環境や僕らの生活を維持するというのだ。　その団体とおふらんすのルイ・ヴィトンが「ルイ・ヴィトンの森」を作ることになった。旅行カバンが実る森を作るのではない。健康な森を作るのだそうな。その場所が、お友だちの浅間山登山口Ｙ君の宿の近くなのだ。　これから間伐をしたり、木を植えたりするそうだ。森の健康管理は、釣りにも密接に関わるので、ひとつ頑張って取り組んでほしい。　で、そのモア・トゥリーズという団体の代表者がミュージシャンの坂本龍一さん。はからずも今日、その調印式と森の散策にルイ・ヴィトン当主らと来た坂本さんに会った。　僕の住むまちには、ギタリストの渡辺香津美さんが毎年のように遊びに来て、温泉旅館でライブをやっている。坂本さんと渡辺さんはその昔、アルバムを出したこともある関係で、坂本さんにそれを伝えたところ、森が引き寄せた不思議な縁に驚いていた。　で、「せっかくだから、ここで２人のライブってのどうでしょう」と坂本さんに提案すると、「うん、それ面白そうですね」と、会場のキャパやら設備やらに関心を持っていた。坂本さん、モア・トゥリーズもいいけど、そっちの方もワン・モア・プリーズ！

  2009.09.07

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  伝統を灯す

  　送り盆の風習が、あちこちで薄らいでいるらしい。大体、お盆といっても家族旅行で出かけてしまう家も多いから、「伝統行事」などと立派な言葉は使われてはいるが、現場はそんなに単純ではないようだ。 　「かっちゃん、面白い行事があるから来てごらん」。隣町のＹさんから電話をもらった。この地方で「百八灯」と呼ばれる送り盆の行事だそうな。　９０戸ぐらいしかない小さな集落で、この行事は古くから伝わってきた。子どもが松明を持って山に登り、そこで矢倉に点火して、集落に訪れた仏を集団で見送るのだ。　まるで、人魂の行列のようだが、実際はそんなようなもの。この火が仏を呼び寄せる。　山の中腹で、矢倉に火がついた。夜空高く燃え上がる炎と、矢倉に仕込まれた竹の破裂する音。花火とまではいかないけど、ずいぶんときれいなもんだ。　この集落は、過疎がジワリと進み、子どもも年々少なくなっている。この炎をいつまで灯せるかは、もうずいぶん前から問題になっている。でも、「伝統」が「伝説」になってはいけない。集落の仏様、どうか末永く見守ってくだされ。

  2009.08.16

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  記憶を手掴みする

  　母親の実家は上田市にある。周囲は小さな田んぼが段々と連なる棚田で、とても見晴らしがいい。子どもの頃は、近くのお姉さんたちに連れられてカブトムシを捕りに行った。ホタルもたくさんいた。そんな自然に囲まれている。　亡くなった祖母の新盆で、真っ青な棚田に面した懐かしい家に行った。カブトムシ捕りに連れて行ってくれた、かつてのお姉さんたちも来ている。　ほろ酔いになったところで、昔の記憶をたどってカブトムシのいたクヌギ林に行ってみた。おお、いるいる。　捕まえたカブトムシを従妹の子どもにあげた。大騒ぎで喜ぶ彼女は、さっそく「カブくん」という名前をつけた。あまりにストレートな命名だが、可及的かつ速やかな彼女の行動力をほめてあげた。　酒が抜けた夕方、観光客がざわめく軽井沢に向かった。カブトムシ捕りに気を良くして、今度はカジカを捕ろうと思ったのだ。飲料水に使われる流れの中に、小さなカジカがいた。　可及的かつ速やかに、名前をつけようと思った。「カジくん」と命名した。

  2009.08.14

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  ハリケーンドロシー

  　虹というのは、つい目を奪われてしまう超自然現象だ。雨後の希望を示しているのか、不吉な気象を予知しているのか、いずれにしても空を見上げて「虹の彼方に」を口ずさんでいるのは僕だけではあるまい。 　あの曲は確か、「オズの魔法使い」のテーマ曲。物語自体はメルヘンチックのようでいて、よくよく考えるとオカルトチックなお話しに感じた。そんな内容を思い出すような虹が、夜明けの空にかかっていた。　異常現象と言ってもいいような集中豪雨が各地を襲っている。まるで、あのドロシーを襲ったハリケーンのようだ。

