第4-430話 探しモノ -04 (冷静というか、もう諦めが肝心というか)
.~~~ ~~~ ~~~スウラン 「なぁ~、ゆうすけ~。 お散歩いくあるよぉ~~・・・。」 居酒屋『華夢on』(カモン)の店内。 スウランがゆうすけにすねていた。ゆうすけ 「ちょっと待って、今大事なとこ・・・。」 カウンターのイスに座り、いつもの様に背もたれを前にしてそれに抱きつくように。 ノートにビッシリと書き詰められた文字。 それを見ながら話すゆうすけ。スウラン 「んもぉ・・・。」とくさん 「ゆうすけ君、ちょっと息抜きしていらっしゃいよ。 少し歩くと、別のひらめきに出会えるかもしれませんよ。」スウラン 「とくさん いいこと言う~♪ たまには肩モミするあるよ。」とくさん 「あらあら、お気遣いなく。。。」ゆうすけ 「『黒青の炎』こっちは燃やしちゃダメでぇ・・・ 『黄色の炎』こっちは燃やして 『白い光』これは輝かせるのか・・・ 燃やして、こっちは輝かせて[創世の覇者]を呼ぶ・・・。 燃やしてダメなのは『黒青の炎』で、おそらくこの地を滅ぼさんとする輩(やから )が燃やすってこと・・・。 何を燃やすんだ・・・? 焚き火? 廃品? トーチ? ストーブ? 情熱? 闘志? 油? そして何を光らせる・・・? 宝石? 懐中電灯? おでこ?」チーラン 「ゆうすけ、発想がいつものゆうすけ 違う。 光る・・・、おでこ光らせてどう する?」ゆうすけ 「だよなぁ・・・。 色々と引っ張り出して考えなきゃって思ってさ。 どこにヒン トがあるのか、口に出して言ってみると見つかることもあるから・・・。 !? って、なんでお前らがここに居るんだよっ! 福の島に留まってって・・・。」チーラン 「衣服の予備、替え 必要。 取りに来た。 すぐに戻る。 今頃気付くな!」とくさん 「ならゆうすけ君、スウランさんにデートの時間くらい分けてあげたら如何ですか?」スウラン 「そう~、またすぐに向こうに戻る スウラン ゆうすけとまた離れる・・・。」ゆうすけ 「そ、そっか・・・。 そうだな、ゴメン。 散歩に行ってくるかスウラン。」スウラン 「やったぁーーーっ! ゆうすけ、優しい。 スウラン 好き♪」 チュ ( ほっぺにキッス☆ チーラン 「いつもながら、大胆なやつだ・・・。」スウラン 「着替えする~♪」 素早く奥に姿を消したかと思うと素早く着替えを済ませゆうすけの腕にしがみつき、強引に 外へと引きずり出すスウラン。 ズリズリズリ・・・ガラガラガラ~~美咲先生 「彼女のなすがままね。。。 そういうところはまだ子供なのに。。。」とくさん 「そうですよ、まだ中学生なんですから。」美咲先生 「まぁね。 恋愛にまで慣れがあったら、それこそ大人ですものね。 光る・・・かぁ・・・、何かに反射しても光るわね。 ガラスのような透明なモノの 奥に光源があることも。 そして自ら発光・発火するケースも。 白く光る・・・だけでは解けるわけないわね・・・。」 ゆうすけの書き込んだノートに目をやりながら、口にした美咲先生。とくさん 「この地を滅ぼさんとする輩(やから)、困った時代に生まれてしまいましたね。」美咲先生 「子供たちや教え子達の未来が無いってことでしょ。 教師として、やる気が失せてしまうわね・・・。 はぁ・・・。」とくさん 「ですが、和恵さんをはじめこうちゃん、ゆうすけ君達がそれに一生懸命に挑んで います。」美咲先生 「偉いわ・・・。 自分たちでなんとか出来るか なんて解らないのに・・・。 自衛隊や海外の国々の武力チームが、一致協力して望むことよ。 一個人の集団 で立ち向かうことないと思うんだけど・・・。」とくさん 「和恵さんもおっしゃってましたでしょ。 自衛隊が束になって掛かっても、生き 残っているのはこうちゃんだけよって。 武力部隊よりも頼れるってことですから。」美咲先生 「確かに人間離れしてるけど・・・。 相手はこの地球どころか、太陽系ごと消し 去るって。いくら彼らでも、酸素の無い宇宙空間では即死ですもの、戦うどころ ではないわ。」とくさん 「冷静なんですね、美咲先生は。」美咲先生 「冷静というか、もう諦めが肝心というか・・・。 はぁ・・・。」~ ~ ~ こちらでは仲良く手を繋いで歩く二人の姿が。スウラン 「ゆうすけと散歩、久しいある。」ゆうすけ 「そうだなぁ。 しばらく離れたままだったからね。」スウラン 「さっき お店の中 言えなかったある。」ゆうすけ 「なにが?」スウラン 「ゆうすけ 好き 美咲。 一緒に居ても 最近 スウラン 見てくれる。 うれしいある。」ゆうすけ 「あの女性(ひと)は現実にいる理想像の女性(ひと)。 だけどお互いの心は 通っていない。 だから、理想には違い無いけど・・・、 今は、心が通う素敵な彼女が居るもの。。。」