第七十九話 雑誌掲載後の波紋 その5 (危なく笑い転げるところだったわよ)
. 綉榠餡店主達は、言葉を失いただボー然とその光景を眺めていた。綉榠餡店主 「・・・・ (*.*||| 」審判役 「・・・・ (*o*||| 」ボーイ1・2・3 「・・・・ (*.*||| (*.*||| (*.*||| 」 ミシッ 扉を開けて出てきた和恵。 床に転がる壁の破片を踏みつけた。和恵姉さん 「期待通りだったかしら、それとも期待外れ~~? 店主さん。。。」 その音と声に、我に返った綉榠餡(しゅうめいかん)店主達、 (はっ) 一瞬、眼を大きく見開き、現実を知る。綉榠餡店主 「み、見事だ・・・・・」ボーイ1・2・3 「すっ・・・・凄過ぎっ」審判役 「・・・・こ、この娘に間違いねー・・・・」和恵姉さん 「ん・・・? 何が?」審判役 「・・・・き、鬼劉館(きりゅうかん)ていう、か、空手道場を知ってやすか。」和恵姉さん 「私が小さいころ、そんな空手道場の名前を聞いたことがあるかもしれないわ。」審判役 「そ、その道場が8年前に道場破りに遭い、閉館したんでさ。 そ、それが・・・・まだ12~13歳くらいの女の子たった一人に・・・・ その女の子、ま、まさかあんたじゃねぇーんすか?」和恵姉さん 「ふぅ~ん。 店主さん、それに答えるのが3つ目のお願いでいいのかしら?」綉榠餡店主 「ち、違う・・・・・六郎太はだまってろ。」審判役 改め 六郎太 「へ、へい・・・・」綉榠餡店主 「お嬢さん、大変失礼なお持て成し、ご勘弁してください、お詫び致します。」和恵姉さん 「あやまらなくてもいいわよ♪ 楽しかったから~☆」綉榠餡店主 「は、はぁ・・・・恐れ入ります。 実は3つ目のお願いをすることが出来る人かどうかの確認をさせて頂いたのが 今の失態でして・・・・」和恵姉さん 「ではその3つ目、まずはお聞きしますわ。」綉榠餡店主 「この3つ目までお話し出来るとは。。。 最後のお願い・・・・・おぃ。」 店主の掛け声に、そこに居た綉榠餡関係者全員が、その場に土下座して頭を床に押し付けた。綉榠餡店主 「この3つ目、綉榠餡たってのお願いなんです。 綉榠餡の・・・・・マスコットガールになって頂けないでしょうか。」和恵姉さん 「・・・あのね・・・・、 マスコットガール依頼するのに、事前に殺し屋と戦わせるなんて審査は 聞いたことが無いわ。 本当の願いはなんなの? 隠さずハッキリ言いなさいっ!」綉榠餡店主 「お見通しでしたか。マスコットガールも嘘ではありません。 うちの看板娘になって頂き、宣伝効果のUP図りたいんです。 そしてもうひとつ。 手前供の・・・・・[裏] 家業の排除屋になって頂けないかと・・・・。 色々と危険と背中合わせなのもので・・・・・その・・・・」和恵姉さん 「用心棒ってことでいいのかしら?」綉榠餡店主 「は、はい・・・・。 如何なもんでしょうか・・・・。 それに見合う報酬はたんまりと・・・・。」和恵姉さん 「で、もし イヤダ と答えたらどうするおつもり~? このまま黙って引き上げられるとも思えないけど。」綉榠餡店主 「は、はぁ・・・・ 残念ながら、手前供にはもう駒がありませんでして、返答次第では・・・・ なんて準備はしておりません。 ああして今までの用心棒も腕の骨が折れ、手の甲も骨が砕けておりまして・・・・。 もう使い物にはならないかと・・・・。」和恵姉さん 「なぁ~んだ、断ると映画のシーンのように機関銃を構えた男が幾人も現れて。。。 なんて楽しみにしていたのに。。。 じゃ、しょうがないわね。 その用心棒さんをそんな風にした責任を取らなきゃね。 それに、高いお金払った別件で活躍する人達も殺っちゃったし。。。 代わりが必要でしよ?」綉榠餡店主 「えっ、で、では。。。」和恵姉さん 「引き受けるわ。 まだ楽しみ足りないけどね。。。」