  2009.08.04

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  甘くない

  　世の中、そんなに甘くない。と、いうことを、釣りの世界で思い知らされることは間々ある。我が釣りクラブ事務局長の後輩Ｓ君と訪れた新潟の海や川、池に待ち構えていたそんな運命を、追って説明したい。 １．河口でシーバスを狙うも、波の音以外音沙汰なし。２時間ほどやって、早朝５時に引き上げる。　その後のニュースで、近所の工場から有毒ガスが発生したことを知った。おそらく、僕らをキケンから守るためのオボシメシだったに違いない。２．山沿いの湖でフナを狙うが、ウキはびくともせず。時折顔を見せるブラックバスをいじめてやろうとルアーを投げるが、そんな時に限って身を潜める。３．「こんなんじゃいけない」と漁港へ出向く。アジぐらいだったら釣れるだろうと思いきや、僕らの前を通り過ぎるばかり。隣で釣っていたお子様には、嫌になるほど釣れていた。４．「本当にこんなんじゃいけない」と海に出向く。そろそろ釣れるだろうと思いきや、遠くでボラが跳ねる姿しか見えない。後輩Ｓ君の背中は完全にたそがれている。　途中、後輩Ｓ君は昼寝ばかりしている。おおよそ、釣っている時間よりも寝ている時間の方が多い。　で、僕はというと、昼寝もしたけど飲んでばかり。おおよそ、釣っている時間よりも、酔っ払っている時間の方が多かった。きびしい現実よりも、お酒の味は甘かった。

  2009.07.04

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  有害なヤツを退治する

  　アレチウリという草が、川辺の自然をむしばんでいるという。実のないキュウリみたいなヤツで、ほかの植物に覆いかぶさって枯らしてしまうというのだ。雑草の駆除には役立ちそうだが、独占禁止法に引っかかりそうな勢いだけに、放っておくのは良くない。 　地元の青年会議所が駆除作戦をやるというので、仲間数人とお手伝いに行った。　川辺には色々な植物が同居しているので、最初のうちは見分けがつかない。大麻に似た植物もある。「これ干して吸ったらどうなのかな？」なんて思っていると、ようやくアレチウリを発見。　慣れてくればこっちのもの。そのうち山菜採りをしているような気分になって、ビニール袋一杯になるのに、さして時間はかからなかった。　クリーニング屋の通称萬田はんは親子で参加。小学６年生になった長男Ｍ君もいっしょになって、アレチウリを探している。んー、若いのに感心じゃ。と思ったら、「トカゲを捕まえたよ！」とはしゃいでいる。　「おうちで飼う」のだそうな。アレチウリや大麻を栽培しないだけマシか。あっ、そうそう。トカゲはシッポを自ら切って逃げていくが、アレチウリも根ごと抜かないと生き延びるらしい。お近くで見かけたアレチウリは、しっかり抜き取って処分して。

  2009.06.28

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  希少な植物

  　ミズオオバコという植物をご存知か？　希少な存在として、保護対象になっているという。街外れで行われていた高速道路工事で、埋め立てられる寸前にこの植物が発見された。　で、「せっかくだから保存しよう」と、有志の方々が近くに移して観察している。　昔はどこにでもあった風景で、そんなにめずらしいものとは思えない。それが、「希少」なんだな。

  2009.05.21

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  人出没注意

  　この山は僕だけのモノだと思って久しい浅間山が、夏山登山シーズンに突入した。今日は恒例の「山開き」である。　が、お天気お姉さんの「曇りでしょう」の予報は見事に裏切られ、今朝は本格的な雨に見舞われた。つい先日、初雪を迎えたばかりだと言うのに、もう既に入梅か…。　今年は、そんな天候だったので、登山者は１００人程度。それでも、みなさん張り切って山に向かって行った。１ヵ月ほど前まで噴火による登山規制がされていた浅間山も、今では途中まで入山が可能になったばかりなので、もう少し、特に若いお姉さんたちに登ってほしかったのに…。　さて僕はというと、あまりの寒さに太刀打ちできず、お神酒を２杯いただいた。が、冷酒は身体に悪いと思い直し、登山口のＹ君の宿で昼食をとりながら温燗で温め直した。　Ｙ君によると、登山規制があったからか、今年は心無い人々の山菜荒らしが横行しているらしい。人出没注意」の看板を掲げたいくらいだ。

  2009.05.06

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  海岸お料理教室

  　山スキーをする床屋のＨ君によると、「山に登る人間にとって、朝のラーメンは基本中の基本」とのこと。しっかりカロリーを稼ぐことが重要で、かつ荷物にならない携帯性の良さが問われる環境下、インスタントラーメンはその威力を発揮するのだそうな。　その「朝ラー」を、新潟の海岸を会場に実践していただこう。　「用意するものは、インスタントラーメンとウインナー数本。水はペットボトル２リットルを使用します。銘柄や水の硬度にこだわる必要はありませんが、できるだけ海水はお使いにならないことをお勧めします。これで４人分でございます。　熱は、カロリーが高いものが理想的ですね。七輪でも調理はできますが、お時間の関係上、今回はアウトドア用のガスストーブで調理しましょう。鍋は吹きこぼれしないタイプが結構かと存じます。　では、始めます。　お湯が沸きましたら、ラーメン４袋を一気にドボン。アウトドアは風や気圧の影響もありますので、３分間だけでは時間が足りない場合もございます。麺の茹で加減を見ながら料理しましょう。　茹で始めたところで、ウインナーをポチャリ。これは、カロリーのプラスαであると同時に、素敵な出汁にもなります。一般的には「こんがりキツネ色」が求められますが、今回の主役はラーメンですので、適度に熱が通れば結構です。　茹で上がったところで、出来上がりでございます」　実にシンプルだが、奥の深い料理だ。ご家庭のキッチンでもできないことはないが、味の完成度に差が出でしまうので、できるだけアウトドアで調理するのが望ましい。お腹もいっぱいになる。　さて、ラーメンの後はデザートがほしくなるのが人情というもの。用意するものは炭。お好きなものを網に乗せて焼くだけ。カロリーはめっちゃ高いので要注意。