スウラン 「それって、スウランのことあるよね~☆ きゃ~♪ ゆうすけ、好き~♪」 チュ 不器用に正面から受け止めたゆうすけ。 唇を離したスウランは頬を染めつつ満足そうだ。???? 「おぉおぉ~、昼間から見せ付けてくれるじゃねぇ~か。」 ビルの路地、台数がそれなりに停められる駐車場の敷地、その隅にある自動販売機の脇 に屈んで座っていた目付きの怪しい男達。 二人が はっ として声のした方に振り向く。 その5人が二人に視線を送り、先程のシーンに一人が野次を飛ばしたのだった。目付きの怪しい男2 「見たところ、まだガキんちょのようだぜ。」目付きの怪しい男3 「へっへ、、、 ってやつだ。 お兄さん達が不純じゃないやり方を 教えてあげようか。」 ゆっくりと彼らに目線を向けるゆうすけとスウラン。ゆうすけ 「それがどういう処罰の対象になるんだ? 【民法】なのか、【刑法】なのか、そして第何条だか言ってみろ。」 男達に視線を送り、口元をやや緩ませながら突っかかるゆうすけ。目付きの怪しい男2 「なんだと・・・。 いっちょ前なこと言いいやがって・・・。」目付きの怪しい男3 「なまいきなガキんちょだっ!」目付きの怪しい男4 「やっちまおうぜ。」目付きの怪しい男5 「おう、二度と口答え出来ねぇようにな・・・。」 もっそりと立ち上がる5人。 スウランが さっ とゆうすけを守るように前に立ち、5人との間に割って 入った。目付きの怪しい男2 「なんだこいつら。 女が男を守るみてぇだぜ。」目付きの怪しい男3 「このガキんちょ、よほど軟弱な坊やなんだろうぜ。」目付きの怪しい男5 「そんな坊やには、身体で鍛え込まなきゃなぁ。」 がぜん口元を緩ませ、威勢が出てきた目付きの怪しい男達。スウラン 「言いたいこと それだけあるか?」目付きの怪しい男4 「おほっ、年上姉ちゃん、威勢いいな。」ゆうすけ 「やめとけ。 まだ高校生だろうに・・・。 おれ達にゴロ撒いて・・・」 ( 腕組しながら )目付きの怪しい男2 「やめとけだと・・・? 面白いことを言う。 やめてくださいの間違いだろ。 ちゃんと言葉使いを勉強しろよ。」ゆうすけ 「六法も知らないお前たちに言われたくないな。」目付きの怪しい男4 「こいつ、無性にむかつくぜっ!」目付きの怪しい男3 「土下座して謝っても、ゆるさんっ!」 目付きの怪しい男4と男3が、二人に襲い掛かったっ! 『ハイっ ハイハイっ!』 トン 彡『うっ・・・』 シュー 彡『痛っ・・・』 ゴロン 彡ドテ 殴り掛かる男4の拳を首を傾けて避け、身体を半身にしたまま手套を胸に当てて突き倒 す。 続いてその後方横から走り来る男3を地面に手を付き、地面スレスレの後ろ蹴り のような足払いで倒したスウラン。 ゆうすけは半身に構えて腕組みをしたまま。 ゆっくりと後方につけていた目付きの怪しい男2と男5の行き足の力が弱まった。目付きの怪しい男2 「 !? この女・・・」目付きの怪しい男1 「拳法を使うか・・・。」 後方で立ち上がったまま、その様子を見ていた目付きの怪しい男1。 首をコキコキと横に数回倒して両肩をくぃっと上げて下げと動かし、目付きの怪しい男1 「お前らじゃ無理だ。 この女、そこそこ使うぜ。」 倒れこんでいた目付きの怪しい男4と男3が、はっとしてオドオドとしながら身体を起 こし、後方に下がりだした。目付きの怪しい男2 「リーダーが出るまでもない。 おれらがやってやる。」目付きの怪しい男1(リーダー) 「 ・・・・ 」 目付きの怪しい男1(リーダー)から静止する声が無い事を確認し、男2と男5がゆっ くりとスウランに近づく。 スウランは男2と男5に視線を送りながら、屈んで手を 付き足を伸ばしていた姿勢からゆっくりと立ち上がった。 そして目線をリーダーに移し、視線を合わせたまま、スウラン 「お前 こい。 この二人 痛い思いするだけ損ある。」目付きの怪しい男5 「なんだとこいつーーーっ!」 怒りの心の赴くまま、スウランに立ち向かう目付きの怪しい男5。 『このアマっ! 言わせておけ・・・ げほっ・・・ 』 殴り掛かる目付きの怪しい男5に対し、目一杯右足を横に広げて体重を乗せて避け、続 いて伸ばした左足に体重を移し替えると同時に拳を裏返した状態で横っ腹、肝臓付近に 打ち込んだ。 彡ドサ目付きの怪しい男1(リーダー) 「ふっ、使うどころじゃねぇな。 本物だよ。 お前らは下がれ。」 目付きの怪しい男2はリーダーのその言葉を聞き、倒された男5を掴み引きずりながら後 方に下がった。 -つづく-第4-431話 探しモノ -05 へ (レディーに失礼ある) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。