綉榠餡店主 「あっ、ありがとうございますっ ほら、おまえらも。。。」六郎太 「ありがとうごぜーます。」ボーイ1・2・3 「有難う御座います。」綉榠餡店主 「な、なんとお礼申し上げてよろしいのか。。。 喜びと感激で一杯です♪ まず報酬ですが、 生活費として月額 1,000万Bゼニー。 用心棒代は仕事1件につき 1,000万Bゼニー。 マスコットイベントは一日 100万Bゼニー。 こんなところで如何でしょうか。。。」和恵姉さん 「そんなにいらないわ。 マスコットはその費用で別のかわいい女の子を捜して。腕相撲なら私が出るわ。 用心棒代なら楽しめそうだから私が楽しんだ分とチャラってことで。」綉榠餡店主 「それではこちらが困ります・・・。」和恵姉さん 「生活費は、知っての通り私もお店をやっているの。だからそこからやりくりするわ。 但し条件があるの。」_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ そのころ、華夢ON では・・・・ 練習帰りの4人が揃っていた。ゆうすけ 「姉さん遅いね・・・・・。」北見刑事 「話が決別したかなぁ・・・・」利江 「お姉さん、色々と条件付けたんじゃないかしら。。。♪」ゆうすけ 「だといいが・・・・姉さんの機嫌を損ねて・・・・」椿 「みんな倒してしまったとか? しかし師匠、危険過ぎませんか? お姉さんに飛び込ませては・・・・」北見刑事 「私も同感だったよ。 しかし・・・・・」こういち 「姉ちゃんが言うことを聞かなかった・・・・ってことだよね。 心配要らないと思うよ。 きっとグリーンベレーの部隊に一人で戦い挑んでも、 最後に立ってるのは姉ちゃんだろうから (^ ^v」椿 「 ^ ^;;;・・・・」 (まんざら、ジョークに聞こえないのが怖い・・・・) ガラ ガラ ガラ和恵姉さん 「た・だ・い・ま~♪」とくさん 「お帰りなさい。」ゆうすけ 「姉さん、遅いよ~~~~。」椿 「大丈夫でしたか?」 無事でケガが無いか心配するのは椿だけ・・・。こういち 「その様子だと、少し楽しんできたみたいだね。。。」和恵姉さん 「えぇ、少しだけ楽しめたわ♪ いまどき 双飛剣 なんて持ち出すかぁ~? 危なく笑い転げるところだったわよ。」ゆうすけ 「双飛剣・・・・って、あの中華皇国の武道家の人が使う・・・・」北見刑事 「ゆうすけ、良く知ってるな・・・・。 で・・・・」和恵姉さん 「えぇ、用心棒に雇うって。。。」北見刑事 「そうですか、潜入・・・・できましたね。」ゆうすけ 「すると、怪しまれないようにしばらくは親父はここに来れないぜ。」北見刑事 「そうだな・・・・」利江 「ってことは、お姉さまはこの仕事から離れちゃうの・・・?」和恵姉さん 「心配ないわ。 ここを続けることを条件にしたから♪ 私のスケジュール優先って約束なの。 まっ、ほとんどの依頼は受けるけどね。。。 すぐに一つは入るわ♪ そこで頼むはずの殺し屋さんを使えなくしちゃったから。。。(*^ ^* 」北見刑事 「こ、殺し屋を倒してしまったんですか なんて姉弟たちなんだ・・・。 我々警察も、あまり最初のころにチョロチョロしない方がいいだろうが、 くれぐれも気をつけて下さいよ。」和恵姉さん 「それはしばらくは頼みますね。 って、あぁぁっ、こういちっ! 誰がグリーンベレーとやってってっ!」こういち 「ありり、聞こえてたか・・・・・」和恵姉さん 「こんのぉぉぉぉぉぉっ!」 台所の包丁を握り、こういち目がけて投げつける和恵っ!椿 「ぃゃ、ちょっと姉さんっ」和恵姉さん 「はぃっ」 シュッ -つづく-第八十 話 雑誌掲載後の波紋 その6 へ (他は金属類に分別しといてね) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。