  2009.05.05

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  初雪か

  　ちまたは桜も散り、緑色の芽があちこちでニョキニョキしているのに、浅間山が白く色づいた。火山灰ではない。雪だ。 　これを、「初雪」と呼ぶべきか。いや、初雪だ。

  2009.04.23

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  桜色

  　街向こうにある城址は、この辺ではちょっとした桜の名所で、昼はイベント、夜はライトアップで人々を寄せ付ける。今年は開花が若干早く、この週末は散り始めている。 　桜の淡いピンク色には似合わないブルーシートが、桜の木々の美しさを台無しにしているが、シートの上には桜よりも遥かに赤みを増したおやじさんたちの酔っ払い顔が揺れている。　帰り道、弁当やオードブルを配達する弁当屋のＭちゃんと遭遇。花見客からの相次ぐ注文で忙しいのだろう。顔が桜色に膨れあがっていた。

  2009.04.19

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  軍曹に負けるな

  　信州に残された数々の桜名所、特に「隠れた名所」は、僕の宴会心をトリコにして止まない。学校や工場跡なんかはその最たる名所だ。 　ただ、長年故郷で息づいた日本の美も、アメリカから来襲した「シロヒトリ」とかいうヤツにこっぴどい目に遭って、空襲並みの勢力に力尽きた桜も多い。　そんな中、しっかりと生き残ってくれた大木のひとつ。　見事。シロヒトリ軍曹なんかに負けるな。

  2009.04.13

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  焼いて焼ける

  　千曲川ボランティア清掃というご苦労な作業を、鮎友会（せんゆうかい）という鮎釣りクラブが１０年以上続けている。このクラブの会員は僕のお友達で、今回「お手伝い頼むよ」との連絡が書面で届いたため、我が小諸釣行会議所で参加するハメになった。　千曲川は母なる川だし、鮎や鯉や支流の渓流魚を釣らせてもらっているという恩もある。清掃するのはヤブサカではない。　川沿い約２ｋｍ間で枯れ草を一斉に燃やし、草陰に捨てられた空き缶やペットボトルを拾って歩く。なので、辺り一帯は焼け野原である。　枯れ草が音をたてて燃え上がる様に感動し、ごみ拾いよりも放火活動に熱中する。野焼きは楽しい。　ほとんど放火活動に終始した清掃活動の後は、昼食のバーべキューを楽しむ。放火活動の延長で焼肉を食べる。６人前を４人で食べたので、胸も焼ける。　食事の後は、渓流釣りセミナーを開催。僕の教え方が良いので、初心者の弁当屋のＭちゃんは、ほぼ中級者並みのキャストができるようになった。　帰宅後、ご近所の面々でつくる有志の会の新年度総会に出席。会場で待ち構えていたのは、焼肉だった。食べる前から胸焼けがした。

  2009.04.04

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  酒の肴の成長

  　毎年恒例、家の玄関先にふきのとうが出た。成長著しく、あっという間に食べごろを過ぎる。こいつは、おそらくメスだろう。 　母親は、家の近所で目ざとくふきのとうを見つけては、ふき味噌にして僕の飲酒量倍増を迫ってくる。「あまり飲んでばかりいるとアルコール中毒になる」と脅してはいるが、手作りのふき味噌は、酒の肴以外の何に活用ができよう。

  2009.03.25

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  見たことのない鳥

  　野鳥の知識はまったくない僕だが、「めずらしいヤツがいるな」ぐらいのことはわかる。 　子どもの頃はギャーギャー騒ぐオナガをよく見たけど、最近はとんとお目にかからなくなった。かと思えば、「振り込め」とは言わないまでもサギの仲間はしょっちゅう見る。羽がある連中なので国境はないだろうけど、住む環境は大きく変わっているのだろう。　今朝、聞いたことのない鳴き声の鳥がいたので、望遠で撮影。　何という鳥かは知らない。あまり美味しそうでもない。

  2009.02.04

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  どんど焼きの風景

  　小正月に行われるどんど焼きは、昔から伝わる地道な風習だ。青竹で組んだ矢倉で、持ち寄った書初めやら松飾やだるまを焼くのだ。 　この地方では、屋外での放火（ごみを含む）は固く禁じられているのだが、この行事は目をつぶってくれる。　で、「まゆ玉」とも「おもの」とも呼ばれる地味な団子を作り、ここで焼いて食べるのだ。医薬品には指定されていないものの、これを食べると風邪をひかないと言われている。賞味期限は１日だけだが、美味くも不味くもない縁起物である。　だがしかし、今ではどんど焼きをする田畑が減り、そこそこの敷地を有する地区だけのお祭りになっている。田んぼが減って姿を消すのは、カエルやドジョウやフナばかりではないのだ。

  2009.01.09

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